先物について:目次

先物取引やオプション取引は、預金や株式、債券、為替などの金融商品から派生してできた取引で、これを金融派生商品またはデリバティブといいます。先物取引やオプション取引は、この金融派生商品の一種になります。
デリバティブ取引は、危険だというイメージをお持ちの方もいるかもしれません。確かに、デリバティブはさまざまな使い方ができますが、使い方を誤ると損失が大きくなる危険性もあります。反面、うまく活用すれば、価格変動によるリスクを軽減させたり、利益を追求しながらリスクを限定させることなどもできます。
そのため、デリバティブの基本的な仕組みについて正しい理解し、リスクを認識することが重要になります。

デリバティブの特徴

デリバティブ商品は、上昇トレンドに限らず、下降トレンドの局面でも利益が得られるものや、または価格が上がりも下がりもしないときに利益を得られるものもあります。この多様な商品性のおかげで、市場の動向に応じたさまざまな活用が可能になります。
通常、株式や債券の金融商品の売買には、多額の現金や株式・債券そのものを持っていなければなりませんが、それらは必要ありません。 しかし、デリバティブ取引を行う際は、初めに証拠金を払い込むだけで取引ができるため、必要な金額は比較的少なくてすみます。つまり、小さな投資金額で大きな取引ができ、これを「レバレッジ効果」といいます。

デリバティブの使用方法

株式や債券などの金融商品は、日々その価格が変動していますので、将来価格がいくらになるかわかりませんし、保有している株式の価値が下落してしまうリスクがあります。そのような資産価値の減少を防ぐためのリスクヘッジとして活用できます。
デリバティブは対象となる金融商品の現在および将来の一時点の金利、価格と強い関連がありますから、資産運用などにおいてデリバティブをうまく併用すれば、これらのリスクを一定範囲に抑えること、つまりリスクヘッジが可能となります。
デリバティブは、短期間にデリバティブ価格の値上がり、値下がりを見込んで取引する方法があります。デリバティブは、少ない投資金額で取引が可能であるため、高い資金効率があるメリットがあります。

先物の仕組み

先物取引とは、特定の商品を、将来の決められた日に、あらかじめ決められた価格で受渡しすることを、売り手と買い手の間で契約する取引です。 将来のある期日の取引になりますので、契約した時点では代金支払いと商品の受け渡しは行なわれないため、期日前に買い手は契約を転売でき、売り手は買い戻すことができます。
株価指数先物取引とは、日経平均株価やTOPIXのような株価指数を原資産とする先物取引のことです。株価指数先物取引の場合、指数の売買になりますので、現物の受渡しはできません。そのため、株価指数先物取引の最終決済は、期日における清算価格と先物価格との差額を受渡する差金決済を行います。