日経平均株価の動き(2016年05月20日)

今週、2017年業績予想はほぼ出揃ったが、日経平均は小幅な動きでした。東証1部株では業績発表が出揃っても、前週比で5%以上値上がりした株は約240銘柄、10%以上は約50銘柄と少なく感じました。業績が出揃った後、75日移動平均線(16600円)前後で推移する横ばいの相場が続いています。伊勢志摩サミットに向け、上値は重いか、切り返すか。横ばいが続くか。

伊勢志摩サミットの後、オバマ大統領は広島訪問し、安倍内閣の支持率が上がったところ、人気が高いうちに選挙は打って出たい。選挙まで株価は下げないで欲しいと、日銀はETF買い支えで援護するか。まずサミットが終わるまで下げにくく、ボックス相場が続く可能性はあります。

2017年3月期業績予想が出揃って、これから上がるかどうか。チャート的には75日移動平均線を上回ってきたので下げ止まり感は出つつある動きです。もし75日移動平均線を下回ると売り転換の心配有り。株価の調整には日柄調整か値幅調整しかありません。サミットに向け上がるか調整が続くか。75日移動平均線(16600円)を維持できるかどうかで決まります。

75日移動平均線(16600円)を上回っても、月足では30年平均線(16900円)が上値抵抗線になってます。この抵抗線を上回れないと上昇相場に戻りません。このあたりが上昇相場に向かうかを見る上値メドです。業績発表が出た後、上値抵抗線を突破できるか。出来ないか。相場の強さを見る目安と言えます。

東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、3月末477(225種32)銘柄→4月末482銘柄(225種49)→(5月19日)688銘柄(225種79)と少し増加してきました。5月2日の安値から戻り基調になっている様にも見えます。今週は前週比では約300円プラスです。前週の高値を上回ったところから重かった。まだボックスの範囲と言えます。

6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、東証1部で800銘柄以上に増加しなければ上昇基調に転じたと判断しません。まだ700銘柄以下の弱い状態です。来週以降、800銘柄以上に増加したら上昇転換です。下回る状態なら弱いと言えます。このあたりも相場の観察ポイントです。

個別株は、新興市場で値上がりを続けていた株が崩れてきました。新興市場銘柄は、好業績予想を発表しても既に高値圏の銘柄が多く、材料出尽くしとなる可能性はあります。新興市場から東証1部銘柄にシフトが始まるのか。新興市場は押し目待ちなのか。株価位置が高い株は注意が必要です。

2017年業績予想の発表は出揃ったので、新興市場の値上がりしている株より、底値圏から立ち上がり銘柄の方が安全でしょう。また復興関連銘柄は動き出した感じがします。復興関連銘柄に注目です。サミット後、復興関連銘柄など、どの様な株が動くか注目です。

<NYダウ 日足チャート>

NYダウは4月に18000ドルに乗せた後、上げ下げしながら上値を切り下げています。75日移動平均線に接近しつつあり、押し目形成か、戻り売りか。75日移動平均線を下回らなければ押し目形成、下回ると戻り売りに転ずる心配有り。来週以降の基調確認のポイントです。

日足チャートでは、75日移動平均線は上向きで200日移動平均線を上回り、上昇パターンです。75日移動平均線を上回る状態は押し目形成とみますが、25日移動平均線を下回る状態は調整中です。25日移動平均線を上回れば再上昇転換です。

月足チャートでは6ヶ月移動平均線を上回る上昇基調ですが、300ドル以上下がり、6ヶ月移動平均線に迫っています。6ヶ月移動平均線を上回る状態で、日足チャートで75日移動平均線を下回らなければ、上昇基調は続くと判断されます。5月も上昇相場維持できるか観察です。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

今週のドル円相場は25日移動平均線を上回り、110円台まで円安に戻しました。25日移動平均線を上回ってきたので円安基調に戻す動きと言えます。25日移動平均線を上回る状態を維持できれば75日移動平均線(112円)前後まで戻せるか。来週のサミットに向け、75日移動平均線に向け、円安に戻せるか確認です。

日足チャートでは、200日移動平均線、75日移動平均線は下向きの円高方向を示していますが、25日移動平均線を上回る状態まで戻したので、短期的には円安基調です。再度25日移動平均線を下回ると円高基調に戻します。このあたりが観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

月足チャートでは、6ヶ月移動平均線(17100円)と30年平均線(16900円)は接近してきました。6月にも6ヶ月移動平均線とDクロスしそうです。6ヶ月移動平均線が30年平均線を下回ってしまうと、株価の上値メドが下がってくる事を意味します。

5月から6月に向け、30年平均線(16900円)を上回れなければ、6ヶ月移動平均線が30年平均線を下回る事になり、株価は売られる心配が出てきます。引き続き、30年平均線(16900円)あたりまでが上値メドと見ています。16900円を上回れなければ、戻り売り相場は続くと見る事になります。価格的に17000円以上に戻せないと上昇相場に戻せないと見ておく必要があります。6月に向けた観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 裁定買い残動向 週足チャート>

今月に入っても「507」裁定買い残は13億株まで減っています。裁定買い残と日経平均がリンクして動いていません。裁定買い残動向から日経平均のボトム、ピークを見る事が難しくなりました。ETFにシフトしているからでしょうか。今後は少しずつ減る傾向にあっても、日経平均への影響は小さそうです。

今までは先物と225種個別株の裁定取引のため、裁定買い残は増加したり、減少したりしてきました。日経平均の分析で、裁定買い残の増減は、方向性を見る上で参考になっていました。225種ETFと225先物の裁定取引へシフトしてきている感じです。ETFに資金が流れ、裁定買い残(個別株)の割合が減っている様に感じられます。6月SQに向け観察するところです。

日経平均 裁定買い残動向 週足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

5月連休明け、「610」評価損率(5/13)は-10%まで戻してきました。10%以上は戻り高値ゾーンまで戻してきたと見る数値です。-10%から-5%の範囲は上値は重くなる。戻れば売られやすくなると見る数値です。-10%以上から-5%範囲に戻したら高値圏と見なければなりません。

評価損率は、-15%から-20%の範囲に下げてきたら、株価は売られ過ぎた水準からボトムゾーンです。引き続き、6月に向けた観察ポイントです。

日経平均 評価損率 週足チャート

<東証マザース指数 日足チャート>

今週「107」東証マザース指数は、25日移動平均線を下回るまで売られました。週足では大陰線を付けました。高値圏であったから日経平均と入れ替わるか。押し目形成から25日移動平均線を上回る上昇に戻すか。日足チャートでは75日移動平均線を下回らなければ押し目形成となります。25日移動平均線を上回る状態に戻せるなら上昇転換です。

25日移動平均線を上回れなければ、戻り売りから調整局面は続くことになります。戻り売りに転ずるか。上昇基調に戻せるか。25日移動平均線を上回るかどうか判断ポイントです。

東証マザース指数 日足チャート

<日経平均 日足チャート>

25日移動平均線は75日移動平均線とGクロスして上回ってきました。25日移動平均線が75日移動平均線を上回った事で、株価は75日移動平均線を上回り、底入れの動きになりつつあると判断できます。75日移動平均線を上回った状態なら底入れに向かうと判断します。75日移動平均線を下回ると戻り売りに転じます。

チャート的に75日移動平均線は下向き→横ばいに変わってきました。来週は75日移動平均線を上回る状態を維持できるかどうか。上昇相場に向かうか確認するところです。75日移動平均線を上回れば底入れの動き、下回れば戻り売りの動きと見ます。

日足標準条件NO9・18.22RCIでは、18日RCIは80ポイントから-50ポイントまで下がりました。18日、22日RCIは-50ポイントまで下がり、押し目形成の動きに見えます。この状態からボトム形成に向かうか。戻り売りに転じてしまうか。何れ上下どちらかに大きく動く時が来る。来週以降の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

トランプ氏はクリントン氏を逆転。伊勢志摩サミットの後、広島訪問で支持率アップするか。中国指数売られている影響は出るか。どう動く世界市場。

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