日経平均株価の動き(2016年07月29日)

今週は日本でも任天堂の「ポケモンGO」が大流行し、大きな話題となりました。月末は日銀会合の発表を控え、先物は乱高下しました。12時20分には一瞬で約700円も下げました。最近の先物ディラーは隣の人が売ったから売った、買ったから買った。殆ど横並びのトレードをするから乱高下すると聞いてましたが、今日の動きが物語っています。

本日、日銀はETF購入、年3.3兆円→6兆円に増額すると発表。為替は102円台まで急騰しました。日銀材料は市場にとっては良いニュースだが、為替水準は日経平均16000円割れの水準まで円高に振れた様に思われます。本日、引けに向け103円台まで戻し、株価も16500円台まで戻しました。お化粧買いに見えます。8月も円高が進むようなら16000円割れの心配も。8月も為替に左右されると見てください。円安に動かなければ株価は上がりません。

日経平均は参院選挙後、2週間値上がりしました。今週は3週目にあたり、続伸か戻り売りか。利食い売りに押されるか。利食い売りに押された後、月末の日銀会合の発表で売られました。来週から8月相場入りします。リーマン暴落以降、8月値上がりしたのは2度だけです。ここ10年間の8月は売られる方が多かった。

7月は選挙後、約1800円も値上がりしたが、月末の下落も含め、前月比+994円高まで縮小して引けました。この戻り売りを見ても上値は重く感じられました。8月は戻り売られると見ています。月足で見る上値抵抗線は30年平均線(16800円)です。一瞬16800円以上の場面はあったが、やはり定着できなかった。30年平均線(16800円)を上回れないと再上昇相場に戻りません。8月も16800円以下なら戻り売り相場は続いていると判断されます。

月足では、6ヶ月移動平均線(16500円)に上値を押さえられてきました。16500円以上に値上がりしても、上回った部分は売られやすいのが戻り売り相場の特徴で売られてきました。8月相場入りして、6ヶ月移動平均線(16500円)以上を上回れば上昇の可能性は出てきます。次に30年平均線を上回れるかどうか。逆に6ヶ月移動平均線(16500円)を下回る状態は、戻り売りから売られやすくなります。

東証一部で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、6月末451銘柄(225種44)→7月(22)922銘柄(225種99)まで増加しました。7月(28)921銘柄まで増加しました。月末の下落で減少したと思うが、8月も800銘柄(225種113)以上を維持できるなら上昇転換の可能性は高くなります。800銘柄以下に減少するなら戻り売りから下落に転じたと判断されます。

為替は選挙前99円まで円高となり、選挙後107円まで円安に戻しました。短期間に為替が円安に振れたことで株価は急騰しました。107円をピークに月末に102円まで円高に戻しています。今日の為替水準から見る株価は割高か。8月の株式相場も為替動向で決まってしまうでしょう。円高=株安、円安=株高に動きます。

個別株は、ここ2週間の上げで目先高値を付けたものが増えたように感じられます。一部の上昇基調銘柄は下げたら押し目になる可能性はありますが、四半期決算発表時期にあたり、前期比で増収増益に転じた銘柄は値上がりすると思います。逆に減収に転じた銘柄は売られるでしょう。

<NYダウ 日足チャート>

高値更新した後、今週のNYダウは高値持ち合い状態です。18日22日RCIは高くなりました。引き続き、上昇相場は続くのでしょうか。200日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、25日移動平均線上向き。株価は25日移動平均線を上回る上昇基調です。大統領選に向け、上昇相場は続くのか。

株価は10日移動平均線を下回ってきたので、短期的には上げ止まりの動きです。また10日移動平均線を上回るなら高値更新相場に戻ります。25日移動平均線下回れば売り転換します。年初来高値更新相場に戻せるかどうか。大統領選までどう動く。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

ドル円相場は、107円台まで円安に戻しました。チャート的には200日移動平均線下向き、75日移動平均線下向き、25日移動平均線は75日移動平均線を下回る状態です。75日移動平均線(107円)まで戻して終わりました。月末に25日移動平均線を下回るまで売られ、また円高にシフトしそうです。

25日移動平均線を上回る状態を維持できれば、75日移動平均線を上回る可能性を残します。25日移動平均線(103円)を下回ってきたので、円高方向に転換しそうです。8月は25日移動平均線をキープできるか観察です。ただ月足では、10年平均線(100円・下値支持線)は意識されています。ここを下回る円高に向かうかです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

7月は、6ヶ月移動平均線(16500円)を上回れず引けました。8月も6ヶ月移動平均線を上回れなければ、戻り売り相場は続きます。上回っても当面は30年平均線(16800円)が上値抵抗線となります。再上昇相場に戻すには、30年平均線(16800円)を上回ってこないと難しいでしょう。8月も30年平均線(16800円)を上回れるか。上回れないか観察です。

まず6ヶ月移動平均線を上回れるか。また30年平均線(16800円)を上回っても定着できないと戻り売りとなります。上昇相場に向かうか、戻り売りに転ずるかの判断ポイントです。6ヶ月移動平均線を下回る状態なら、8月から9月に向け戻り売りは続くと見ています。

日経平均 月足チャート

<日経平均 裁定買い残動向 月足チャート>

「507」裁定買い残の水準は、2000年以降の底値圏の水準が続いています。過去の底値と同じく増加基調に転ずれば、株価は上がってくると見ます。日銀のETF買いから連動性は無くなった可能性もあり。今後、8月の増減も観察のポイントです。増減と日経平均の連動性の関係は続くのか。

8月から9月に向け、相場はボトム形成すると見ていますが、裁定買い残もそれにあわせて弱含みで推移は続くか。今月「507」裁定買い残は4億株以下まで減少し、少し増加に転じました。8月の増減と株価の連動性を確認したいところです。さらにボトム形成なら、底入れしたら増加に転ずる可能性はあります。

日経平均 裁定買い残動向 月足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

7月22日の「610」評価損率は、-14%と少しだけしか改善しなかった。株価の上げを見たら、もう少し改善したと思いましたが、利食い売りに押された事と思います。今週の下げを見ると、来週発表の評価損率の数値は悪化していると思います。

評価損率は-15%以下からボトムゾーンを探ります。売られ過ぎたらボトムゾーンですが、さらに株価が売られる様なら2月の様に-20%以下まで悪化する場合もあり。引き続き8月相場の観察ポイントです。

日経平均 評価損率 週足チャート

<東証マザース指数 日足チャート>

「107」東証マザース指数は、6月7月と2ヶ月連続のマイナスとなりました。選挙明けの日経平均の上昇には連動しなかった。日足チャートでは、200日移動平均線を下回り、下降基調に転換する動きです。来週の8月相場も200日移動平均線を下回るなら、下降相場に向かいます。200日移動平均線を下回った後は、10日から25日移動平均線を上回れないと下降相場は続きます。

新興市場は、日経平均より先に崩れる事が良くあります。どうも日経平均に先行して下げに転じた可能性は高そうです。8月相場は200日移動平均線を下回る下げ相場に転ずるか。今後の観察ポイントです。

東証マザース指数 日足チャート

<日経平均 日足チャート>

日経平均は2週続伸し、75日移動平均線を上回る戻り相場を作ったが、今週は戻りイッパイから売られました。2週続けて上昇し、前月比(高値)1800円以上値上がりしましたが、16500円以上は売られました。週末の日銀発表の後の乱高下はスゴかった。最後は買い支えも入ってか。日足チャートでは、75日移動平均線(16300円)を上回って7月を引けました。月末は買い支えられた動きに感じられました。

来週から8月相場入りします。75日移動平均線を維持できれば上昇相場に向かう可能性は残します。75日移動平均線を下回ると戻り売りに転じ、下げ相場に向かいます。8月相場の観察ポイントです。

前週、25日騰落レシオは131ポイントまで高くなり、株価のピークを示しました。今週は117ポイントまで下げています。25日騰落レシオから見て買われ過ぎを示していました。また16500円以上の水準は高値ゾーンであった事を示しています。75日移動平均線を下回ると売り転換します。8月相場はどう動くか観察です。

日経平均 日足チャート

バラマキ経済政策発表は材料出尽くし。日銀発表も出尽くし感強い。円安か円高か。米国経済・大統領トランプ氏でどうなる。どう動く世界市場。

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