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個人投資家にフォロー?
日経平均は引き続き2万円前後で張り付き、チャートは「保ち合い」を煮詰めつつあるので、ここからの「放れ」がポイントで、その方向に従う方針に変わりなし。
ただ、6月から薄商い、小動きという日本株は寂しい限りで、なにか歪みが生じているように思える。日銀の異常介入、ETF売買やAI任せに片寄るディーラー、そして売買シェアの8割近くを占める超高速取引など、従来と異なる市場の構図が原因と思われる。裁定取引が衰退し、SQでも売買高が膨らまない。こうした構図が一時的なものでなく時代の変化である可能性高いことから、歪みでなくこれが通常になりつつあることを投資家は1つ覚悟しておく必要あるだろう。
裁定残週足
ただ、その一方で個人投資家が市場に戻り始めている。世界的な地政学リスク、相場の先行き不透明もあり個人投資家は慎重姿勢を続け、待機資金とされるMRFは12兆円と最高水準にある。そして、米国株が最高値を更新、国内では半導体関連、ゲーム関連、新興市場、中小型株などの上昇が続いたことで、個人投資家も重い腰を持ち上げてきた。信用買い残は2兆6097億円(7/14現在)と6週連続増加、評価損率も▼6.76と3月以来の水準に改善、買い方がうまく回り出している。
日経平均日足
いわゆる「森を見ずに木で勝負」、個別株物色の地合いが盛り上がっていると言える。その意味で日経平均のこう着は悪くない。騰落レシオは119%、RCIもまだ過熱までに余裕あり、しばらくこの地合いが続く可能性ある。
ただし、NY市場はRCIの如く高値警戒が続いている。「日本株はアメリ次第」であることに変わりなく、NYが崩れるなら日本株の地合いも変わることは承知しておかねばならない。NYは上昇相場を8年以上も続けており、もしもの時には個別株を機敏に対応すべきだろう。今週のFOMCはその意味で1つ注目となる。
NYが崩れなければ日本株も安泰、個別株物色の地合いは続くし、日経平均は上放れて2年前の高値を目指す可能性もある。日米の日足陰転に注視しながら、個別株物色で夏をうまく乗り切りたい。
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