富田のトレチャ 2017年08月28日

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サイコロ16%の懸念

今年の夏の天候は厳しかった。東京では21日連続降雨となり、1977年の22日に次ぐ記録となった。
「冷夏」であるから日本経済への影響が心配される。そして日経平均も天候に歩調を合わせるようにこの夏は冴えなかった。
20000円近辺のもみ合いを下放れ、24日に19351円まで軟化。チャートは25日線、75日線がデッドクロスし、一目均衡表は雲を割り込み、サイコロは21日、22日、24日と2勝10敗16%を連発、株式市場の長雨ぶりを物語った。
200日線(19285円)や遅行線の雲下限19231円に迫ったこともあり、そろそろ反発してもおかしくないタイミングといえる。ただ、チャートとしては日足に続き、週足も下値抵抗線や26週線(19583円)を割り込むなど基調の変化(陰転)が否めない。目先反発したとしても、当面はアヤ戻り(リバウンド)として上値の節を意識することになる。
割り込んだ25日線(19700円台)や75日線(19900円処)、雲(19883~2054円)が上値の節となり、少なくともそれを抜かなければ「好転の兆し」は出てこない。好転を確認するまでスタンスは「戻り売り」が続く。
ちなみに、サイコロの2勝10敗は相場の先行きに懸念漂わす。3勝9敗25%で反発できなかったことは「それだけ地合いが悪化している」ということなのか、経験則ではその後「さらに下値模索」となるケースが珍しくない。16年1月や、10年前の07年11月、08年7月も2勝以下となり、その後さらに下落した。

日経平均日足
日経平均日足

サイコロは単純な指標であることからバカにされがちだが、「9勝以上の過熱」や「2勝以下」などは貴重な信号として無視できない。そして、相場は「流れに従う」もの。NY、ナスダックも調整を長引かせており、注視して行くことになる。

NYダウ日足
NYダウ日足

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