富田のトレチャ 2017年09月04日

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アヤ戻り一巡か

北朝鮮が核実験を行った。先週29日のミサイル発射に続く挑発だ。29日のときは地政学リスク台頭からNYダウ134ドル安(21673ドル)、ナスダック54ポイント安(6228ポイント)と安く始まり、為替は一時108.34円まで円高を進めた。ただ、米国株が大きく切り返したことで北朝鮮リスクは後退した。NYダウ、ナスダックとも25日線や上値抵抗線を上抜き、ナスダックは終値ベースで最高値(7/26終値6422)を更新。上昇基調継続を示唆したことで、日経平均も19280円安値から19735円まで切り返し、25日線レベルに戻した。

NYダウ日足
NYダウ日足

ナスダック日足
ナスダック日足

日本株が米国頼みであることを確認したが、このように日米株価が大きく戻したところで北の核実験である。今度も「北」の挑発に屈することなく米国株は上昇するだろうか、とにもかくにもそこが今週のポイントだ。ただ、9/4の米国市場は「レーバーデー」の祭日で株式市場はお休みであるから、4日、5日は日本独自の判断で動かねばならず、110円処の「為替」(ドル円)がリスクオフの「円高」に振れるかどうかがまず焦点となろう。

菅官房長官が「水爆実験の可能性が否定できない」と発言するなど、今回の核実験が大規模なものであったことから地政学リスク再燃となり「円高」に振れること否めない。先週110.20円処で終えたドル円だが、週足を見ると13週線や26週線、52週線、さらに一目均衡表雲上などが111円前後に集まり節になっており、今週「円高」に振れるなら各平均線で頭を叩くことになり、再び108.34円を試しかねない。

ドル円週足
ドル円週足

そうなると19735円に戻した日経平均は、25日線が戻りの節となり再び調整に転じるだろう。休み明けの米国株がカギを握るが、NY4連騰、ナスダック5連騰と続伸していることから、今週の米国株は調整から始まってもおかしくなく、そうなると日経平均(日本株)は調整深めることも懸念される。

日経平均日足
ナ日経平均日足

日経平均の日足は、崩れたあとのアヤ戻りを入れたところ。サイコロ2勝の経験則(そのあと更に下値模索)があるだけに、ここで頭を叩くと「二段下げ」に転ずること否定できない。もう少し慎重に様子見方針。

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