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NYの陰転確認
2日、NYダウが665ドル安25520ドル(-2.54%)と急落した。
NYダウは年初から7.67%上げるなど過熱を無視してこれまで大きく上げてきただけに、いつ調整してもおかしくなかったが、いざ調整となればそれなりの調整になる覚悟が必要だ。世界の屋台骨であるNYがこうした状況となれば、買いは慌てることなく、日足が好転信号を灯す「上値抵抗線」「ボリ+1」を上抜くのを待ってからでも遅くない。
前回指摘の如く、1/26に米国三指数がそろって高値引け(NY26616ドル高値)となり、当面の買いがピークを迎えた可能性があった。そして先週はイエレン議長最後のFOMC、雇用統計、皆既月食(満月)、節分などのスケジュールが集中し、変化(転換)しやすいタイミングであった。そしてNYのチャートは25日線(25725)を割り込み「陰転」を示唆した。10年債利回りの上昇も「適温相場」に終止符を打つ合図となった。こうなればさすがのNYダウも「まだはもうなり」と受け止める必要あるだろう。
NYの当面の下値メドはボリ-1(23250近辺)や週足ボリ+1(25061)、13週線(24794)などの「25000~25250ドル」だが、16年11月から始まったトランプ相場(17883→26616ドル)を踏まえると、26週線(23631ドル)や38%押し、半値押しなど「23000~22250ドル」の下値模索があってもおかしくなく、チャート的にはしばらく「戻り売り」の基調が続くことをイメージしておく。
NYダウ日足
そして日経平均だが、先週は23092円まで調整入れて25日線を割り込み、ボリンジャーバンド「-1(23166円)」で下げ渋っているところ。先週2日のNY急落でCME日経平均先物が22960円で終えたことから、今週は23000円割れから75日線やボリ-2のある「22800円処」を試すこと想定される。NY次第では「同時株安」に発展リスクもあり、先行きの調整懸念は小さくない。
先物日足
ただ、すぐに大きくは崩れず、目先的には戻りを試すことも想定される。ドル円相場(日足)が108円台を下値に切り返して110円を回復しているほか、日経平均は先週すでに4.6%調整入れており、目先の大きな深押しは想定しづらい。
為替日足
NYダウの陰転は要注意だが、日米とも調整の序盤だけに一旦下げ渋ってもみ合い、場合によっては戻りを見せることも想定される。ただし、本当に怖いのは戻りを試したあとに再び崩れるケース。日米とも高値更新など明確な好転を確認するまで個別株は慎重姿勢が望まれる。
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