日経平均株価の動き(2018年02月16日)

為替は105円に突入する円高でも、株価は安値から約900円戻しましたが、円高が進むにつれ、日経平均の上げ幅は縮小した。日足では200日移動平均線(2万1000円・下値支持線)で下げ止まり、反発に転じた動きです。為替は107円前後と見ていましたが、105円まで円高更新してくると、今後の為替動向にも影響を受けそうです。3月SQから3月末に向けて円高が進むようなら、不安定な乱高下相場は続く心配は残ります。

円高でも、相場は投げ売りが出尽くすと需給改善から反発に転じます。株価反発から見て投げ売りの峠は越した感じはあります。NYダウも投げ売りが出尽くしたから反発に転じました。投げ売りが残っているなら、戻り売りが待ちかまえているはずです。出尽くすまで、NYダウ、日経平均ともに下ブレの心配は残っています。出尽くしたなら戻りの反発に転じます。

相場の繁閑度を見る騰落レシオでは、上昇トレンドのボトムは、25日騰落レシオは70ポイントから65ポイントでボトム形成しています。下降基調では50ポイント台まで下げています。現在は上昇トレンドを維持しています。今週は71ポイントまで下がってから反発に転じました。ボトムに近づいていると感じられます。

チャート的には200日移動平均線(2万1000円)を下値支持線に下げ止まっています。しばらく200日移動平均線(下値支持線)を意識した動きは続くと見ています。3月に向けて一時的に下回る事があったなら投げ売り出尽くしから底入れする可能性は高いと見ています。

1月は過熱ゾーンにあった評価損率(-3.63%・1/12)は、前週の下落で-10%まで悪化してきました。今週は切り返しているので、ある程度の投げ売りは出尽くした様に見えます。投げ売り出尽くしなら、来週も反発は続くと見ています。逆に売られた場合、投げ売りは残っていたと言えます。下げ止まれば投げ売り出尽くし感はあります。

日経平均は、週間で+-500円以上の上げ下げで基調転換と判断します。-500円以上下落し下降転換したので、週間で+500円以上の値上がり確認が出来るまで、下げ止まったとは判断しにくい。今週は安値から800円以上値上がりしていても、前週比で+500円以上値上がりしてないので上昇転換の確認はできません。

日経平均が上昇基調に戻すには、先に「105」JASDAQ指数、「124」東証小型株指数が上昇転換してなければ上昇基調に戻せません。先に日経平均だけ戻すと言う動きはありません。「105」JASDAQ指数、「124」東証小型株指数に回復が見られれば、連動して、日経平均は回復に向かっていると判断できます。NYダウの回復も前提となります。3月に向けた観察ポイントです。

前週の大幅下落から東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は大幅減少は続いている。2017年8月末1406銘柄→9月末1575銘柄→10月末1747銘柄でピーク→11月末1488銘柄(225種183)→12月末1557銘柄(225種175)→1月末1399銘柄(225種163)→2月(1)1509銘柄(225種174)→2月(7)654銘柄(225種79)→2月(15)532(225種59)と減少している。減少が続く間は、日経平均は戻りにくいし下げ止まり確認も出来ません。先ずは増加し回復に転じたかを見るのが判断ポイントです。800銘柄から1000銘柄以上の増加が必要です。

「107」マザーズ市場(243銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数の減少は止まったか確認待ち。7月末139銘柄→8月末92銘柄→9月末78銘柄(ボトム)→10月末121銘柄→11月末140銘柄→12月末133銘柄→1月末165銘柄→2月(2)167銘柄→2月(9)73銘柄→2月(16)83銘柄と下げ止まったか確認待ち。来週以降も増加は続くか、減少に転ずるか。観察ポイントです。

「105」JASDAQ市場(748銘柄)は75日移動平均線を上回る銘柄数の減少は止まっていない。7月末588銘柄(ピーク)→8月末487銘柄→9月末483銘柄→10月末558銘柄→11月末510銘柄→12月末505銘柄→1月末571銘柄→2月(2)556銘柄→2月(9)299銘柄→2月(16)302銘柄と横ばい。回復に戻せるか。観察ポイントです。

東証2部銘柄(519銘柄)も75日移動平均線を上回る銘柄数の減少も続いている。7月末429銘柄(ピーク)→8月末367銘柄→9月末363銘柄→10月末379銘柄→11月末350銘柄→12月末330銘柄→1月末398銘柄→2月(2)398銘柄→2月(9)191銘柄→2月(16)185銘柄と減少している。増加に戻せるか。観察ポイントです。

東証1部銘柄(2073銘柄)も75日移動平均線上回る銘柄数も下げ止まり確認待ち。8月末1244銘柄(225種99)→9月末1575銘柄(158)→10月末1737(225種208)→11月末1450銘柄(225種171)→12月末1508銘柄(225種167)→1月末1239銘柄(225種130)→2月(2)1401銘柄(225種139)→2月(9)471銘柄(225種34)→2月(16)500銘柄(225種43)と下げ止まり確認待ち。増加に戻せるか。観察ポイントです。

<評価損率 週足チャート>

「610」評価損率は-3.63%(1/12)ピーク→-5.10%(1/19)→-4.22%(1/26)→-4.77%(2/2)→-10.10%(2/9)と1月の高値警戒ゾーンから売られて、前週には-10%と悪化した。数値的にはボトムゾーンに入りつつあり。大幅下落に転じた事は、NYダウの下落はキッカケに過ぎず、日本市場も過熱していたからである事がわかる。来週発表の数値は、ボトム接近の数値となるか。評価損率は相場の繁閑度を見る指標です。

数値が小さいほど押しは浅く、押しが浅いほど強い相場と言える。まだ-10%前後は浅い押しと見ます。-15%前後は追い証が出始める水準です。-20%以下は追い証で総投げ投げ売りが出た水準です。どの水準で下げ止まるか、株価の下げ幅は評価損率の数値から読み取れる。来週以降の観察ポイントです。

評価損率 週足チャート

<NYダウ 日足チャート>

NYダウは75日移動平均線を上回るまで回復しました。また週間で+1000ドル以上回復した事は強い戻りと言える動きです。75日移動平均線を上回る水準で定着できると下げ止まり確認となります。75日移動平均線を下回ると再下落に転じたと判断されます。引き続き、上昇パターンに戻せるか。観察ポイントです。

今週は1000ドル以上戻し2万5000ドル台を回復しました。来週も2万5000ドルをキープできるか。再度、戻り売りに転じてしまうか。NYダウは回復に戻るか、日経平均は連動するので一番重要な指標です。来週の観察ポイントです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

今週は週間で3円も円高に動いた。週間で3円も円高に動くと下げ止まりか。円高に進むか分岐点の値幅です。当面の目安と見ていた107円を下回ったので、3月末に向けた為替動向は気になるところです。円高でも日経平均が戻すなら、あまり神経質になる必要はありません。

チャート的には、底割れ感があるので、まずは円高の下げ止まりを待たなければ確認できません。来週も円高は進むのか、止まるのか。この点を確認したい。2月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

「105」JASDAQ指数は、辛うじて75日移動平均線前後で下げ渋って止まりました。75日移動平均線を上回る状態を維持できれば下げ止まり確認と言えます。来週以降、75日移動平均線をキープできるか。上昇相場に戻したかは75日移動平均線を上回る状態の確認です。2月の観察ポイントです。

<東証小型株指数 日足チャート>

「124」東証小型株指数は200日移動平均線前後で下げ渋っています。売られ過ぎ感はあります。来週以降、200日移動平均線を下値支持線に切り返せるか。2月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証小型株指数 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

月足チャートでは、今週は6ヶ月移動平均線で下げ渋っています。1月まで6ヶ月移動平均線からカイ離幅が大きかった事が下落の原因と言えます。高く買われ過ぎていた。短期的には6ヶ月移動平均線を下回るまで売られたので調整感は出てきました。このまま6ヶ月移動平均線前後を維持できるか。

2月の下げ幅は大きいものの、株価は下げ止まり戻せれば下げ幅は縮小します。過去の下落では、下げ止まりから切り返すには2ヶ月要しています。3月までボックスの調整は続く可能性は残っていますので、もうしばらく観察が必要です。

日経平均 月足チャート

<2006年4月2007年6月・日経平均 日足チャート>

前回は75日カイ離率で、今週は25日騰落レシオの比較です。2006年4月からの下げ幅-3500円(-20%)。この時は下降トレンドに転じてしまったので、25日騰落レシオは50ポイント前後まで低くなりました。

2006年4月2007年6月・日経平均 日足チャート

<2013年5月2015年8月・日経平均 日足チャート>

前回は75日カイ離率で、今週は25日騰落レシオの比較です。上昇トレンドでは70ポイント割れで下げ止まっています。今のパターンの参考になりそうです。

2013年5月2015年8月・日経平均 日足チャート

<日経平均 日足チャート>

今週は反発に転じました。これでさげ止まったかどうかは分かりません。週間で+500円以上、値上がりしないと下げ止まり確認は出来ません。今は200日移動平均線で下げ止まった動きです。このまま200日移動平均線で下げ止まれば反発に転ずる可能性はあります。

下段の25日騰落レシオは71ポイントまで下げました。上昇相場では、70ポイント前後で下げ止まってきているので、このまま200日移動平均線(下値支持線)を下回らなければ25日騰落レシオの数値から判断し、下げ止まる可能性はあります。来週もNYダウ動向で決まる。引き続き、2月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

NYダウは切り返せるか。日経平均は下げ止まるか。円高はどこで止まるか。どう動く世界市場。

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