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NT倍率
6月の重要イベントを終え、日経平均は20日に22167円まで調整した。だが、75日線や200日線、一目の雲などを下値抵抗として下げ渋り、5/30安値21931円も割り込まずチャートは戻り歩調を維持している。Wトップになった23000円ラインを突破するならサマーラリーの芽も出てこよう。
日経平均日足
だが、TOPIXを見ると少し様相が異なる。20日に1728(ポイント)まで下げ、75日線、200日線に続き5/30安値1731も割り込んだ。一目の雲下限(1730近辺)でかろうじて下げ止まったが、日足は陰転の兆しを見せている。
TOPIX日足
NT倍率が21日に12.96倍と拡大。2000年以降では最大で、1997年6月の13.60倍に迫る。つまり、いまの相場が値がさ株主導で日経平均を押し上げる一方、金融を含む全体の銘柄は冴えず、それがTOPIXの軟調に表れていると言える。
NT倍率
米国市場も、NYダウが1月高値を抜けずにもみ合う一方で、ナスダックは最高値を更新する。FANGを中心とするITハイテク核に投資マネーが集中している。日本株もそれを真似しているのだろう。あるいは、ボーナス資金獲得のために「株高」を演出すべく金融・証券界が日経平均の上昇に尽力しているとも言える。
ナスダック日足
いずれにせよ、日米ともいま株式市場は一握りの優良株に資金が集中している。NT倍率はさらに拡大する可能性あるが、この拡大はどこかで止まり修正されると見るのも自然。7月になるとボーナスも終わり株高の努力も終わりかねない。そして高値期日を迎える。TOPIXの軟調が続くようだと3兆3000億円と高水準にある信用買い残は一層苦しくなる。その意味でTOPIXの「1728ポイント割れ」は注視しておきたい。
6月最終週となり米国は中間期末。世界のマネーが集中するナスダックも25日線や下値抵抗線など日足の下値ポイントは注視しておく。
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