富田のトレチャ 2018年07月17日

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買い戻し、期日向かい

高値期日の「7/23」まで需給懸念が続くと思われたが、日経平均は4/5安値21462円から直近22692円と急反発。新安値548を数えた5日がミニセーリングクライマックスとなり、その後は値がさ株主力が指数を押し上げる展開になった。

日経平均日足
日経平均日足

為替(ドル円)が112.81円まで円安を進め、日足は111円処の節を突破したことで日本株にポジティブに働いたこともある。また、空売り比率の40%超が4/12まで19日間続いたようにマーケットに売りが溜まっていたこともポイントだ。ミニSQの4/13に空売り比率は39.7%となり連続記録は止まったが、先物を含めて売り方の買い戻し(ショートカバー)が日経平均の反発を主導したのは間違いない。

為替日足
為替日足

米国の中国製品への課税制裁が7/6に施行され、その前日まで懸念売りが集中した。だが、いざ貿易戦争に突入すると日米株価は大きく反発、「出尽くし感」を強めた。懸念を抱えながら、出尽くし感から反発する様は2年前のブレグジットやトランプの大統領当選時と似ており、買い戻し相場がもうしばらく続いてもおかしくない。
とはいえ、13日に日経平均は409円高したが、ファーストリテイリング(3420円高)1社だけで日経平均を126円も押し上げたのは「やり過ぎ」だろう。13日にNT倍率は13.06倍と19年半ぶり(1998年12月以来)の水準になった。こうなると、買い戻し一巡のあとさらに上値を追えるかは微妙で、逆に反動安を気にすることになりかねない。
ナスダックは最高値を更新したが、高値を更新すると「頭打ち→調整」となるアノマリーがある。NYダウの日足はもみ合いの状況が続く。そして今週(7月第三週)の日経平均は週足で重要変化日(5/21H→9週、3/26L→17週、1/23H→26週)を、来週は7/23に高値期日を迎える。「期日安値」を回避した相場だが、こんどは期日に戻り高値を付ける「期日向かい」を意識することになる。

ナスダック日足
ナスダック日足

NYダウ日足
NYダウ日足

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