富田のトレチャ 2019年02月18日

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V字回復9週目

日経平均は8日(418円安20333円)に陰転を示唆したが、先週すぐに切り返し14日に高値21235円と年初来高値を更新した。こうなると、8日の下落がダマシとなり流れは上昇基調を継続したことになる。15日は21100円台にある75日線に抵触したこともあり239円安20900円と一服入れたが、上抜いた一目の雲(20823円)や25日線(20681円)を維持しており、ここはスピード調整と判断される。

日経平均日足
日経平均日足

そして上昇基調続くNYダウ。15日に25883+443ドルと上昇を加速、8週連続の上昇となり12/3高値25980ドルに肉薄した。CME日経平均先物が21210円(大証20900円)で終えており、今週の日経平均は上値模索の展開となろう。75日線を抜くと26週線の21700円台を目指す可能性が出てくる。

NYダウ週足
NYダウ週足

米中通商協議の進展観測を背景にNYダウが上昇を強め、そして中国・上海株も26週線を突破しチャートが好転、底値から浮上を示唆する。上海株の好転は停滞する日本の中国関連株にポジティブとなろう。

上海週足
上海週足

ただし、NYダウは8週連続の上昇で10月~12月に形成した高値圏に入ってきた。11/8高値が26277ドル、過去最高値の10/3高値が26951ドル、また昨年1月高値も26616ドルであるから「26000ドル台」は大きな節になる。年初からほぼ一本調子の上昇は出来過ぎであり、今週は安値から9週目に当たることから高値形成局面になる可能性もある。

日経平均週足
日経平均週足

日本でも上値追いの動きとなり、「乗り遅れまい」とする投資家が増えてくるだろうが、21000円台が節目であることに変わりなく、先週の高安から9日目を迎える今週は「皆が強気に傾く」ようなら注意すべきだろう。調整入れても本格調整につながるとは限らずスピード調整に留まる可能性あるものの、出来過ぎNYダウが調整入りするなら下値深まることもあり得るだけに、今週の高値局面を買いで追いかけるのは注意要するだろう。
強権トランプは国家非常事態を宣言した。それを無視するようにNYダウは大きく上げたが、そこには非常事態宣言で売りを入れていた向きの買い戻しが寄与したこと見逃せない。また、非常事態意宣で米与野党の溝はさらに深まるだろう。安値から強いV字回復見せたNYダウだが、今週9週目を迎えて仕上げ局面に入った可能性もあり、ここからの調整の動きには注意したい。

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