日経平均株価の動き(2019年06月14日)

今週、安倍首相はイランを訪問しました。訪問中、ホルムズ海峡で日本のタンカーが攻撃されました。この事件後、週末を迎え、売られるのかと心配されましたが、株価は下げ渋りました。来週へ影響が出るのか心配された事も見送りムードに繋がりました。

5月連休明け米中貿易摩擦から売られた相場は、6月4日20300円割れで下げ止まり、今週SQ週でしたが、25日移動平均線を上回り、2万1000円台まで戻しました。まだ短期的には買い戻し感の域の動きと感じられます。下落局面では日銀のETF買いに支えらています。買い支えで下げ渋るので、リバウンドは弱い相場状況といえます。

来週に米国FOMCの発表を控え、月末、大阪ではG20を控えています。米中会談が開かれ貿易協議が進展する事に期待感は強いでしょう。FOMCを控え、米中貿易の行方を気にするので、G20まで様子見相場は続きそうです。G20の米中会談で物別れになった場合、また売られるのか。そのあたりも含めて様子見相場は続くそうです。

G20を前にして、株価は2万1000円台を回復したか、それとも今後の相場状況の改善を期待する買いなのか。日銀の買い支えだけなのか。相場は弱く、動きは鈍いので、このあたりが分かりません。6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は750銘柄まで回復したので、800銘柄以上に増加してくるから下げ止まり感は出つつあります。このあたり、まだ様子見的な動きと、状況観察と見られている。

日経平均は下値2万円から上値2万4000円の大きなボックス圏の範囲では推移しているが、上値を切り下げながら2万円に迫っています。年内この範囲を上放れる様な事は、かなりインパクト強い市場対策がなければ期待しにくい状況と感じられます。

このボックス範囲で推移する間は、下値は日銀による買い支えが続くため、投げ売り出尽くしの底入れパターンがなく、みんな買い場を待っている状態です。ドカンと下げる底入れが無い状態では、日銀が買う、REIT市場、値がさ優良株、新興市場、成長産業、小型好業績株などの一部の株を物色対象とした相場が続きそうです。

これだけ米中貿易戦争が過激では、各企業は、今後の業績見通しを予想する事は難しいでしょう。秋以降、中間決算が上方修正する状況に変わるなら、半導体、自動車関連株から立ち上がると思われます。自動車関連株が上昇する局面では相場全体が値上がりします。そう言う状況が見られない状態では、引き続き、下降ボックス相場での推移が続くと感じられます。

日経平均は、下値は日銀買い支えから下げ渋り感は出ていても、週間で+500円以上値上がりしない間は、下げ止まったと言うシグナルは無い状況です。週間の上げ幅が+500円以上、また13週移動平均線を上回る動きがない間は下げ止まり確認はできません。この様な動きが出るまで様子見相場と言えそうです。

個別株では、小型好業績株、新興市場の成長株などの内需株、この様な一部の好業績株だけ買われています。引き続き、この様な物色対象のみ動きそうです。その間に一部株の底入れが出てくれば、日経平均の調整は終わりに近づいていると判断できますが、まだその様な動きは確認できてません。

日経平均は、週間で+500円以上値上がり待ち、25日から75日移動平均線を上回ってこなければ下げ止まりから反発に転じません。まだ10日から25日移動平均線まで戻したところであり、下げ止まり確認には至ってません。まだ米中協議次第では、売られる心配も残しています。G20に向け様子見相場は続くか確認するところです。

今週の東証1部銘柄(2147銘柄)で6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は少し増加に転ずる。1月末235銘柄(225種40)→2月末701銘柄(225種78)→3月末840銘柄(225種93)→4月末1068銘柄(225種113)→5月末664銘柄(225種52)→6月(6)659銘柄(225種49)→6月(13)752銘柄(225種54)と少し増加する。増加は続くか、減少に転ずるか。G20に向けた観察ポイントです。

今週の「107」マザーズ市場(285銘柄)も75日移動平均線を上回る銘柄数はほぼ横ばい。1月末74銘柄→2月末120銘柄→3月末151銘柄→4月末124銘柄→5月(10)115銘柄→5月末90銘柄→6月(7)87銘柄→6月(14)92銘柄と弱い状態は続く。6月は増加に戻せるか観察ポイントです。

今週の「105」JASDAQ市場(716銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は少し増加する。1月末213銘柄→2月末373銘柄→3月末365銘柄→4月末319銘柄→5月末210銘柄→6月(7)203銘柄→6月(14)237銘柄と少し増加する。増加に戻せるか観察ポイントです。

今週の東証2部銘柄(491銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も少し増加する。1月末118銘柄→2月末260銘柄→3月末248銘柄→4月末238銘柄→5月末130銘柄→6月(7)129銘柄→6月(14)141銘柄と少し増加に転ずる。増加は続くか観察ポイントです。

今週の東証1部銘柄(2147銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は弱い状態続く。1月末439銘柄(225種79)→2月末1105銘柄(225種129)→3月末1087銘柄(225種110)→4月末1134銘柄(225種115)→5月末499銘柄(225種40)→6月(7)649銘柄(225種52銘柄)→6月(14)695銘柄(225種54銘柄)と弱い状態続く。増加に戻せるか観察ポイントです。

<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>

5月の「801」NYダウは-1777ドル安の大陰線で引けました。6月は約+1300ドル(半値)以上戻しています。大きく下げた翌月に大きく戻す動きは強い動きと言えるでしょう。続落しないところがNYダウの強さの動きと感じられます。アッと言う間に2万6000ドルに戻してきました。また75日移動平均線を上回ってきたので上昇相場に戻したと言えます。上昇維持できるか。6月の観察ポイントです。

5月の「803」NASADAQ指数は-642ポイント安で引けました。6月は約+380ポイント(半値)値上がりしています。こちらも75日移動平均線を上回るまで回復し、こちらも上昇相場に戻してきました。6月は上昇相場維持できるか。75日移動平均線を上回る状態なら上昇相場維持する。6月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

米国の利下げ観測から円高圧力は強まってきています。1月の107円まで円高は進みそうな動きをしています。短期的には10日移動平均線を上回らないと円高は止まらず。現在10日移動平均線を下回った状態では円高に動いています。来週のFOMC、月末G20を控え円安に動きにくいでしょう。

75日ボリンジャーバンドは先端拡大(円高)の動きとなり、-3Σ(107円)は拡大する動きとなっています。当面-3Σに沿った円高で推移しそうです。ボリンジャーバンドの先端拡大が続く状態では、さらに円高(107円台)余地も大きくなっているでしょう。円高は続くか観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

5月の「105」JASDAQ指数は、75日移動平均線から下ブレした状態で引けたが、6月入りからも25日移動平均線は下向き状態にあります。5月から株価は75日移動平均線下回る横ばいで推移が続く。動きは弱く、戻りは小さい状態です。短期的に25移動平均線を上回る状態に戻しています。この状態維持し、75日移動平均線上回るまで戻せるか。先ずは止まり確認からです。6月の観察ポイントです。

<東証小型株指数 日足チャート>

5月から「124」東証小型株指数も横ばい状態続く。75日移動平均線を下回る状態で、25日移動平均線を上回るまで戻してきました。来週以降、25日移動平均線は上回る状態から75日移動平均線を上回る下げ止まり確認が出来るまで回復できるか。しばらく下げ止まり確認待ちです。6月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証小型株指数 日足チャート

<週足 日経平均 REIT指数>

「127」REIT指数、日経平均を対比してみると一目で対照的な動きをしている事が分かる。過去の不動産指数は、少し日経平均に先行して動く事もあったが、ほぼ連動し双子の関係で推移してきた。日銀のREIT買い入れから、昨年以降、上昇基調は強まっている事がわかる。株がダメな間はREIT買いから上昇は続きそうです。

「127」REIT指数がピークとなり、資金が株式市場に流れる逆転現象となるのか、このままREIT指数の上昇に、後から日経平均が上昇転換してくるのか。しばらく株式市場の様子見相場が続く間は、状態REIT市場の上昇は続きそうです。

週足 日経平均 REIT指数

<日経平均 月足チャート>

5月は-1657円安の大陰線で引け、6月は約+500円(半値以下)と小幅な戻りです。まだ6ヶ月移動平均線を上回れず戻り売られる心配ありです。6ヶ月移動平均線まで戻しても売られたら弱い戻りと言えます。6ヶ月移動平均線を下回る状態は、戻り売られる心配は残ります。まだ弱い動きの状況です。

上値を切り下げた状態で戻り売られる事は弱い動きです。下げ止まり確認から反発に転ずるには、上がる材料が出なければ動きにくいでしょう。まず半値戻り(5月の下げ幅の半値以上)しない事には弱い戻り売り相場は続く事になります。先ずは6ヶ月移動平均線上回れるか確認したい。6月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>

今週は、75日ボリンジャーバンド-3Σから反発の動きが続いています。75日ボリンジャーバンド先端は横ばいです。しばらくボックスで推移する事を示しています。何か材料なければ上放れしにくい状態です。来週のFOMC、月末のG20が終わるまでは様子見相場となりそうです。ボリンジャーバンド中心線を上回れなければ様子見相場状態です。

チャート的には、75日ボリンジャーバンド中心線から-3Σの幅で推移しています。現在は-1Σ前後まで戻しています。-2Σ以下に下がらなければ、中心線突破の期待か、しばらくボックス相場の可能性は強いでしょう。-2Σ以下に下がれば下ブレの動きとなります。6月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

<NO24・75日線形回帰・短期移動平均線>

標準条件24番・75日線形回帰・短期移動平均線で見ています。75日線形回帰トレンド(中心線)上向き→下向きに転じた状態です。株価は中心線で止まった。中心線を上回れないと、再度-2μまで下ブレの心配ありです。75日線形回帰トレンド中心線突破待ち。上回れないと-2μまで売られる心配は残ります。

75日線形回帰トレンド下向きから→上向きに変わるには、株価が中心線を上回って推移して来なければ戻さない事を意味します。まず底固め確認から、中心線を上回ってこれるかどうか。中心線上向きは相場の回復待ちです。6月の観察ポイントです。

NO24・75日線形回帰・短期移動平均線

G20に向けどう動く。米中貿易協議進展願う。日本への影響はどうか。為替相場どう動く。イラン問題どうなる。世界どう動く。

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