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当然のスピード調整
早いもので来週はもう師走。米国では今週の感謝祭(28日)からクリスマス商戦が始まる。29日がブラックフライデー、12/2がサイバーマンデーと称され、ここで年末商戦の行方を占うことになるが、株価の上昇が消費を促進させる米国であるから、市場予想の4%増(前年比)を上回る可能性も十分にあろう。また、株式市場は12月初旬にかけて上昇アノマリー(経験則)があるので期待したいところでもある。
NYダウは先週初めて28000ドルに乗せ、19日に高値28090ドルを付ける。だが、そこで日足が「つつみ足」となり、その後は足踏みしている(22日27875ドル引け)。RCIなどテクニカル指標が過熱を強めていたので当然のスピード調整であり、調整はもう少し続いてもおかしくない。日足チャートに下値抵抗線が引けるので、それを割り込むなら25日線や昨年来の傾向線のある「27500ドル」辺りまで調整しよう。だが、その辺りまでは初押しとしてスピード調整の許容範囲である。
NYダウ日足
日経平均は11/8の高値2万3591円から調整に入った。日足、週足とも二段上げのN波「2万3500円」を達成したほか、日柄でも7/25や9/19の高値から17週、9週を経過し、調整してもおかしくないタイミングだった。そして、21日に日経平均株価は一時2万2726円(前日比421円安)と急落したが、引けは2万3038円(同109円安)と下げ幅を縮めて終え、日足は長い下ヒゲ伸ばすタグリ足となり、11/1に空けた窓(2万2854円)を埋めた。11/8高値から日足は10本目(変化日)の安値である。そして、22日は74円高23112円と陽線を描いて「明けの明星」となり、一時割り込んだ25日移動平均線(23040円)の上に浮上した。
日経平均日足
これで日足チャートは当面の「調整一巡」となる可能性あるが、切り返すにはまず11/8高値から引く短期上値抵抗線を突破することだ。それを上抜くなら11/8高値奪回を目指すだろう。師走相場に向けて上昇アノマリーがあるので上抜けは十分可能と思われる。
日本株はNY次第であるからNYダウの動向が注目される。また、24日の香港区議会選挙の行方も一応注視しておくべきだろう。因みに為替(ドル円)は108円台の半ばで足踏みだが、週足チャートでは上値が52週線に、下値が8月安値からの抵抗線に挟まれた状況にある。この上下のポイントをどちらに抜いて行くのか為替にも注目しておきたい。抵抗線を割り込む円高になると一時的に「リスクオフ」という地合いになるだろう。
為替週足
ただ、株価には12月上旬に上昇というアノマリーがあるので、もうしばらくは押し目買いのスタンスで臨めそうだ。
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