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片寄る強気観測
中東情勢の緊迫から波乱で始まった2020株式市場だが、第一週(~10日)を終えてみれば米国市場は3指数とも最高値を更新、過剰流動性(カネ余り)を背景に今年も米国株へ資金流入が続くことを予感させた。そして8日に22951円まで突っ込んだ日経平均も23850円に切り返して終え、為替(ドル円)は8日に一時107.65円まで円高に振れたが、10日は109.56円で終えた。
米国、イランの緊張緩和もあるが、NYダウが高値を更新するとトランプ大統領が強権に動いて不安を掻き立て、そして売りを誘わせて株価が下がると「不安を解消させて買い戻しを誘わせる」というトランプの相場操縦は今年も健在ということだ。
ただし、NYダウなど株価が高所に来ており「風雨強まる」ことは覚悟しておかねばならないだろう。
10日のNYダウは初めて29000ドルを付ける場面があったが、終値は28823-133ドルで日足は陰線のつつみ足。
NYダウ日足
地政学リスクの後退から為替(ドル円)は109.56円で終えているが、週足の一目均衡表でポイントになる遅行線が雲下限109.60円に差し掛かった。
為替週足
そして日経平均は10日に23903円まで戻したが、12/17高値24091円をまだ抜けず、週足では昨年来の三尊トップ懸念を払拭できずにいる。
日経週足
第一週に株式市場が切り返したことから市場関係者のほぼすべてが強気姿勢でいるように見受けられるが、チャート的には上記の如くNY、為替、日経平均ともチェックすべき点が出ている。
人気片寄る年初めの高値でもありチャート的には一緒になって強気スタンスで突き進んで良いのか疑問も感じる。ここでの高値は月足や年足で上ヒゲになるリスクもある。また日本ではジャスダックの快進撃が続いている。ただ、週足を見るとこの13週で「陽線12本、陰線1本」で上昇を加速させている。流れに従うのが基本ではあるが、警戒接近信号を灯すことから、ここからの陰転信号に注意を払うことも必要だろう。
ジャスダック週足
強気の流れに乗るのも良いが、チャートの雲行きが怪しくなった時は一旦手を空かすなど機敏な行動も必要と思われる。
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