日経平均株価の動き(2020年03月06日)

3月に入っても、世界的にコロナウイルスは感染拡大(パンデミック)しています。3月のニュースも世界でコロナウイルス拡大一色で始まり、週末も拡大のニュースは続いています。3月中に日本のコロナウイルス拡大は終息に向かうのか。4月も続くのか。毎日ニュースで不安を煽る訳ではないが、恐怖不安からトイレットペーパーまで棚から無くなった。これもパンデミックの影響か。政府が本腰を入れた対策をすれば終息に向かうと見ています。

短期的には、日経平均の売られ過ぎ感は強いと感じられますが、慌てて買う場面ではありません。みんな慎重になっている時期と言えよう。株は先行して動くもの、短期的には需給整理が終われば反発(リバウンド)に向かうと見ています。来週は3月SQ週です。SQが明ければ市場は落ち着く方向に向かうと見ています。

短期的には、リバウンドは期待されそうですが、月足の日経平均チャートは「三尊天井」の可能性も出てきています。中期的に崩れの心配が残っています。2013年からの山登り相場から、2020年から山を下る相場に向かってしまうかどうか。2万円をキープできるかどうかにかかっています。2万円をキープできればボックス相場で維持されるでしょう。2万円を下回ると底抜けする。今後の観察ポイントです。

中国人の来日がストップしたから、4月以降発表の2021年度のインバウンドの業績予想は検討もつかないそうです。年間3000万人以上の来日で支えられてきました。ディズニーランド、電鉄、航空、ホテル、観光業、飲食業など、また来日が回復しなければ厳しいと言えるでしょう。オリンピックが開催できるかどうか不安視される様になってきました。もし中止や延期なら倒産の将棋倒しの心配があります。中止なら株式市場への影響は小さくはないです。底抜けは間違いないでしょう。

6ヶ月移動平均線から見る株式市場は、短期的にはボトム接近です。東証1部銘柄は120銘柄まで減少し、225種銘柄は11銘柄まで減少しました。2月末に25日騰落レシオは53ポイントを付けました。3月まだ61ポイントと低いです。状況が改善するなら反発に転ずる事は間違いありません。現状はコロナウイルスの終息待ちと言えますが、4月は大きくリバウンドすると見ています。3月末から4月始めオプション・コール買いがチャンスと見ています。

4月から2021年度業績予想は出始めます。今のうちに売られ過ぎた銘柄を探しておきたいところですが、どの業種が改善するのか、今のところ分かりにくい。分からないときは、昔から株価選び、銘柄分類のポイントとして、(1)下げなかった株、(2)大幅に売られた株。この両極端から絞り込むのが良いとされています。コロナで狼狽売りされた株は売られ過ぎ水準と感じられます。

今年のインバウンド(業績)は、中国人観光客が戻ってこれるかどうかにかかっています。今まで歩道を歩いていると多くの中国語が聞こえていました。今は日本語しか聞こえません。どれだけインバウンド(外国人)が貢献していたか分かります。夜10時以降のホテルは一泊2000円まで下がり、マンガ喫茶なみとなり死活問題となっています。ディズニーランド、カラオケ、イベント、スポーツクラブはコロナの終息で回復するでしょう。

3月入りし、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数はリーマンショック暴落と同じくらいの数値となりました。短期的に株式市場に売られ過ぎ感はあるものの、世界のコロナウイルスの終息は見られません。終息しなければ株式市場も分からない。このあたりはリーマンと違う要因と言えます。しばらくは短期売買か、好業績優良株が売られ過ぎたら中期投資目線から仕込む時期を見極めるかです。

3月1週の東証1部銘柄(2169銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は大幅減少し、数字上リーマンショックに近づいている。2019年8月末(ボトム)604銘柄(225種46)→9月末1152銘柄(225種122)→10月末1763銘柄(225種181)→11月末1767銘柄(225種178)→12月末1719銘柄(225種177)→2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月(5)133銘柄(225種14)とリーマン暴落水準と言える。3月末に向けて下げ止まりを探る観察ポイントです。

3月1週の「107」マザーズ市場(314銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数も大幅減少で終わった。2019年9月末(ボトム)102銘柄→10月末120銘柄→11月末188銘柄→12月末173銘柄→2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月(6)22銘柄と大幅減少で推移する。新興市場の悪化は続くか、切り返すか。3月末に向けた観察ポイントです。

3月1週の「105」JASDAQ市場(706銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も大幅減少で終わる。2019年8月末(ボトム)214銘柄→9月末319銘柄→10月末436銘柄→11月末530銘柄→12月末512銘柄→2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月(6)46銘柄と大幅減少で推移する。ボトム待ちか。3月末に向けた観察ポイントです。

3月1週の東証2部銘柄(488銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も大幅減少で終わる。2部指数は月足では60ヶ月移動平均線まで下落した。2019年6月末(ボトム)170銘柄→7月末245銘柄→8月末132銘柄→9月末202銘柄→10月末289銘柄→11月末363銘柄→12月末367銘柄→1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月(6)39銘柄と大幅減少で終わる。3月はボトム待ちか。3月末に向けた観察ポイントです。

3月1週の東証1部銘柄(2169銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も大幅減少で終わる。2019年8月末(ボトム)658銘柄(225種57)→9月末1270銘柄(225種142)→10月末1880銘柄(225種180)→11月末1828銘柄(225種187)→12月末1565銘柄(225種148)→1月末780銘柄(225種73)→2月末148銘柄(225種17)→3月(6)63銘柄(225種7)と大幅減少で終わる。3月は下げ止まり待ちか。3月末に向けた観察ポイントです。

<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>

「801」NYダウの乱高下相場は続いています。3万ドルに接近してから一気に売られました。その後、1日1000ドルの上げ下げを繰り返しています。大幅な値動きは高値圏と底値圏しかありません。個人的には高値現象と見ています。チャート的に一気に200日移動平均線を下回りました。200日移動平均線を上回るまで回復しなければ、下げ止まったとは言えません。また75日移動平均線を上回らなければ底入れしたと言えないでしょう。短期的に下げ止まり確認待ちの状態です。上回れなければ崩れていきます。3月末に向けた観察ポイントです。

「803」NASDAQ指数は大幅下落しましたが、200日移動平均線で切り返しました。チャートでは、NYダウより強い動きと言えます。「803」NASADAQ指数は、チャート的に200日移動平均線は下回らず、75日移動平均線を上回れってくれば上昇相場に戻した事になります。200日移動平均線をキープできるか。75日移動平均線を上回る事はできるか。3月末に向けた観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO9・18.22RCI+75日ボリンジャーバンド

為替・ドル円相場はコロナウイルスで乱高下し、円高にシフトしたと見る動きです。112円から105円台まで大きく振れました。コロナウイルスが収まらないと、為替は落ち着かないと見た方がよいでしょう。チャート的には200日移動平均線を下回ったので円高シフトで推移しそうです。

また75日ボリンジャーバンド中心線を下回って推移が続く間は、-1シグマから-3シグマの範囲で推移が続く可能性があります。まずは200日移動平均線を上回る事ができるかどうか。ボリンジャーバンド-1シグマ以上に戻せないと円安に戻せません。円高シフトはしばらく続くか。3月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

「105」JASDAQ指数は総崩れし、昨年の底値水準まで一気に売られ、75日カイリ率で-10%以下まで急落しています。200日移動平均線を下回った事から、再度200日移動平均線を上回れなければ下降相場に向かう動きとなります。200日移動平均線を上回ってくれば底入れと判断してよいでしょう。目先はリバウンド期待の下げ止まり確認からになります。3月の観察ポイントです。

<東証小型株指数 日足チャート>

「124」東証小型株指数も総崩れし、昨年の底値水準まで一気に売られ、こちらも75日カイリ率で-14%まで急落しています。こちらも200日移動平均線を下回った事から、再度200日移動平均線を上回ってこなければ下降相場に向かいます。先ずはリバウンドか、200日移動平均線を上回る底入れ待ちです。目先は下げ止まり確認からになります。3月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証小型株指数 日足チャート

<日経平均 日経HV 日足チャート>

「416」日経HV(ヒストリカルボラティリティー)から、日経平均の反発局面を見てみようと思います。「416」日経HV(ヒストリカルボラティリティー)の特徴として、株価の上昇局面では、「416」日経HV(ヒストリカルボラティリティー)の数値は下がります。逆に日経平均の下落局面では、「416」日経HV(ヒストリカルボラティリティー)の数値は上がります。

2018年12月のとき、33ポイントまで数値が上がったところが底入れとなりました。今年3月は23ポイントまで上がってきています。ボトムは近づいていると判断できます。数値がピークを付けた後、3ポイント以上、数値が下がれば切り返しの可能性があります。3月の観察ポイントです。

日経平均 裁定売り残動向 日足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

3月相場はスタートしました。月足チャートでは、60ヶ月移動平均線(下値支持線)を上回って推移しています。上回っている状態なら上昇トレンドは維持されるでしょう。下回れば底割れするでしょう。2017年以降の高値を合わせた形から「三尊天井」となる心配があります。天井となれば登り登山→下山に向かうため、先々60ヶ月移動平均線(下値支持線)を下回る心配は残ります。上回って推移するなら高値ボックスだが、下回れば下山相場(下り坂)に向かう事を意味します。

コロナウイルス事情もありますが、日本は米中2大国との貿易から経済が成り立ってきました。米中2大国が日本との貿易を縮小する事にでもなれば、三尊天井→下げ相場に向かうと見なければなりません。高値ボックス範囲で収まるか。今年4月以降の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO14・25日騰落レシオ+75日ボリンジャーバンド

チャート的には、一気に200日移動平均線を下回ってしまい、まだ下げ止まる雰囲気はありません。200日移動平均線を下回る事は底割れを意味します。またリバウンド期待か、200日移動平均線を上回ってこなければ、底入れしたと判断できません。また75日ボリンジャーバンド-3シグマにブレイクし、ボリンジャーバンドは拡大状態です。縮小パターンに戻り、-2シグマ以上に戻せないと下げ止まったと判断できません。

下段の75日カイリ率では-10%以下に下落し、2018年末の下落時は-14%に近づいています。売られ過ぎ感は強いが、まだ不安定な状況と言えます。日足チャートでは、まず10日移動平均線を上回ってこなければ下げ止まり確認はできません。短期的には、10日移動平均線を上回るまで様子見状態です。来週3月SQに向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

コロナウイルスはパンデミック(世界的大流行)に移行か。日本の感染対策は万全か。野党はやっと重大さが分かり協力すると言い出した。NYダウはどう動くか。大統領選挙前にV字回復できるか。為替はどう動く。世界はどう動く。

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