日経平均株価の動き(2020年03月13日)

NYダウは大暴落に発展しました。NYダウが下げ止まらなければ、世界の株式市場の下げ止まりはありません。先ずはNYダウの下げ止まりから、日経平均のリバウンド局面待ちと言えます。これだけ大幅な下落は90年のバブル崩壊の大暴落以来でしょう。

コロナウイルスは、心配していた世界的拡大(パンデミック)に発展しました。世界の株式市場は、世界的拡大(パンデミック)に発展した事をうけて大暴落局面に発展しました。世界的に出入国禁止令が発動され、大幅に経済が低迷する事を嫌気しての下落と言えよう。リーマンショックではGDPは-5.8%と悪化しましたが、2月のGDP改定値は-8%まで悪化しました。3月の状況から、今後さらに悪化は大きくなるでしょう。数値を先取りするように先行して株価は動くと見ています。

テクニカル的には、75日カイリ率で-20%以上(本日最大-28%)の大幅下落となり、2018年12月の-14%を下まわりました。リーマンショックの7000円割れした時、75日カイリ率は-39%と過去に例のない大幅下落局面となりました。テクニカル的に見る大幅下落は、75日カイリ率で-20%を想定しています。75日移動平均線は3ヶ月平均線です。3ヶ月平均の-20%は短期的に売られ過ぎと判断される事が多いです。

株価には、投資家の利害で上下する性質から、物事に対し先行して動く性質があります。先行して売られる分、先行して買われたりします。東証1部銘柄で、6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、リーマンショックの2008年10月末(82銘柄)の数値を下まわり30銘柄まで減少しました。短期的な売られ過ぎ感は強いと感じられる数値です。数値的には4月から5月連休に向けて戻すと感じられる数値です。

月足チャートでは、下値支持線と見ていた60ヶ月移動平均線(5年平均・20240円)を下回り底抜けした形です。それに2018年12月安値を下まわったので、これで「三尊天井」型が確定します。短期的にはリバウンドはあっても、向こう1年くらい下降相場に向かう心配は強まった可能性があります。

来週以降、先行して動く株価の性質から、徐々に下げ渋るか、下げ止まる動きに向かうと見ています。下げ止まれば、4月から5月連休に向けてリバウンドはあると見ています。下落の傷は深くなったので、よほど大胆な政策転換がなければ上昇転換はしないでしょう。無ければあくまでリバウンド局面で終わるのではないかと考えます。

大幅下落局面で見る長期的視点から見る銘柄選びでは、一般的な225種から見るように、トヨタ、日立、ソニー、ファーストリテイリング、ソフトバンクなどの優良銘柄、ディズニーランド、第一興商に見られるような市場独占株、潰れない電力株、携帯電話株、電鉄株などの公共株、売られ過ぎた成長産業、PBRから見て売られ過ぎた割安銘柄、配当利回りの高いREIT市場も有望株と言えます。

テクニカル的に売られ過ぎ局面を迎えると、次の宝くじ投資法は、3月末から4月か5月の連休に向け、オプション・コール買いにチャンスが来ると見ています。3月の様に1円が950円(950倍)になる様な局面は、数年に一度の局面であり、一番多い10倍から30倍の値上がり局面の範囲になると見ています。

短期のリバウンド局面でも、4月から2021年の業績発表を控えている事もあり、明らかに売られ過ぎが感じられる銘柄は買った後、多少、下げても、何れ戻ることが理解できる銘柄は別としても、下げ止まりが確認出来ない間は買わない方が良いと見ています。先ずはREIT市場の下げ止まり確認が出来てからが良いと考えます。

3月1週の東証1部銘柄(2169銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は大幅減少し、数字上リーマンショックまで悪化した。2019年8月末(ボトム)604銘柄(225種46)→9月末1152銘柄(225種122)→10月末1763銘柄(225種181)→11月末1767銘柄(225種178)→12月末1719銘柄(225種177)→2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月(5)133銘柄(225種14)→3月(12)30銘柄(225種2)とリーマン暴落水準となった。3月末から4月に向けて反発局面を探る観察ポイントです。

3月2週の「107」マザーズ市場(314銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数も大暴落水準となった。2019年9月末(ボトム)102銘柄→10月末120銘柄→11月末188銘柄→12月末173銘柄→2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月(6)22銘柄→3月(13)6銘柄と大幅減少となった。新興市場も数値的にボトムに近づいていた。3月末に向けた観察ポイントです。

3月2週の「105」JASDAQ市場(706銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も大暴落水準となった。2019年8月末(ボトム)214銘柄→9月末319銘柄→10月末436銘柄→11月末530銘柄→12月末512銘柄→2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月(6)46銘柄→3月(13)11銘柄と大暴落水準となった。リバウンド待ちに入ったと言える。3月末に向けた観察ポイントです。

3月2週の東証2部銘柄(488銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も大暴落水準で終わった。2部指数は月足では60ヶ月移動平均線まで下落した。2019年6月末(ボトム)170銘柄→7月末245銘柄→8月末132銘柄→9月末202銘柄→10月末289銘柄→11月末363銘柄→12月末367銘柄→1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月(6)39銘柄→3月(13)6銘柄と大暴落水準で引けた。ここからはリバウンドのタイミング待ちか。3月末に向けた観察ポイントです。

3月2週の東証1部銘柄(2169銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も大暴落水準で終わる。2019年8月末(ボトム)658銘柄(225種57)→9月末1270銘柄(225種142)→10月末1880銘柄(225種180)→11月末1828銘柄(225種187)→12月末1565銘柄(225種148)→1月末780銘柄(225種73)→2月末148銘柄(225種17)→3月(6)63銘柄(225種7)→3月(13)14銘柄(225種0)で引けた。ここからはリバウンドのタイミング待ちに入った。3月末に向けた観察ポイントです。

<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>

大幅下落に発展した「801」NYダウに連動していないのが中国指数です。中国指数は一番下がってないですが、NYダウは3万ドルから2万1000ドルまで一気に暴落しました。テクニカル的には60ヶ月移動平均線(5年平均)を下回ってきました。底割れするか、持ちこたえるかのフシメとなっています。日足チャートでは、短期的に75日カイリ率から見て-20%以上売られたのでリバウンド局面に近いと見られます。ここからはリバウンド待ちと見えます。3月末に向けた観察ポイントです。

「803」NASDAQ指数も大幅下落に転じ、200日移動平均線を下回ったが、世界の株式指数の中で一番高値維持をし、下がっていません。月足では60ヶ月移動平均線を上回って推移しています。チャートでは、NYダウより強い動きを維持していると言えるでしょう。「803」NASADAQ指数は、チャート的に200日移動平均線は下回った事からリバウンド局面に転ずるか確認するところです。再度200日移動平均線を上回れれば強いリバウンド局面と言えます。3月末に向けた観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO9・18.22RCI+75日ボリンジャーバンド

為替・ドル円相場は100円以上の円安相場を維持していましたが、ここにきて一気に円高に振れた事から、円高トレンドに転じた心配があります。月足チャートでは長期的に90円くらいまでの円高の可能性はあると感じられます。為替相場と株式市場から見ると、大幅な円高局面は株の底値接近を意味します。

テクニカル的には、2016年の円高ボトム水準まで円高になりました。目先は100円がボトムの目安と感じられます。もし100円以下の円高になったら、そこから急速に円安に戻す目安と見ています。大幅な円高局面は、株のリバウンドに向けた参考指標となります。3月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

「105」JASDAQ指数の特徴として、貸借銘柄は少なく信用銘柄が多い市場のため、いったん崩れると買い戻しが出来ないため、大幅下落局面となりやすいでしょう。JASDAQ市場は将来性のある企業が多いことから、いったん売られると長期的な目線から買いが入ってきます。売られ過ぎはチャンスと言えます。3月の観察ポイントです。

<東証小型株指数 日足チャート>

東証1部銘柄の分類上、「124」東証小型株指数から大幅下落します。市場形成上、先に小型株から売られますが、先に底入れするのも小型株指数です。小型株指数を見ている事で、株式市場の先読みが出来るとも考えます。75日カイリ率で-30%まで大幅下落したので、短期的にリバウンドは近いと見ています。3月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証小型株指数 日足チャート

<日経平均 日経HV 日足チャート>

株価の変動率を見る指標として、「416」日経HV(ヒストリカルボラティリティー)の数値を見ることで売られ過ぎがわかります。35ポイントまで高くなったので、2018年12月の水準より高くなった数値からリバウンドは近いと感じられます。日経平均は日本の指数でもありますが、先物に振り回される指数でもあります。「416」日経HV(ヒストリカルボラティリティー)は先物の動きを掴める指数とも言えます。

今週で3月SQは終わりました。株価の大幅下落局面は「416」日経HV(ヒストリカルボラティリティー)の数値を見ても、短期的にリバウンドに近づいているとも見えます。来週以降、「416」日経HV(ヒストリカルボラティリティー)の数値が下がり始めたら、リバウンドに転じたと見ることができます。3月の観察ポイントです。

日経平均 日経HV 日足チャート

<裁定売り残 日足チャート>

3月SQに向け、世界の株式市場は大暴落に発展しました。3月入りから日経平均の大幅下落に、「506」裁定売り残は増加しています。これだけ大きく増加しているので、何れ反対売買の買い戻しから、日経平均は反発に転ずる場面があります。12月の2.5億株から現在6.4億株まで増加しています。コロナウイルス終息から減少局面→日経平均の上昇局面に転ずる可能性はあります。

裁定売り残は6.4億株まで増加していますが、来週も増加が続く可能性があります。コロナウイルス終息から買い戻しに転ずる時が、日経平均のリバウンド時期を探る動きです。引き続き、裁定売り残の減少局面→日経平均の上昇局面待ちとなります。3月の観察ポイントです。

裁定売り残 日足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

3月相場は大幅下落となりました。月足チャートでは、60ヶ月移動平均線(下値支持線)を上回って推移していましたが、あっさり下回りました。60ヶ月移動平均線を下回った事は、重要なトレンド支持線を下回った事を意味します。その上で、12ヶ月移動平均線を上回れなければ下降相場に向かうと判断されます。

4月は60ヶ月移動平均線を上回るリバウンドはあっても、12ヶ月移動平均線を上回り、維持できる様には感じられません。名目GDPがマイナスなら60ヶ月移動平均線を維持する事は難しいでしょう。月足チャート的には、2018年12月安値を下回った事もあり「三尊天井」が色濃くなると感じられる動きです。4月以降の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO14・25日騰落レシオ+75日ボリンジャーバンド

チャート的には、一気に200日移動平均線を下回り、75日カイリ率で-20%以上(最大値-28%)売られました。ここまでの急落はめったにない事です。それだけコロナウイルスが世界経済に影響を与えた事がわかります。先進国で大流行したコロナウイルスから、出入国制限の解除がなければ、どの国も経済回復は期待しにくいでしょう。

テクニカル的な面から日経平均を見ると、リーマンショックを上回る大幅下落に発展したことから、ここから大きく下落しにくいと感じられます。指数とは過去の局面と比較され、プロが見ている事から、プロの予想を大きく乖離しにくい面があります。短期的にはリバウンド局面を待ちたい。3月末に向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

コロナウイルスはパンデミック(世界的大流行)に発展した事から世界的にパンデミック対応にチェンジしました。世界的な対応が変われば終息は早まる。日本の野党は、さくらを見る会しか頭にない。NYダウはトレンド転換はあるか。世界の大統領選は年配者の経験を必要としている。為替はどう動く。世界はどう動く

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