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セーリングクライマックス
マーケットは歴史的な大波乱の展開だ。ただ、日経平均は重要変化日の3月第2週に16690円(1869円安)まで突っ込み、ここで当面のセーリングクライマックスを迎えた可能性が高い。NYダウは12日に2352ドル安と過去最大の下げ幅を演じたが、翌13日に1985ドル高と過去最大の上げ幅を記録、CME先物は大証終値比1140円高17930円で終えた。歴史的大波乱は歴史的な乱高下局面でもあり、今週は大きく反発することが期待される。
変化日は日柄的なアノマリーながら、経験則から相場の転機になることが少なくない。3月第2週は日足で3/2安値→9日、2/18安値→17日、2/3安値→26日、雲クロス、平均線(25日&200日)デッドクロスが、週足では1/17高値→9週、12/17高値→13週、11/21安値→17週、9/19高値→26週など多くのポイントが重なり、ここで付けた安値16690円は「変化日安値」(彼岸底)として注目される。
また、13日は値下がり銘柄が2099を数え、新安値銘柄は1721と過去最多を記録、1部上場銘柄2166の8割が昨年来安値に沈んだ。騰落レシオは43.2と過去最低を大幅に更新、平均線の総合カイリ(25日線、75日線、200日線)は-66%まで拡がるなどテクニカルは過去に例のない異例ずくめの日になった。
日経平均日足
13日はメジャーSQであったために、3月第2週は先物・オプションに絡んでストップロス(損失回避)の注文が殺到したことも想定され、需給面、テクニカル面、アノマリー面のいずれもが「セーリングクライマックス」のポイントになった。
月足チャートを見ると、NYダウは一目均衡表の雲(22419~20978ドル)が、日経平均の一目均衡表では遅行線の雲上(17951円)が意識され、ここで一旦下げ止まってもおかしくない。
NYダウ月足
日経平均月足
ただし、言うまでもなく新型コロナウイルスによる世界経済への打撃は測り知れず、株式市場の波乱で金融システムも混乱に陥りかねず、株式市場は先行き二番底、三番底を模索する可能性否めない。日米ともチャートは大きく亀裂を入れており、目先大きく反発したとしてもそれは「崩れたあとのリバウンド」だ。当面はどこまで戻せるかが焦点で、日経平均は2/20高値23806円から安値16690円までの7116円幅の三分の一戻し「19000円台」がまず目安でポイントになろう。
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