日経平均株価の動き(2020年04月24日)

全国規模の緊急事態宣言が発令され2週間が経ちました。感染者の増加スピードは鈍化しても減少には転じていません。減りそうにない雰囲気です。これから減少してくるのでしょうか。引き続き、医療従事者の方々はコロナ感染の危険の中で命がけで治療にあたっています。感謝の気持ちで、早い終息を願うばかりです。

今週は、米国WTI原油価格が-37ドルを付け大幅下落の引き金になりました。マイナス価格は史上初めての出来事になりました。原油を入れておくタンクの費用を加算するとマイナスになる計算です。日本は非常事態宣言から2週間ですが、海外は外出禁止令から1ヶ月経ちました。一ヶ月以上、経済活動を止め、車に乗らないから、ガソリンの消費は激減した事でしょう。どのタンクもイッパイで保存場所に困り、急遽タンカーに入れたまま停泊からタンカー株は買われました。

エネルギー消費が減っている状況は大不況ですが、いつまで続くか、今後の価格はコロナ状況に左右されそうです。長引けば、さらに在庫は残り下落の心配があります。原油暴落から中東危機を煽り、一時的にリバウンドする可能性もあります。原油が安くなると中東不安に繋がりかねません。

日本では、コロナウイルス緊急対策として、政府系金融機関から無利子融資を貸し出すと発表しました。休業要請や、売上げ激減の業界など、早く対策資金を受け取り、急場をしのぎたいと願っています。一時的に倒産を食い止めても、借入金が枯渇する夏以降、倒産件数は増加する心配があります。多くの企業にも波及が心配されるでしょう。

全ての経済、株式市場は、米中経済とコロナウイルスの今後の状況にかかっています。先ずは5月連休明けの状況を見た上で、日本、米国は経済活動を始めるかどうか。専門家は短期で終息に向かうと言うより慎重な見方の意見が多い。状況によっては連休後から売られる心配は残るでしょう。終息はワクチンが出来るまでかかるのか。

国内では、23日に日銀から資金繰り支援として追加金融緩和を検討と発表されました。連続的に、企業支援、株式市場対策を打ち出しています。それでも米国市場に左右されています。5月連休が近づくことで、株式市場の様子見相場から2万円の上値は重くなり、一先ず売っておけとなりそうです。

日足チャートでは、3月1万6300円の安値から上昇していますが、今週の下落で、2度目の押し目形成となりました。ミニ3段上げ途中の2段上げ目の押し目となりました。ここからミニ3段上げ形成に向け、前回の高値を上回る上昇から2万円を目指すか。連休前に処分売りから下落に転ずるか。ここから5月連休に向け、どちらのパターンも売り場と見ています。

コロナウイルスの感染拡大から緊急事態宣言が発令され、5月連休明けまで、3密を避ける、外出を自粛する事が要請されています。状況的に株式市場は5月イッパイ弱い状況は続きそうです。いったん3月に投げ売りが出尽くしている事もあり、25日移動平均線を下回る売り転換しても、大きくは崩れにくいと見ています。

今週は週間で-500円以上下落しました。下降転換と見る下げ幅ではありますが、25日移動平均線を上回っているので、チャート的には売り転換していません。来週以降、25日移動平均線を下回れば売り転換と見ます。3月に投げ売りが出たことから、売り転換しても、大きくは下げにくいと見ています。

前週と比較しても、東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数から相場観察していますが、3月16日では18銘柄(225種1)まで減り、日経平均の下落幅からボトム感は強いと感じられました。前週(4/16)は335銘柄(225種15)まで増加し、今週(4/23)326銘柄(225種17)と225種に動きがありません。2021年業績予想発表前では様子見が続いている事がわかります。今週もソフトバンクなどの値がさ株だけで、日経平均は乱高下した事がわかります。

今週の乱高下の中でも、半導体関連株(ディスコ・アドバンテスト・レーザーテックなど)は買われたり、シッカリしていたりします。先々世界的に需要がある事が分かっているから、売り物は少なく下がれば買われました。引き続き、経済活動が開始されれば、2021年業績予想発表前でも、上値追いされると見ています。こちらは工場再開が待たれるでしょう。短期でも下げたら買われる業種と見ています。

個別株は、2021年業績予想発表待ちですが、半導体関連株などは、引き続き買われる業種です。業績発表が出た場合、2ケタ増収増益銘柄は注目され買われる株です。次は上昇基調の株、大幅に売られてから底入れした株など、業績面とテクニカル面から銘柄選びするのが良いと考えます。

4月4週目の東証1部銘柄(2178銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は今週は少し減少した。2019年8月末(ボトム)604銘柄(225種46)→9月末1152銘柄(225種122)→10月末1763銘柄(225種181)→11月末1767銘柄(225種178)→12月末1719銘柄(225種177)→2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月末230銘柄(225種19)→4月(2)89銘柄(225種7)→4月(9)223銘柄(225種11)→4月(16)335銘柄(225種15)→4月(23)326銘柄(225種17)と小幅減少した。リバウンドは続くか。5月に向けた観察ポイントです。

4月4週目の「107」マザーズ市場(324銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数は増加続く。2019年9月末(ボトム)102銘柄→10月末120銘柄→11月末188銘柄→12月末173銘柄→2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月末16→4月(3)14銘柄→4月(10)31銘柄→4月(17)58銘柄→4月(24)72銘柄と増加続く。新興市場は買われている。リバウンドは続くか。4月の観察ポイントです。

4月4週目の「105」JASDAQ市場(703銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は少し増加は続く。2019年8月末(ボトム)214銘柄→9月末319銘柄→10月末436銘柄→11月末530銘柄→12月末512銘柄→2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月末44銘柄→4月(3)21銘柄→4月(10)38銘柄→4月(17)76銘柄→4月(24)86銘柄と増加続く。新興市場は買われている。リバウンドは続くか。4月の観察ポイントです。

4月4週目の東証2部銘柄(482銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は少し増加した。2019年6月末(ボトム)170銘柄→7月末245銘柄→8月末132銘柄→9月末202銘柄→10月末289銘柄→11月末363銘柄→12月末367銘柄→1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月末26銘柄→4月(3)13銘柄→4月(10)23銘柄→4月(17)49銘柄→4月(24)50銘柄と少し増加した。リバウンドは続くか。4月の観察ポイントです。

4月4週目の東証1部銘柄(2178銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は少し増加した。2019年8月末(ボトム)658銘柄(225種57)→9月末1270銘柄(225種142)→10月末1880銘柄(225種180)→11月末1828銘柄(225種187)→12月末1565銘柄(225種148)→1月末780銘柄(225種73)→2月末148銘柄(225種17)→3月末253銘柄(225種17)→4月(3)88銘柄(225種10)→4月(10)320銘柄(225種18)→4月(17)392銘柄(225種24)→4月(24)452銘柄(225種20)と少し増加続く。225銘柄はダメだが小型株は買われている。リバウンドは続くか。4月の観察ポイントです。

<NYダウ NASADAQ指数 月足チャート>

今週はWTI原油先物がマイナス価格になり、「801」NYダウは乱高下しました。それでも60ヶ月移動平均線を上回る水準を維持している事は強いと言えます。今後も60ヶ月移動平均線を上回る状態を維持できれば強い動きと言えます。今後の株価を維持できるかどうかのポイントです。米国は2600万人の失業申請がされました。すぐ解雇するので業績への影響は最小限になります。日本と大きな違いです。

NYダウは乱高下しましたが、ハイテク株が多い「803」NASDAQ指数は強い動きを維持しました。12ヶ月移動平均線を上回り、6ヶ月移動平均線まで戻しましたが、伸び悩んでいます。月足で6ヶ月移動平均線を上回れば上昇転換に戻したと言えます。NYダウの影響は小さく、12ヶ月移動平均線を上回る状態を維持し、6ヶ月移動平均線を上回れるかどうか。5月に向けた観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 月足チャート

<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO9・18.22RCI+75日ボリンジャーバンド

今週も為替・ドル円相場は、やや円高で推移しています。75日ボリンジャーバンド中心線から-1シグマのやや円高の範囲で小幅で推移しました。75日移動平均線は下向きで200日移動平均線に迫っています。下回ると円高に向かうか。ドル円相場の値動きは小幅になったが、円高シフトの雰囲気は続くでしょう。NYダウと連動しており、しばらく-1シグマから+1シグマの範囲で推移が続くか。

チャート的には、75日移動平均線は200日移動平均線を上回っているが、75日移動平均線は下向きで200日移動平均線との2線幅は縮小しています。いずれ200日移動平均線を下回り、円高の可能性があります。当面は75日ボリンジャーバンド-1シグマから+1シグマの幅で推移しそうです。5月に向けた観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

「105」JASDAQ指数は、4月に入ってから続伸していましたが、今週は10日移動平均線まで調整しました。25日移動平均線を上回る状態は維持しているので戻り相場は続いていると見る状態です。10日から25日移動平均線を上回る状態を維持している間は、戻り相場は続きます。25日移動平均線を下回ると反落に転じます。5月に向けた観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

「107」東証マザーズ指数は、10日移動平均線を下値支持線に75日移動平均線まで戻してきた。指数の中で一番に75日移動平均線まで戻してきました。日経平均の影響を受けにくい新興市場が買われている事がわかります。10日移動平均線を上回る状態は上昇は続くでしょう。再度10日移動平均線を下回ると反落か押し目形成に転じます。25日移動平均線を下回ると反落に転じます。5月に向けた観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<裁定売り残 日足チャート>

今週は10億株以上の増加し、昨年9月を上回ってきました。コロナウイルスの影響拡大から弱気と言うことが分かります。また5月連休明けの業績予想も下方修正が多いことを先取りしているのかも知れませんが、弱気が多いと言うことです。

緊急事態宣言は5月連休明けまでと言う想定ですが、感染者が減らなければ延長されるだろうと、多くの人は予想しています。5月連休明けてもコロナウイルス感染者の減少が見られなければ、弱気が続く可能性がある事は、増加は続くと言う事になりそうです。5月に向けた観察ポイントです。

裁定売り残 日足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

今週はNYダウの下落の影響もあり、週間で-500円以上下落し、陽線幅は縮小しました。米国NYダウ動向と連動し、上げたり下げたりしていますが、高くなれば利食い売りで押され、下がれば買われる動きを繰り返しています。当面は60ヶ月移動平均線(20250円)を上回れるかどうかです。

60ヶ月移動平均線(2万250円)は上値抵抗線です。6ヶ月移動平均線は下がり、12ヶ月移動平均線とDクロスが近づいてます。チャート的に、5月以降、売り場ターンが近づいています。5月に向けた観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

今週は10日移動平均線を下回るまで売られました。週間で-500円以上下落し、下降転換と判断する下げ幅ですが、25日移動平均線は下回らなかったので、チャート的には売り転換とまで確認できません。来週以降、25日移動平均線を下回れば売り転換と判断されます。

25日移動平均線を上回る状態を維持できれば、戻り基調の動きは維持していると判断できます。25日移動平均線を下回らなければ上昇は維持しています。5月連休明け、2021年度業績予想が出てきます。業績予想によっては、売られる株もあり、買われる株もあります。25日移動平均線を上回っていれば、業績悪化は織り込み済みと見ることもできます。維持できるかどうか。5月連休に向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

WTI原油は史上最大の下落。米国の失業者の増加、死者数は増加は驚くばかり。日本の非常事態宣言は5月GW明けで終わるか。世界はどう動く。

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