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NYダウに調整信号
日本も39県から緊急事態宣言が解除となり、徐々に経済活動再開に動き出す。二次感染への警戒もあり活気ある従来の姿をすぐには望めないものの、動き出した歯車はコロナ後の新社会に向けゆっくりと着実に速度を増して行こう。楽しみだ。とはいえ足元はまだ我慢続くこと覚悟せねばなるまい。自粛生活もそうだし、景気やマーケットにも言えることだ。
株式市場は「コロナ後」を先取りするように戻り歩調続け、日経平均とNYダウは3月急落の半値戻しを達成し、ナスダックに至っては大手IT(FANGM)に余剰マネーが集まり81%戻しを達成している。日米欧の制限ない財政・金融政策により行き場のないマネーが株式市場に流れている。
ただし、このところNYダウの動きは重く、日足チャートは「注意信号」を灯す。4/29の24764ドルを高値に、先週14日22789ドルに調整入れて5/4安値23361ドルや25日線を割り込んだ。日足チャートは4/17高値24264ドルを左肩、5/12高値24382ドルを右肩とする「三尊高値」を形成する。すでに下値抵抗線を割り込んで「陰転」を示唆しており、二段下げへの警戒を漂わす。週足も13週線に差し掛かり、3/23安値から9週を経過して「アヤ戻り一巡」という雰囲気を漂わす。
NYダウ日足
そして日経平均は5/11に20534円高値を付けるが、75日線を目前に足踏み続く。ナスダックの堅調が続くなら75日線を抜いて3/6の窓(20613円)埋めに向かうだろうが、RCI(9日、13日、25日)は4月中旬に続いて再び高値圏で調整入りをにじませている。5/11高値は彼岸底から9週目(変化日)で、人気が片寄りやすい連休明けのタイミングだけに、当面の高値になることも想定される。いま下値を支えている25日線(19661円)を割り込むと日足チャートは「陰転」となって二段下げに走り出してもおかしくない。
日経平均週足
日経平均日足
需給相場でナスダックは強い上昇を見せるが、NYダウと日経平均が二段下げに動き出すならナスダックだけが堅調を維持していられるかは疑問になる。コロナウイルスやトランプの対中攻撃、業績や景気など材料は様々あるが、相場は流れに従うのが基本であり、日経平均が25日線を割り込むなら「セルインメイ」として調整二波(N波)をイメージすることになる。
5月後半はその点を踏まえながら対応すべきだろう。
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