今週は6月SQ週でした。3月ボトムから6月SQに向けた急ピッチな上昇局面となりました。3ヶ月間続いた強い上昇局面から、東証1部銘柄(2179銘柄)で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は約1700銘柄まで増加し、全体では約8割の銘柄が6ヶ月移動平均線を上回る戻りとなりました。思っていた以上の増加スピードから、高値警戒感は早まっていました。NYダウの下落に合わせて、2日間で-1000円以上の短期調整局面となったが、金曜日は切り返しました。
次は6月末に向け、高値維持できるまで戻してくるかどうかと見られますが、いったん上昇相場に転じたので、上昇基調は維持すると見ています。本来なら下げたところは押し目買い場になりますが、調整幅が狭いので、値上がりした上値を売り場と見た方が安全と考えます。前週に述べた6月下旬から7月上旬に向けた利食い売り場探しが一週間早まって始まった動きと見ています。
東証1部銘柄で、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数から相場観察をしています。東証1部銘柄数(225種113)が1000銘柄以上を維持している状態は、上昇相場は続きます。1000銘柄(225種113)以下に減少してくると下降転換の心配が出てきます。1000銘柄(225種113)以上(6/11・1304銘柄(225種133))なら、乱高下しても上昇基調は維持していると判断できます。
世界的なコロナウイルス感染拡大から、3月に世界の株式市場は大暴落に発展しました。その時の状況から、これほど早い株式市場の回復は予想外と見る方は多いことと思います。回復理由として、先進国は過去に例のない金融緩和を発表し実行しました。米国は無制限の金融緩和を発表しました。日本も日銀による大規模緩和を発表し、株式市場を買い支えました。世界的規模の国策相場となりましたし、今後も維持されるでしょう。
先進国のコロナウイルスは終息に向かい、株価水準がパンデミック前に戻れば、国策相場の役目は徐々に終わると考えられます。引き続き、底値圏の出遅れ株は底堅いと見ていますが、大きく値上がりした株は、6月中旬から8月に向けて、利食い売りに上値は押される可能性があります。3月から4月で買われた方の売り場は続くと見ています。
次の大きな買い場の時期としては、3月から4月安値買いの売り場の需給整理が終わる9月から10月の中間決算期ころと見ています。引き続き、途中に乱高下はあっても国策相場から年末に向けて上昇基調は維持すると見ています。コロナウイルス第2波が拡大した場合は、株式市場の方向性について、誰も分かりません。大幅上昇相場の後は、次の大きな買い場を待ちたい。
どんな状況であれ、復活しない経済はないと言う相場格言的から「谷深ければ山高し」「山高ければ谷深し」の如く、大きく売られれば買い場となり、上がり過ぎれば売り場になります。そう言う観点から見れば、個別株は出遅れ株狙いになります。
個別株は、「売られ過ぎ底値出遅れ立ち上がり銘柄」「強い上昇基調の銘柄」の押し目狙い。「増収増益で上昇基調」の押し目狙いなどになります。「506」裁定売り残の減少が続く間は、買い戻し状況は続いており、踏み上げ相場か買い戻し高値維持相場は続くと見ています。出遅れ株は底堅いとも言えます。
6月2週目の東証1部銘柄(2179銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、高値水準まで戻してきました。2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月末230銘柄(225種19)→4月末415銘柄(225種17)→5月末1001銘柄(225種65)→6月(4)1490銘柄(225種149)→6月(11)1304銘柄(225種133)と減少に転じたが、高値ゾーンまで戻してきたから調整したと言えるでしょう。1000銘柄以上は上昇相場は維持する、減少に転ずると下降転換します。7月に向けた観察ポイントです。
6月2週目の「107」マザーズ市場(321銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数も全体の8割以上が戻し高値感が出てきた。2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月末16→4月末102銘柄→5月末268銘柄→6月(5)281銘柄→6月(12)283銘柄と高値ゾーンまで戻したと言えます。減少に転ずると売り場と見たい。6月の観察ポイントです。
6月2週目の「105」JASDAQ市場(703銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も全体の8割以上が戻し高値感が出ていた。2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月末44銘柄→4月末129銘柄→5月末511銘柄→6月(5)559銘柄→6月(12)566銘柄と高値ゾーンの水準まで戻した。減少に転ずると売り場になりやすい。6月の観察ポイントです。
6月2週目の東証2部銘柄(481銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も全体の8割以上が戻し高値感が出ていた。1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月末26銘柄→4月末83銘柄→5月末338銘柄→6月(5)379銘柄→6月(12)376銘柄と高値ゾーンまで戻した。減少に転ずるなら売り場になりやすい。6月の観察ポイントです。
6月2週目の東証1部銘柄(2179銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も全体の9割以上が戻し短期的に過熱感は強いと感じられる。1月末780銘柄(225種73)→2月末67銘柄(225種7)→3月末253銘柄(225種17)→4月末645銘柄(225種28)→5月末1786銘柄(225種169)→6月(5)1946銘柄(225種198)→6月(12)1773銘柄(225種194)と高値ゾーンの水準まで戻した。6月の観察ポイントです。
<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>
「801」NYダウは、2万7000ドル台に戻してから一気に2万5000ドルまで下落しました。日足チャートでは200日移動平均線を上回ってからも伸ばし、25日移動平均線からカイリ幅が10%まで大きくなっていたところで売られました。売られても25日移動平均線までしか下げていません。短期調整局面と見る動きです。再度200日移動平均線を上回る上昇局面に戻すと見ています。次は25日移動平均線が200日移動平均線を突破すれば、上昇の勢いは強くなります。
「803」NASDAQ指数を見るとIT産業は不況無しと言えます。コロナ渦でデジタル化の進化が早まると言う理由もあり、今年2月の史上最高値を上回り高値更新してしまいました。500ポイント以上下落しても、25日移動平均線を上回っています。短期の調整としか言いようがない。10日移動平均線が25日移動平均線を上回る状態は、強い上昇局面は維持しています。25日移動平均線(下値支持線)を下回れば、いったん調整局面入りする。来週は切り返してくるでしょうか。
<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド
109円まで円安に戻した後、75日ボリンジャーバンド中心線を下回り、-1シグマまで円高に戻しました。75日ボリンジャーバンド中心線を下回り、-1シグマまで円高に動きました。また中心線を軸にボックス相場となりそうです。しばらく-1シグマ(106円)から+1シグマ(108円)の幅で推移は続くか。
チャート的には、75日移動平均線は下向きで200日移動平均線を下回っている状態ですから、円安に動いたのはイレギュラー感がありました。75日ボリンジャーバンド中心線を上回る円安の動きは短かかった。また中心線を上回る円安に戻せるか。ジリジリ円高は続くか。6月の観察ポイントです。
<JASDAQ指数&東証小型株指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率
<JASDAQ指数 日足チャート>
3月ボトムから新興市場の立ち上がりは一番早かった。「105」JASDAQ指数は、3月の底値から10日移動平均線に沿って強い上昇局面を維持し、一気に200日移動平均線を上回ってしまいました。非常に強い上昇(買われている)が続いている事が分かります。200日移動平均線を上回ってから、75日移動平均線を上回る銘柄数の増加は高値警戒ゾーンの水準まで増加したところ、NYダウの下落に合わせ、25日移動平均線まで調整しました。短期調整から上昇基調に戻すと見ています。6月の観察ポイントです。
<東証マザーズ指数 日足チャート>
3月ボトムからマザーズ市場の立ち上がりも一番早かった。「107」東証マザーズ指数は、10日移動平均線を下回らず、200日移動平均線を突破し、強い上昇局面は続きました。月足では60ヶ月移動平均線(979ポイント)を突破し、1000ポイントに乗せたが高値感が出てきたところでした。25日移動平均線を上回る状態は上昇局面続く。6月の観察ポイントです。
<裁定売り残 日足チャート>
「506」裁定売り残の増加は、5月下旬から減少に転じ、9億株以下まで減少しました。減少が続く状態は、買い戻しから上昇局面が続くと見ることができます。昨年12月は3億株以下まで減少しました。今回も3億株以下に減少するまで株価上昇局面は続くか。減少が続く間は大きくは下げにくい可能性があります。
即年9月以降の10億株からの減少局面を見ますと、1ヶ月に約2.5億株減少していました。3ヶ月で7.5億株減少したところで戻り高値圏を形成しました。現在の数量から推測すると、あと2ヶ月程度は上昇局面か高値維持はしそうです。いつまで減少局面は続くか。6月の観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)
今週は6月SQ週でした。6月相場スタートしてから、+1200円以上の上昇局面が続いたところで、急ピッチな上昇とNYダウの下落から-500円以上下落しました。チャート的には、60ヶ月移動平均線を上回り、6ヶ月移動平均線(2万1400円)を上回り上昇基調に戻しました。週間で-500円以上下落しても、6ヶ月から12ヶ月移動平均線(下値支持線)を上回る状態は上昇基調は維持しています。引き続き、6ヶ月移動平均線を上回る状態は強い上昇基調は続くと見ます。
チャート的には、4月から3連騰から大陽線から水曜日まで赤三兵のチャートでしたが、上ヒゲ陽線に変わった事から、2万3000円以上は高値感を暗示する上ヒゲです。来週以降も上げ幅を伸ばし、上ヒゲ分を取り戻すなら強い上昇に戻り、大陽線の「赤三兵」出現となります。上ヒゲで終わるか大陽線に戻せるか。7月に向けた観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
今週は6月SQ週でしたが荒れました。今週も水曜日まで強い上昇局面で、木曜日から一気に売られました。チャート的には25日移動平均線からカイリ幅が大きい状態で高値感は強まっていました。75日カイリ率では、+14%まで高くなったところで調整に転じました。
チャート的に、200日移動平均線を突破してからも、10日移動平均線に沿って強い上昇局面を維持し、25日移動平均線からカイリ幅は拡大していました。SQまで強い上昇局面は維持できなかった。来週以降も上昇相場は維持すると見ていますが、7月に向けて高値感は続くと見ています。25日移動平均線を上回る状態は、上昇基調は維持しています。7月に向けた観察ポイントです。
世界的にコロナウイルスの終息はいつ頃か。日本の経済活動再開は好スタートか。米国の経済再開への期待は大きい。外国人投資家の日本株買い続くか。世界はどう動く。
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