日経平均株価の動き(2020年07月03日)

7月1週目は、米国の雇用統計の発表があり、それが予想以上の数字となり、NYダウ、NASDAQ指数は続伸しました。日経平均はNYダウの上昇を受け、週末は値上がりして始まったが、利食い売りに押され、途中、値上がり銘柄より値下がり銘柄の方が増加しましたが、引けで逆転しました。週末は建国記念日で休場です。7月もNY市場の上昇は続くか。

日経平均は、3月安値から6月に2万3000円まで値上がりしました。短期間に急伸したことで、上値は買いにくくなっている状況が続いています。3月に1万6000円台まで売られ、4月も2万円を下回っていました。この安値圏を買えなかった方は、2万3000円を付けてから買おうとしても失敗するから次の買い場まで待った方がよいでしょう。6月中旬から7月中旬に向け売り場と述べてきましたが、そんな雲行きが強くなってきた雰囲気です。

6月に入ってから乱高下は激しくなりました。3月から4月の安値を買えなかった方が、高値の乱高下が激しくなった6月に入って、乱高下の時に買っても、うまく勝てると思えません。株は安く買うか、値上がりする株を選ばなければ失敗します。6月の2万3000円を付けたあと、その様な株がどれほど残っていたか。6月の高値で買ってしまった方は、7月以降は多少の調整があると思っていた方が良いです。その調整に耐えられるか。

日経平均は2万4000円位まで戻すと見ていましたが、世界的に、コロナ第二波が発生したり、まだ感染者が拡大する中では、心理的不安は収まらず、思ったより株価の伸びない要因となりました。7月から8月は高値水準を維持しそうですが、裁定売り残も大幅に減少しており、これまでの減少幅が今後も続くなら、もうしばらく株価は下げにくいが、減少スピードが弱まる事は下落要因に繋がると言えるでしょう。この点は今後の観察ポイントです。

NYダウは25日移動平均線を下回りました。日経平均も25日移動平均線を下回りましたが、NASDAQ指数は25日移動平均線を上回る強気基調を維持しています。テレワークなどビジネスモデルの変更などがチャンスとなり、業績を後押ししています。その結果、NASDAQ指数は最高値を更新しています。NYダウは25日移動平均線を上回ってこなければ再上昇に戻せません。7月以降、短期調整期入りする可能性も出てきました。

日本株を見ますと、アドバンテスト、レーザーテック、東京エレクなど半導体関連株は強い状態を維持しています。コロナ禍で投資先が絞られた中で、半導体関連株は上昇基調を維持しました。コロナ禍が終息すると、投資先が広がるため、半導体関連株は利食い売りの可能性も出てきます。それでも上昇基調を崩さない間は上昇は続きます。

7月1週目の東証1部銘柄(2179銘柄)の6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は6月1週からは減ったが、6月末との比較は7月1週目は横ばいと言える。2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月末230銘柄(225種19)→4月末415銘柄(225種17)→5月末1001銘柄(225種65)→6月末1104銘柄(225種90)→7月(2)1149銘柄(225種113)と横ばい状態です。2万3000円を付けてから利食い売りに押されている事が分かる。7月相場は切り返せるか。7月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

7月1週目の「107」マザーズ市場(321銘柄)で75日移動平均線を上回る銘柄数も減少に転じた。2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月末16→4月末102銘柄→5月末268銘柄→6月末277銘柄→7月(3)232銘柄と新興市場も売られ始めた事が分かる。減少イコール売り転換となります。7月の観察ポイントです。

マザーズ銘柄

7月1週目の「105」JASDAQ市場(703銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も減少に転じた。2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月末44銘柄→4月末129銘柄→5月末511銘柄→6月末586銘柄→7月(3)483銘柄と売られ始めた事が分かる。減少傾向は売り転換です。7月の観察ポイントです。

JASDAQ銘柄

7月1週目の東証2部銘柄(481銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も減少に転じた。1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月末26銘柄→4月末83銘柄→5月末338銘柄→6月末409銘柄→7月(3)361銘柄と減少に転じた。減少に転じた事から売り転換の可能性が出てきました。7月の観察ポイントです。

東証2部銘柄

7月1週目の東証1部銘柄(2179銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も減少に転じた。1月末780銘柄(225種73)→2月末67銘柄(225種7)→3月末253銘柄(225種17)→4月末645銘柄(225種28)→5月末1786銘柄(225種169)→6月末1671銘柄(225種166)→7月(3)1408銘柄(225種157)と減少に転じた。日足ベースでも売られ始めた事が分かる。7月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>

今週は雇用統計で値上がりしても、「801」NYダウは、25日移動平均線を上回れず、上値は伸び悩んでいます。25日移動平均線から200日移動平均線を上回ってくれば、再上昇パターンに戻したと言えるでしょう。25日移動平均線を下回る状態は戻り売られやすい状況です。75日移動平均線を上回っているので底入れはしています。

日足チャートでは200日移動平均線を下回っており、また25日移動平均線も下回っています。まず25日移動平均線を上回る回復がなければ、調整局面は続くと見なければなりません。再度25日移動平均線を上回ると上昇転換と判断できます。しばらくこのあたりの観察が続きます。

7月入りも「803」NASDAQ指数は1万ポイントに乗せ、続伸しています。IT産業はコロナウイルス感染をビジネスチャンスとし、非常に強い動きと言うことが伝わってきます。これから自動運転など、ハイテク産業の発展材料は多いでしょう。10日から25日移動平均線を上回る状態なら、1万ポイント台で高値更新相場は続くと見ます。25日移動平均線を下回る売られ方をすると調整局面入りの心配はあります。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

今週は、75日ボリンジャーバンド中心線(107円)を上回る円安に動きました。またボリンジャーバンド幅は縮小し、どちらかに動き出す兆候の表れと言えます。200日移動平均線より中心線(75日移動平均線・107円)は下回った状態であり、円高方向は変わっていません。

チャート的に、今週の75日移動平均線は下向きから上向きに転じました。200日移動平均線との2線幅は縮小しました。チャート的によい形とは言えません。ドル円相場は動いても、75日ボリンジャーバンド中心線から+-1シグマの範囲での推移は続くと見る状況です。円高に戻すか、円安に動くか。7月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

7月入りから「105」JASDAQ指数は一気に売られてきました。株価は200日移動平均線を下回り、25日移動平均線も下回る売り転換の動きとなりました。来週は25日移動平均線を上回る状態まで戻せなければ、戻り売り相場は続くと見なければなりません。200日移動平均線も下回る売られ方から、75日移動平均線前後まで調整する可能性はあります。25日移動平均線を下回る状態は、戻り売り相場が続くでしょう。25日移動平均線を上回るまで戻せるか。7月の観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

一番強く動いていたマザーズ指数は大きく売り転換しました。「107」東証マザーズ指数は、短期上昇が強かっただけに、一気に25日移動平均線を下回り、売り転換した動きです。再度25日移動平均線を上回れば再上昇に戻します。25日移動平均線を上回れなければ、200日移動平均線前後まで調整は続く心配があります。7月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<裁定売り残 日足チャート>

今週の「506」裁定売り残の減少は止まりつつ、横ばいになってきました。7.5億株以下まで減少し、横ばいとなってきました。減少が止まる状態は、買い戻しが減る事から、上昇局面から横ばいに向かうと見ることができます。大きく減少の時は下支え要因となるが、横ばいになることは株価は伸びなくなってきます。

日経平均は25日移動平均線を下回っています。25日移動平均線を下回った動きから、調整から伸び悩む状態と判断できます。この様な状態から、裁定売り残の減少は止まってきたと言えます。25日移動平均線を上回れなければ、裁定売り残は増加に転ずる可能性もあります。今後の裁定売り残の増減動向が投資家心理と言えるでしょう。7月の観察ポイントです。

裁定売り残 日足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

6月相場は+411円高で引けた。3ヶ月連続上昇となった。7月相場は売られて始まったが、12ヶ月移動平均線を上回る上昇状態は維持している。チャート的には、6ヶ月移動平均線は12ヶ月移動平均線とDクロスした状態であり、株価は戻り相場局面となっている。7月は陰線で始まった動きから戻り売られる心配がある。6月に2万3000円を付けてから上値は重くなっている。

チャート的には、6ヶ月移動平均線は12ヶ月移動平均線を下回った状態から戻り局面です。本格的な上昇基調に戻すには、6ヶ月移動平均線が12ヶ月移動平均線を上回る状態にならないと上昇基調に向かいません。今の動きから上昇基調に戻すには数ヶ月を要すと見られます。ただ株価が6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回る状態は上昇状態は維持されています。下回ると調整局面入りするでしょう。7月に向けた観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

7月入りから、日経平均は10日移動平均線と25日移動平均線はDクロスしました。株価は25日移動平均線を下回っています。チャート的には10日移動平均線と25日移動平均線が上値抵抗線になった形ですが、200日移動平均線(下値支持線)を下回らなければシッカリしていると言えます。

チャート的に、株価は25日移動平均線を下回りましたが、200日移動平均線は上回っています。25日移動平均線は200日移動平均線を上回った状態ですが、株価が25日移動平均線を上回れなくなると、何れ10日移動平均線と200日移動平均線がDクロスします。10日移動平均線に上値を押さえながら推移が続くと、株価も200日移動平均線を下回る心配があります。25日移動平均線を上回れるか。7月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

香港の人々はどうなるのか。米国のコロナウイルス拡大は続き、経済は停滞続くか。日本のコロナ第2波はあるか。外国人投資家はどう動くのか。世界はどう動く。

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