出遅れ株の逆襲 トレンドか一時的か
1月末にNYダウも日経平均も25日線を割り込んだ。月足や週足テクニカルには過熱感が見られ、「誰もが強気」。調整入りかと思われたが、即25日線を回復しチャートは修復された。
今回の調整のきっかけとなった米国個人投資家の集団投機。一旦は終わりを迎えそうな感じだが、怖いのは米国個人がSNSを通じでボラティリティー・インデックスに結集した場合だ。
いまボラティリティー・インデックスは20ポイントまで落ち着いてきた。先月末には40前後まで一時急騰。個人投資家がヘッジファンドが空売りしているボロ株に一斉に買い向かい株価は5倍10倍に急騰。空売りを買い戻さざるを得なくなり、その損を埋めるために買い持ちを売る。こういう連想が働き米国株は急落してボラティリティ・インデックスは40ポイント前後まで一時急騰した。このような動きを利用して、下落相場で儲けようと個人投資家を先導する向きが、ボラティリティー・インデックスの上昇を狙った売買を推奨し、個人投資家がそういう行動に同調した場合、同インデックスが急騰し機関投資家は持ち高調整に動かざるを得なくなると、世界的な株安のきっかけになり得る。この点は用心だが、これを除けば出遅れ株が堅調になってきた。
このような動きが顕著になったのは、2/2以降だ。緊急事態宣言の1か月延長が決まった日だが、普通に考えれば1ヶ月の延長はデパートなどの小売り、電鉄や航空などの移動手段、フィットネスや旅行代理店をはじめ、コロナの逆風を受ける業種は株価下落が予想されるが、この日を境に上昇に転じている。逆にコロナの逆風をはねのけ大幅増益の半導体や電子部品株が調整だ。
JAL
東京エレクトロン
相場は意地悪なもの、逆・逆に考えると、緊急事態宣言延長で業績が厳しい銘柄が買われるのなら、緊急事態宣言解除で目先の高値?との見方の成り立つか・・・
業績下方修正や赤字の高島屋8233、三越伊勢丹3099、JAL9201、HIS9603などが大きく上昇してきた。
好業績割安株に注目するのは普通だろうが、業績悪化や赤字転落株、こういう銘柄に目を向けて、悪材料が出ても下げないことを確認して買うのも悪くないと思う。
ただし「賞味期限」には注意したいが。