日経平均株価の動き(2021年02月19日)

日経平均は、あっさり3万円台に乗せてきました。日経平均の強い上昇局面は続いていますが、個別株の動きを見ると、1月から高くなった株は売られています。先に上げた株から、先に下げ始める高値現象と言えます。日経平均は値がさ優良株(ファーストリテイリング、ソフトバングなど)の牽引力で強気を維持しています。個別株が売られる中で、これも高値現象と言えます。

世界的に、コロナワクチンの接種が始まりました。今後数カ月で、コロナ感染終息に向けた期待は高まっています。今までコロナ感染拡大から営業ができずにいた業種、業態は、終息に向けた期待から買い材料と見られるでしょう。逆にテレワークなど、コロナ禍で好業績から上昇要因を得ていたところは売り要因の心配があると言えます。

日経平均が3万円台に乗せた事から、当面の下値支持線は10日移動平均線(2万9800円)前後になります。10日移動平均線(2万9800円)を維持できなければ、次は25日移動平均線(2万9000円)が下値支持線になります。25日移動平均線を維持できなければ、次は75日移動平均線(2万7500円)が下値支持線です。3月末に向け、決算売りを吸収し、下げなければ強い動きと言えますが、3月決算売りが控えていることもあり、個人的には25日から75日移動平均線(2万7500円)前後の調整を期待しています。それでも下げなければ強いと言えます。

中期的に上昇トレンド、上昇基調は続くと見ていますが、3月SQに向け、25日から75日移動平均線(2万7500円)位の短期調整はあると見ています。短期調整が無ければ、強い相場か、調整は先送りされたか。どちらかと見る事ができます。「山高ければ谷深し」の格言の如く、強い上昇局面の短期調整でも深くなる可能性はありますが、下げれば買い場と見てください。

2021年3月期決算が終わり、次の2022年3月期予想が出揃うのは5月連休明けに集中します。次の上昇局面は、2022年業績予想が出揃う、5月連休明け以降と見ています。それでもコロナ禍の終息が早まれば、先行する期待買いが続いて、下げない可能性もあります。相場全体より、個別株業績の良し悪しで見ていくのが良いと考えます。

個別株全体では、アベノミクスの経済効果の終わり、コロナ禍の悪影響から業績悪化などから、PBR1倍以下(株価純資産倍率)の銘柄が多く残っています。PBR0.3倍以下の銘柄も多く残されており、水準的に大底圏と言えます。2022年の業績を期待するより先に、PBRで割安水準から絞り込むと底値銘柄を狙うことができます。

2月3週目の東証1部銘柄(2204銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数を見ると、225種株の過熱感は続いている。2020年3月末230銘柄(225種19)→4月末415銘柄(225種17)→5月末1001銘柄(225種65)→6月末1104銘柄(225種90)→7月末796銘柄(225種65)→8月末1419銘柄(225種163)→9月末1643銘柄(225種115)→10月末1011銘柄(225種82)→11月末1382銘柄(225種161)→12月末1441銘柄(225種180)→2021年1月末1407銘柄(225種195)→2月(4)1505銘柄(225種205)→2月(10)1664銘柄(225種213)→2月(18)1555銘柄(225種208)と225種株は9割を維持し過熱は続いている。売り場は近づいている。3月に向けた観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

2月3週目の「107」マザーズ市場(343銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数の増加は止まり減少に転じた。2020年3月末16→4月末102銘柄→5月末268銘柄→6月末277銘柄→7月末115銘柄→8月末180銘柄→9月末218銘柄→10月末126銘柄→11月末111銘柄→12月末69銘柄→2021年1月末120銘柄→2月(5)160銘柄→2月(12)182銘柄→2月(19)148銘柄と大幅減少した。売り転換は近いか、押し目形成か。3月に向けた観察ポイントです。

マザーズ銘柄

2月3週目の「105」JASDAQ市場(703銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は減少に転じた。2020年3月末44銘柄→4月末129銘柄→5月末511銘柄→6月末586銘柄→7月末281銘柄→8月末363銘柄→9月末439銘柄→10月末277銘柄→11月末324銘柄→12月末328銘柄→2021年1月末424銘柄→2月(5)502銘柄→2月(12)511銘柄→2月(19)427銘柄と減少し売られた事が分かる。増加に戻せるか。3月に向けた観察ポイントです。

JASDAQ銘柄

2月3週目の東証2部銘柄(471銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も減少に転じた。2020年3月末26銘柄→4月末83銘柄→5月末338銘柄→6月末409銘柄→7月末199銘柄→8月末251銘柄→9月末311銘柄→10月末228銘柄→11月末249銘柄→12月末241銘柄→2021年1月末298銘柄→2月(5)344銘柄→2月(12)354銘柄→2月(19)307銘柄と減少し売られた事が分かる。増加に戻せるか。3月に向けた観察ポイントです。

東証2部銘柄

2月3週目の東証1部銘柄(2204銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は大きく減少し売られた事が分かる。2020年3月末253銘柄(225種17)→4月末645銘柄(225種28)→5月末1786銘柄(225種169)→6月末1671銘柄(225種166)→7月末622銘柄(225種54)→8月末1144銘柄(225種135)→9月末1581銘柄(225種97)→10月末809銘柄(225種56)→11月末1136銘柄(225種136)→12月末1172銘柄(225種176)→2021年1月末1302銘柄(225種177)→2月(5)1553銘柄(225種205)→2月(12)1636銘柄(225種206)→2月(19)1384銘柄(225種195)と大幅減少し売られた事が分かる。増加に戻せるか。3月に向けた観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>

今週も、3万1000ドル台で高値更新相場は続いています。ワクチン接種は進み、大型公共投資から経済V字回復が早まる事が期待されています。コロナ感染の減少がハッキリすれば、今まで抑えられていた反動から、経済効果は大きいと言えるでしょう。チャート的に、下から200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線の順を維持しています。高値更新相場に戻し、さらに高値更新相場は続いています。3月に向けて、高値更新相場は続きそうです。3月に向けた観察ポイントです。

「803」NASDAQ指数の好調も、止まるところを知らない感じです。下げても25日移動平均線で切り返す動きから、高値更新相場を維持しています。こちらもチャート的には、下から200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線、10日移動平均線の順に強い上昇基調をキープしています。引き続き、10日から25日移動平均線を上回る高値更新相場は続くと見ます。3月に向けた観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

今週の「850」ドル円(為替)は、中心線を上回る状態維持から200日移動平均線を上回る円安に動き出しました。昨年のコロナ禍前の円安水準に戻そうとするのか。コロナ禍前の水準に戻すと考えると、107円から110円に向けた動きとなるのか。目先は75日ボリンジャーバンド+3シグマまで円安に動いたので、当面+3シグマ(106円)が上値抵抗線と見られます。

75日移動平均線が上向きに転じはじめ、円安に向けた動きになりつつあります。再度75日移動平均線を下回れば円高に逆戻りですが、コロナワクチンが普及し始め、状況的にコロナ禍前の水準に戻すと見るのが妥当と考えます。日足チャートに200日移動平均線を上回る状況を維持するなら、円安に向けて動くと見ます。3月に向けた観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<105JASDAQ指数&107東証マザーズ指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

2月の「105」JASDAQ指数は、好調を維持してきましたが、今週末に25日移動平均線を下回って引けた。引き続き、強い上昇局面は維持していると見る事ができる。チャート的に、10日から25日移動平均線に沿った上昇相場を維持してきましたが、今週は75日移動平均線を上回る銘柄数は減少しました。チャート的には、10日移動平均線、25日から75日移動平均線は上向き上昇基調です。引き続き、下から200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線、10日移動平均線の順に揃う上昇基調は維持して引けました。3月に向けた観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

2月の「107」マザーズ指数は、75日移動平均線を上回る切り返しから、10日から25日移動平均線を上回る上昇基調に戻してきましたが、週末に売られました。まだ昨年10月高値を下回っているので、上昇基調に戻しても上値は重い状態と言えます。引き続き、75日移動平均線を上回る銘柄数の回復を期待したい。今週は売られて減少に転じました。今後も75日移動平均線を上回る銘柄数の増加に期待したい。10日から25日移動平均線を上回る状態は、上昇相場をキープし、高値更新に向かいます。3月に向けた観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<日経平均 610評価損率・週足チャート>

2月2週の「610」評価損率は、2週続けてー8%まで改善し、推移しています。2月SQ明け、あっさり3万円に乗せた強気相場でしたが、評価損率から見ると高値警戒ソーンに近づいています。来週発表の2月3週の数値がさらに高くなってきたら、高値警戒ゾーンと見なければなりません。評価損率から見る買い場は、-20%前後のボトムゾーンです。-10%から5%で高値ゾーン、-5%以上は高値警戒ゾーンと見ます。

2週続けて-8%(2/12)まで改善している事から、高値ゾーンから高値警戒ゾーンの水準に近づいていると見なければなりません。個別株は、値上がりした高い株から売られると見なければなりません。1月から2月は売り場接近、高値警戒ゾーンに入ってきた売り場と見ます。次の買い場は、大きく売られた局面を待ちたい。3月に向けた観察ポイントです。

日経平均 610評価損率・週足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

今週末に向け調整しても、2月の上げ幅は+2000円以上を維持しています。2021年は3万円相場にギアチェンジしたと言えます。上昇トレンド、上昇基調は強気トレンドに変わったと見ています。この大きな上昇トレンド、上昇基調のうねりから、途中、大幅下落(買い場)はあるものの、次は1989年高値に向けた相場に向かうと見ています。それがいつになるのかは、2022年度業績予想が出てみなければ分かりません。当面は3万円に乗せた事から、評価損率は高値警戒ゾーンと言えます。3月SQ前後では、短期調整の可能性も含んでいます。

チャート的には、60ヶ月移動平均線は上向き上昇トレンド、6ヶ月移動平均線と12ヶ月移動平均線も上向きで、11月以降の大陽線の上昇上放れから、3万円相場にギアチャンジしており、6ヶ月移動平均線と12ヶ月移動平均線を上回る強い上昇局面を維持している事からも強気ですが、高値警戒ゾーンは近づいています。下段の9ヶ月SRV-D(86)と80ポイント以上の強い上昇局面を示す状態は続いている。3月に向けた観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

2月に入ってからも強い相場が続いています。週末に売られたが、3週続けて週間で+500円以上の値上がり幅を続けています。2012年からのアベノミクス相場でも、2週の+500円の続伸で終わっています。目先は3万円台に乗せたことから売り場と見ていますが、また調整が終わり、2022年度業績予想が出揃えば、再上昇相場は立ち上がると見ています。

日足チャートは、下から200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線、10日移動平均線の順に揃って、株価は10日から25日移動平均線を上回る強い上昇基調を維持しています。この状態を崩さなければ上昇相場は続きます。短期的には、25日移動平均線カイリ幅の拡大から高値警戒感ゾーンは近づいています。来週以降、10日から25日移動平均線を上回る状態をキープできるか。下回れば売り場になります。3月に向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

世界的にコロナワクチン接種が始まり、流れは変わるか。日米ともに強気の高値更新相場に変化はあるか。2022年業績を外国人投資家は先取りしているか。世界はどう動く。

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