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75日線突破と上放れに挑戦
先週の日経平均は29000円前後でもみ合った。日足は75日線(4日現在229217円)や一目均衡表の雲(29203~29511円)などの節を目前に足踏みを強いられている。一方、クリアーした25日線(同28636円)を下値の節にしており、この足踏みは程よいスピード調整という見方もできる。チャート的には、75日線と25日線の間で三角を再び煮詰める形になっており、ここからの「放れ足」が目先ポイントになる。
カギ握るのは米国市場だが、先週はISM製造業、同非製造業、ADP雇用統計が市場予想を上回ってインフレ懸念が台頭(10年債利回り上昇)して株式市場はもたついたが、週末の雇用統計が一転市場予想を下回ったことでNYダウ(34756+179ドル)、ナスダック(13814+199ポイント)とも日足チャートは足踏みから上放れの構えを見せてきた。インフレ懸念、テーパリング観測の台頭で米国株は足踏みしたが、足踏みしながら懸念要因を織り込んでいる可能性もある。
NYダウ日足
そして、米国で日経平均先物の終値は210円高29140円。まだ75日線(29185円)の手前だが、チャートはもみ合いを上放れてもおかしくない構えを見せており、今週の75日線突破に期待を抱かせる。
日経平均先物日足
先週触れた「7203トヨタ自動車」が上場来高値を9966円まで伸ばし「1万円」大台を目前にする。トヨタの日経平均への寄与度は低いものの、日本を代表する中核企業で市場全体への影響は小さくない(伊藤社長の「今日の相場」6/4版参照)。トヨタ株が1万円大台に乗せれば新聞やマスコミもそれを報じるだろう。それが景気敏感株全体をけん引することになり日経平均を押し上げることも想定される。
トヨタ月足
トヨタも1万円に乗せればさすがにスピード調整挟むだろうが、自社株買いが6/18から始まるので「押し目買い」基調は続くと思われる。
今週末が6月限メジャーSQで、日経平均はこの先まだ乱高下するだろう。25日線割れなど下放れには注意必要だが、それを回避して75日線を上抜くならアノマリーの「6月高値」を目指す可能性も出てくる。流れに従うのが基本だが、上放れに注目しておきたい。
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