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日米とも下放れ、22日焦点
焦点であった16日のFOMCは、2023年中の利上げ(従来2024年)が示唆され、バーナンキFRB議長はテーパリング(量的緩和解除開始)の議論を始めると語った。そしてNYダウは5日続落、18日は33290-533ドルで終え、日足チャートは25日線に続いて75日線(33688ドル)を割り込み「下放れ」となり、5/19安値33473ドルを下回って「陰転」を暗示した。
NYダウ日足
FOMCのあとに「FRBは市場との対話に成功した」とのコメントも出ていた。たしかにNYダウはひと月前から調整に転じ、テーパリングが迫っていることを織り込んできたといえる。だが、このNYダウの急落でそのような悠長な雰囲気も吹き飛んでしまったのではないか。
未曽有の過剰流動性によりマーケットは株だけでなく、商品や仮想通貨など幅広くバブル相場を演じてきた。テーパリングと利上げ時期が早まることでマネーがリスク回避に動くのは当然で、想定もしていたはず。だが「イイとこ取り」で各市場が高騰していただけに1ヶ月程度のスピード調整で調整一巡となるかは疑問。NYダウの下放れは調整の入り口に過ぎず、今後は各マーケットが下落による「負の連鎖」を招く可能性もある。
一つだけ、調整を短期で終わせる要因があるとするなら米国のSQだ。18日にNYダウが大きく下げた背景には米国のメジャーSQ(クワドルプルウィッチング)が係わっていた可能性ある。そうであるなら、NYダウは今週前半に突っ込んで、一旦反転する可能性もある。22日はパウエル議長が下院特別委員会で証言もあり、買い戻しを誘うことも想定される。その展開に少し期待したいところだ。
日経平均はカギ握るNYダウが崩れたことで厳しくなった。18日米国の日経平均先物は28420円と大証比510円安で終えており、今週の相場はその先物にサヤ寄せして始まること避けられない。
日経平均先物日足
先物の日足をみれば25日線を大きく割り込み、三角保ち合いを下放れ、週足も13週線、26週線との収れんから下放れを明確にした。こうなると、「セルインメイ→8月お盆安値」という展開もイメージされる。当面の日経平均の下値メドは5/13安値と200日線の迫る27385円近辺だが、その前にNYダウが26週線(32623ドル)で下げ止まるかどうかが当面のポイントだろう。
日経平均週足
NYダウ週足
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