富田のトレチャ 2021年08月23日

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悪条件が重なり、騰落レシオ76%

先週の日経平均は厳しく下落した。20日は267円安27013円と続落、安値26954円と年初来安値を更新した。天候異変、感染拡大、緊急事態宣言延長と苦しい地合いのところで、NYダウとハンセン指数が下落、そしてトヨタショックが追い打ちをかけた。高値期日を迎えて需給環境の苦しいところで、見切り売りが重なった。

チャートは200日線を大きく割り込み、週足の52週線も割り込んで終えた。こうなると次の下値のメドは昨年12月の26361円から25000円近辺となる。八方ふさがりの日本だけにチャートの崩れは気がかりだ。

日経平均日足
日経平均日足

ただ、先週は悪条件がいくつも重なった。「夜明け前が一番暗い」と言われるが、それに近い雰囲気でもあった。騰落レシオは昨年7/31以来となる76.3%まで低下し、週足のRCIも底値圏に集まる。2月高値から6ヶ月を経過してテクニカル指標は底値を示すものが多い。

そして、20日の米国市場でNYダウが225ドル高と4日ぶりに反発、日経平均先物は大証比230円高27240円で終えた。悪条件の重なった先週から一転、今週は切り返してリバウンドを試すことになろう。割り込んだ25日線の27600円台をまず目指し、間もなくデッドクロスする200日線と75日線のある28200円近辺まで戻りを見せてもおかしくない

NYダウ日足
NYダウ日足

今週はジャクソンホール(8/26-27)でFRBパウエル議長の講演がポイントになるが、NYダウが75日線を下値とする上昇基調を維持しており、その基調を崩さなければ金融相場も継続される。日本の秋は「政局の秋」でもあり、9月に景気対策が打ち出される可能性もある。大きく下げた日本株だが、目先はリバウンド模索となりそうだ。

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