日経平均株価の動き(2021年12月03日)

コロナは終息してきたとホッとしたところ、新たなコロナ変異株(オミクロン)が確認されました。南アフリカで変異株が見つかり、株式市場への衝撃は大きかった。前週末は-748円安で終わり、11月は-1071円安で終わりました。今週は2日間の下げ幅が約1000円安で始まり、2週間で約-2000円下げて、12月相場は12ヶ月移動平均線を下回って始まりました。

世界では、新型コロナ変異株(オミクロン)の感染拡大が心配されています。日本でも新型コロナ変異株(オミクロン)は再感染拡大するのか。日本は外国人入国を制限した事で、感染を止める事はできるか。これからどう感染は広がるのか誰もわからないが、日本はコロナ対応で成功したので、臨機応変な対応で抑える事はできると思います。

チャート的には、9月のコブ型高値がシコリとなった事から、上値が重い状態が続いてました。何れ下落する形であったが、変異株(オミクロン)の出現から下落が早まっただけと思います。逆に下落が早まった事で調整は早まり、反発が早まる流れになると見方を改めたいと思います。

短期的には、来週に12月SQを控えています。普通なら12月SQに向けて下げは続くと見ますが、今週2万7600円まで下げ、2週間で約-2000円下げた事で、当面の安値ゾーンまで下げたと見ています。来週以降、まだ新型コロナ変異株(オミクロン)に左右される心配は拭えませんが、切り返してくると見ています。

高値から約-2000円下げた事に、東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数が500銘柄以下に減少した事(売られ過ぎ)を合わせみると、これ以上の下落には、さらに下落させる悪材料、投資家心理の悪化がなければ追撃売りは出てきません。また12月SQを過ぎると、外国人投資家はクリスマス休暇に入り、売買が細る事も考えられるからです。

悪材料が出て、現在の水準より売られた場合、買いは強まると見ています。9月のコブ型高値が出来た事で、年明け以降、崩れると見ていた動きは、新型コロナ変異株(オミクロン)で崩れた事で、調整は早まり、今後は切り返してくると見方は大きく変わりました。週間で+500円以上の値上がりで、下げ止まり上昇転換と見る事ができます。+500円以上上がらなければ、まだ調整局面は続いていると見て下さい。

昨年のコロナ感染拡大局面でのGDPの落ち込みを財政出動で切り返した政府の対応で分かるように、新型コロナ変異株(オミクロン)が感染拡大したら、財政出動を意味します。感染拡大は一時的な下落はあるものの、年度内にGDPの落ち込みを最小限にしようとする政府の対応があるので、株式市場にはプラスに働きます。

相場は半導体から始まり、半導体からピークを付けますが、この下落の中でも、半導体関連株は上昇相場を維持しています。全体が下げる中でも崩れず、上昇相場を維持しました。半導体関連株が下げに転じない以上、この下げの後も下げなければ、相場は上昇相場に戻すか、切り返してくると見る事が出来ます。

個別株は、上昇基調を維持している株か、売られ過ぎて切り返せる株しか狙えません。上昇基調を維持している銘柄群は、半導体関連株などの一角です。売られ過ぎた銘柄では、切り返せる株から探すしかありません。12月SQに向け売られる心配を残すが、買うタイミングを待つところです。

12月1週の東証1部銘柄(2194銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は大幅減少し、ボトムゾーンに近づく。2021年1月末1407銘柄(225種195)→2月末1470銘柄(225種206)→3月末1760銘柄(225種207)→4月末1352銘柄(225種171)→5月末1094銘柄(225種156)→6月末1224銘柄(225種159)→7月末941銘柄(225種69)→8月末1072銘柄(225種92)→9月末1412銘柄(225種148)→10月末1068銘柄(225種126)→11月末468銘柄(225種62)→12月(2)425銘柄(225種63)とボトム接近している。切り返せるか。12月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

12月1週の「107」マザーズ市場(398銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数も減少続く。2021年1月末120銘柄→2月末153銘柄→3月末185銘柄→4月末108銘柄→5月末114銘柄→6月末109銘柄→7月末81銘柄→8月末125銘柄→9月末136銘柄→10月末109銘柄→11月末93銘柄→12月(3)86銘柄と減少続く。増加に戻せるか。12月の観察ポイントです。

マザーズ銘柄

12月1週の「105」JASDAQ市場(695銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数の減少は続く。2021年1月末424銘柄→2月末452銘柄→3月末467銘柄→4月末307銘柄→5月末305銘柄→6月末311銘柄→7月末254銘柄→8月末272銘柄→9月末301銘柄→10月末260銘柄→11月末183銘柄→12月(3)164と減少続く。増加に戻せるか。12月の観察ポイントです。

JASDAQ銘柄

12月1週の東証2部銘柄(469銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も減少傾向続く。2021年1月末298銘柄→2月末334銘柄→3月末342銘柄→4月末249銘柄→5月末202銘柄→6月末227銘柄→7月末201銘柄→8月末190銘柄→9月末233銘柄→10月末201銘柄→11月末104銘柄→12月(3)115銘柄と減少続く。増加に戻せるか。12月の観察ポイントです。

東証2部銘柄

12月1週の東証1部銘柄(2194銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は1000銘柄を大きく下回りボトムゾーン近づく。2021年1月末1302銘柄(225種177)→2月末1342銘柄(225種194)→3月末1562銘柄(225種184)→4月末799銘柄(225種105)→5月末717銘柄(225種110)→6月末923銘柄(225種127)→7月末829銘柄(225種52)→8月末1143銘柄(225種91)→9月末1340銘柄(225種140)→10月末961銘柄(225種115)→11月末362銘柄(225種42)→12月(3)441銘柄(225種50)と11月末より増加した。増加に戻せるか。12月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>

今年初めて、「801」NYダウは200日移動平均線を下回りましたが、切り返してきました。最高値更新から200日移動平均線を下回る動きは、良い動きとは言えません。再度200日移動平均線を上回る水準を維持できなければ、下落相場に向かう心配があります。まずは下げ止まりを待つ段階です。チャート的に、10日移動平均線を上回ってきたら、下げ止まりの動きと見る事ができます。12月の観察ポイントです。

「803」NASDAQ指数は高値更新相場から、チャート的に、75日移動平均線まで下げてきました。こちらも高値更新から75日移動平均線まで下げてきました。今年の動きは75日移動平均線前後がボトムになっていました。下げ止まるか水準か、下げ余地を残しているのか。12月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

ドル円相場は、株価の下落に連動し、円高に振れました。75日ボリンジャーバンド+1Σを下回った動きから、円安相場は一服感が出てきました。ボリンジャーバンド中心線を上回っているので円安基調は維持しているが、+1Σを下回る状態は、円安に一服感を示す動きです。

日足チャートでは、75日ボリンジャーバンド(中心線)は上向き、中心線から+1Σの範囲で推移しています。円安は維持するものの、短期的に円安に戻りにくい状態です。75日ボリンジャーバンド中心線から+1Σの範囲で推移するのは、これから上下どちらかに放れる可能性がある事を意味します。12月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<105JASDAQ指数&107東証マザーズ指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

今年初めて、「105」JASDAQ指数は200日移動平均線を下回ってきました。200日移動平均線を下回るまで下落した動きから、再度200日移動平均線を上回ってこれなければ、上昇相場に戻せません。短期的には、10日移動平均線を上回ってくれば下げ止まりの動きです。下げ止まり確認と200日移動平均線を上回るまで戻せるか。12月の観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

「107」マザーズ指数は75日移動平均線を下回り、今年5月のボトム水準まで売られてきました。5月から8月ボトム水準まで売られた事で、底値感が出てきました。短期的には10日移動平均線を上回ってくれば下げ止まりです。8月安値を下回ると、ボトムと底割れの両面の観察が必要です。12月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<日経平均 610評価損率・週足チャート>

11月の評価損率は-8.20%(11/19)→-9.66%(11/26)で12月に続く。-9.66%(11/26)まで悪化し、今週の下落を考慮すれば、来週発表の数値から10月のボトムゾーンに接近している事はわかる。短期的には売られ過ぎと見る事ができますが、下落要因が新型コロナ変異株(オミクロン)であり、今後の感染拡大と合わせてみる必要があります。

週足チャートでは、2週続けた大幅下落と、今週は-700円安以上の大陰線から13週移動平均線(下値支持線)を下回る下降転換の動きとなりました。来週以降、週間で+500円以上値上がりし、13週移動平均線(下値支持線)を上回れば上昇転換と判断できます。13週移動平均線を下回る状態は調整局面です。評価損率の数値の悪化からボトムゾーンに接近していると見る事ができます。12月の観察ポイントです。

評価損率・週足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

月足では、11月は-1071円安で引けました。12月は12ヶ月移動平均線(下値支持線)を下回る売り転換で始まったが、12月をプラスで引けました。12月は12ヶ月移動平均線を上回ってこれなければ、下げ相場に向かう心配があります。6ヶ月から12ヶ月移動平均線を下回る動きは、切り返せなければ弱い動きになります。

チャート的には、6ヶ月から12ヶ月移動平均線(28400・下値支持線)を下回ったため、今度は12ヶ月移動平均線は上値抵抗線に変わりました。12ヶ月移動平均線を上回れない状態は、下降相場に向かう事を意味します。12ヶ月移動平均線を上回れなければ、次は24ヶ月移動平均線(25500円)が下値支持線になります。切り返せるか。12月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

12月相場入りしました。12月も厳しいスタートとなりました。チャートの形だけで言えば、9月のコブ型高値が下落の原因と言えます。上値にシコリが強いから、株価は下落したと言えるでしょう。下落のキッカケが新型コロナ変異株(オミクロン)でした。早かれ、遅かれ下落は時間の問題でした。

チャート的には、まず下げ止まり確認からになります。今年の安値は5月27300円、8月26900円、10月27293円が下値目途の目安になっています。10月安値を意識するなら、5月と8月の安値は下値支持線になります。当面は10月安値を意識すると見ています。10月安値を意識し、10日移動平均線を上回ってくれば下げ止まり確認です。まずは下げ止まり確認からになります。12月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

新型コロナ変異株(オミクロン)で世界はどうなるのか。日本は新型変異株でも優等生の対応ができるか。米国はクリスマスに向けて下げるか、切り返すか。世界はどう動く。

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