富田のトレチャ 2022年01月17日

★富田隆弥氏の相場解説ブログや注目株や日経平均解説など充実コンテンツ満載のPDF版「月刊トレチャ」詳細・お申し込みについてはこちら↓
→富田隆弥のブログ blank

保ち合い下限、反転を試す

日経平均は13日276円安、14日364円安と大幅続落、一時27889円安値をつけ三角保ち合いの下限(27800円処)に迫った。

米国では強まるインフレ懸念を背景にFRBの早期利上げ観測が台頭し、10年債利回りが1.79%に上昇。週足チャートは上値抵抗線に続き、昨年3/31高値1.74%を突破、先行き更なる金利上昇を予感させる。

米国10年債利回り
米国10年債利回り

この金利上昇を背景にグロース(成長株)市場であるナスダックが1/10に14530ポイントまで下げ、下値ポイントの200日線や52週線に差し掛かり、下値の正念場を迎えている(14日14893+86)。

ナスダック週足
ナスダック週足

NYダウは14日35911-201ドルと続落したがまだ75日線の上でスピード調整の域にある。ただ、日本株は米国次第でもとくにナスダックに連動しやすく、米国の金利とナスダックからしばらく目が離せない。

日経平均は三角保ち合いの下限に迫り、下放れに注意したいところだ。ただし、いまはまだ三角保ち合いの中。そして、新春の1月中頃まで調整という展開は日本株の習性(アノマリー)でもある。14日夜間の日経平均先物が100円高28290円で終えており、今週は三角下限から切り返すことも想定される。

今週は日足のRCIが安値圏に入ってくる。三角保ち合いが徐々に煮詰まり、再び三角の上値抵抗線(29300円処)にトライしてもおかしくない。値がさ株やハイテク関連が大きく調整したが、これらが反発するなら日経平均は2月節分にかけて上昇し、うまくすれば三角上放れにつながることも想定される。

日経平均日足
日経平均日足

米国株はインフレや金利上昇、早期利上げなどの懸念をかなり織り込んできた。世界で感染を拡大させている新型コロナウイルス「オミクロン」だが、重症化リスクは低く、そして感染拡大の勢いも欧州などでピークアウト観測が伝わってくる。日米とも株価は年初高から2週間近く調整しており、そろそろ切り返しを試すタイミングだろう。

→富田のトレチャ:目次へ

(PDF版「月刊トレチャ」富田氏の注目株解説などをさらに詳しくご覧いただけます!  詳細・お申し込みはコチラ