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200日線と75日線
新年に入った株式市場だが、日経平均は3/25に高値28338円を付けたあと足踏み続く。10連騰するなど急騰したあとで、30日に配当落ち(240円程)があり、チャートは厚い節目の200日線と52週線に差し掛かった。それを踏まえれば「当然のスピード調整」と言えるだろう。
4/1は一時27399円(421円安)まで下げたが、終値は155円安27665円と下げ幅を縮め、日足は75日線を意識して下ヒゲ伸ばすタクリ足になった。調整を挟んだことで、ここから切り返すなら節目の200日線(1日28248円)突破に期待も膨らむ。
日経平均日足
ただし、週足を見ると昨年9月(中間期)のときと似た動きをしている。高値期日の8月に底打ちして9/14高値30795円まで3800円程急騰したが、そのあと10/6の27293円まで3500円急落してイッテコイになった。今回も高値期日の3/9底打ちから3600円程急騰し、昨年からの週足チャートはN字波を形成する。
日経平均週足
その意味で、ここからの75日線(27459円)割れや27000円割れには一応注意しておくが、ただ4月は新年度で年金やファンドなどのニューマネー流入が想定され、今週から始まる東証「新市場」でも新インデックス組成に伴う買いも想定される。また、夏の参院選を控えて政府・与党から景気対策も出てくるので、日経平均がイッテコイになるような急落は想定しにくい。
もちろん、ウクライナなどの地政学リスクや資源など商品市場の高騰、そしてインフレ懸念で金利上昇を鮮明にする米国など、いまマーケットは多くのリスクを抱えていることも事実で、安易に楽観抱ける地合いでもない。NYダウ、日経平均とも日足RCIは調整入りしたばかりでもう少し調整続けてもおかしくなく、米国株の動向からも目は離せない。
このように4月相場は期待と懸念の両方を抱えてスタートした。こういうときはやはりチャート(流れ)に従うべきだろう。200日線を突破できるか、それとも75日線を割り込むか、当面はこの上下をポイントに見ておきたい。それまでは小口売買で様子見も一策だ。
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