日経平均株価の動き(2022年07月08日)

参院選挙投票日を前に、突然、安倍元首相が銃撃されたニュースが飛び込んできました。ニュースが流れると株価は急落しました。それでも、それまでの上げ幅が大きかった事から、投票日に向け、お化粧買いで週間で+500円以上値上がりを維持して引けました。

新たな政党から立候補する人が増えましたが、いい事を演説しても、コロナ後の経済立て直し、インフレ対策、エネルギー対策、ロシア制裁など、すぐに対応しなければいけない事案が多く、選挙後に公約を果たせる政党に絞られる様に思います。

主力株相場では、半導体関連株が先導株となり、多くの主力株が順を追って上昇基調を強め、日経平均も大きく値上がりします。主力株相場は、投資家が知っている株が上昇基調を強めます。現在はこのような主力株相場ではありません。主力株、大型株を買っても上がりません。

半導体関連が75日移動平均線を下回る下降相場では、小型株相場、材料株相場に流れは変わります。小型株相場、材料株相場では、今まで聞いたことのない様な株が上がります。今の相場が、この様な小型株相場、材料株相場と言えます。スタンダード銘柄、グロース銘柄の中から値上がり銘柄が出ます。

4月以降の株式市場は、5月の戻り売りでイッテコイになったため、買い疲れ相場になっています。売られて下がれば下値は買われるが、上値に戻り売りが溜まっていくため上値は下がり、低くなっていきます。値幅も小さくなり、75日移動平均線を下回った水準で上げ下げが続く弱い相場になっていきます。75日移動平均線を上回れなければ、何れ崩れていく動きに向かいます。

現状のテクニカル的な診断では、200日移動平均線の下に75日移動平均線があり、この2線間は広い状態のまま推移しています。何かのキッカケで切り返しがなければ、調整局面が長引く状態を表しています。このままの状態では、8月に向けて売られる可能性が高くなります。

8月に調整しても、9月に中間決算を控えているから、9月相場は様子見から大きくは戻りにくいでしょう。また3月末から、4月の戻り局面の信用期日を9月下旬から10月に迎えます。今のテクニカル状況とこの様な信用需給から、信用投げ売りで、10月まで底入れはズレ込みそうです。75日移動平均線を上回れない状態では、次の大きな買い場は10月まで待った方が良いと考えます。

個別株相場、材料株相場での個別株の狙い方は、全体が下げた時に下げない株、上昇基調を維持している株など、下げない株、強い株から絞り込むことが良いと考えます。主力株相場が来るまで、上がる小型株の絞り込み方です。底入れし、上がる個別株は、9月に入ってからでも絞り込みは遅くはない感じです。

7月2週の東証プライム(1839銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、6月末より少し増加している。2022年4月(4)931銘柄(225種125)→4月末703銘柄(225種107)→5月末774銘柄(225種108)→6月末810銘柄(225種105)→7月7日836銘柄(225種100)と少し増加している。7月の増加は続くか。7月の観察ポイントです。
東証プライム銘柄

225銘柄

7月2週の東証スタンダード(1458銘柄)は少し減少した。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)705銘柄→4月末518銘柄→5月末657銘柄→6月末677銘柄→7月(1)601銘柄→7月(8)586銘柄と少し減少した。増加に戻せるか。7月の観察ポイントです。

東証スタンダード銘柄

7月2週のグロース市場(477銘柄)は少し増加した。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)320銘柄→4月末192銘柄→5月末213銘柄→6月末149銘柄→7月(1)134銘柄→7月(8)163銘柄と少し増加した。増加は続くか。7月の観察ポイントです。

東証グロース銘柄

7月2週の東証プライム(1839銘柄)も増加している。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)912銘柄(225種118)→4月末739銘柄(225種98)→5月末918銘柄(225種122)→6月末903銘柄(225種109)→7月(1)775銘柄(225種97)→7月(8)926銘柄(225種98)と少し増加している。増加は続くか。7月の観察ポイントです。

東証プライム銘柄

225銘柄

<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>

7月の「801」NYダウは、6月に3万ドル割れから切り返して、下げ渋っています。まだ切り返しのリバウンド力は弱いですが。25日移動平均線を上回ってこれるかどうか。25日移動平均線を上回ってこなければ、下げ止まり確認はできません。7月の観察ポイントです。

7月の「803」NASDAQ指数も、6月安値を上回ってから切り返すリバウンドの戻りは弱いですが、25日移動平均線を上回るまで戻してきました。まずは25日移動平均線を上回る状態を維持できるかどうかが、下げ止まり確認になります。7月は25日移動平均線を上回る状態を維持できるか。7月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

7月にドル円相場は、6月の動きを引き継ぎ、25日移動平均線を上回る円安から、+2Σに迫る水準が続いています。強い円安局面が続いています。引き続き、25日移動平均線を上回る状態は、強い円安基調が維持されます。+2Σを上回ると強い円安局面に向かいます。

日足チャートでは、75日ボリンジャーバンド幅の拡大傾向を維持しながら、75日ボリンジャーバンド+1Σから+2Σの範囲で推移する円安状態が続いています。+1Σを下回り、25日移動平均線も下回ると円高に逆戻りですが、25日移動平均線を上回る状態は、円安が続きます。140円を目指す勢いは続いています。7月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<125東証スタンダード単純総合指数 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

7月に入っても「125」東証スタンダード単純総合指数は、75日移動平均線を下回らず、キープしています。主力株より小型株(スタンダード)相場が買われています。7月も75日移動平均線をキープできれば、次は200日移動平均線を上回る小型株相場が続くと言えます。200日移動平均線を上回れないと弱い相場です。7月の観察ポイントです。

東証スタンダード単純総合指数 日足チャート

<日経平均 610評価損率・週足チャート>

今週の評価損率は-13.13%(7/1)です。評価損率の数値の悪化から、今週の日経平均は大幅に切り返しました。評価損率の数値の悪化は、リバウンドを意味します。今週は参院選を控えている事から、お化粧買いのリバウンドと見た方が良いでしょう。今週は週間で+500円以上値上がりしましたが、選挙のお化粧買いの色合いが濃いと言えます。

評価損率の数値の動きを見る事で→-15.66%(3/11)→-11.94%(4/1)→-12.88%(4月末)→-13.19%(5/13)→-12.40%(5/27)→-10.56(6/10)→-13.20(6/17)→-12.23(6/24)→-13.13(7/1)と悪化しています。過去の数値から見ても、評価損率の数値悪化した後、株価は改善(リバウンド)しています。7月相場はどう動くか。週間で+500円以上の値上りは上昇転換、週間で-500円以上の下げ幅は下降転換です。7月の観察ポイントです。

評価損率・週足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

7月に入り、安値から切り返しています。6月は-886円安で引けましたが、7月は+600円以上切り返しています。参院選のお化粧買いの切り返しと見ています。切り返しても、24ヶ月移動平均線は下回っているので、戻り相場と言えます。7月は24ヶ月移動平均線を上回れなければ、60ヶ月移動平均線(23800円)前後まで売られる心配があります。

月足チャートでは、7月は24ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を下回ってから戻しても、まだ上回れていません。再度24ヶ月移動平均線を上回ってこれなければ、上昇基調に戻したと見る事は出来ません。24ヶ月移動平均線(27200円)を上回れるか。上回れなければ、60ヶ月移動平均線(23800円))まで売られる心配は残るでしょう。上下どちらに動くか。7月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

7月入りした日足チャートも、まだ75日移動平均線(27000円)を上回る勢いは感じられません。弱い戻り局面が続いていると言えます。参院選挙後も戻り相場が続くかどうか。弱い戻り相場から、上値は重いと見ています。75日移動平均線を上回れない状態は、下降相場です。

チャート的には、200日移動平均線の下向き度は強まってきました。また75日移動平均線(上値抵抗線)まで戻す勢いがありません。まずは25日から75日移動平均線を上回ってこなければ、下げ止まり確認はできません。75日移動平均線を上回ると下げ止まり底入れの動きと見る事ができます。6月安値を下回ると売り崩されます。売り崩されると、次は3月安値が下値メドになります。切り返せるか、戻り売られるか。7月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

参院選後の選挙公約は守れるか。ロシアの揺さぶりは続くか。エネルギー価格どうなる。インフレどうなる。世界はどう動く

→日経平均株価の動き:目次へ

臨時コメントについて

相場が急変したり基調が変わるようなときには、その都度臨時コメントが掲載されます。
臨時コメントは株の達人ユーザーのみのサービスです。

↓ブログでは日経平均や先物、ミニ先物などの分析を掲載しております。ほぼ毎日更新!ぜひご覧ください。
本日の市況と個別株徹底解説
https://www.sevendata.co.jp/user_blog/