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程よいスピード調整
7月27日のFOMCはコンセンサス通り0.75%の利上げで決まった。そして注目したのはその後の各マーケットだ。米国(29日まで)では「株」と「債券」が3日続伸(利回り低下)、原油や商品などの「CRB指数」は上昇で反応した。逆に為替で「ドル(対円)」が3日続落となった。
ドル(対円)日足
原油やCRBの下げ止まりは、金融危機を回避する上で「ひと安心」。ただ、景気悪化懸念で債権が買われ(金利低下)、ドルが売られている。理由はいろいろあるがチャート的には、それまでに大きく売られていた「株」と「債券」が上昇して、買われていた「ドル」が下落したという。つまり、大きなイベントが終わり、バカンスを前に週末29日にかけて投資家がポジション調整(利食い、もしくはショートカバーなど)に動いたことが一つ想定される。
NYダウとナスダックのチャートは日足75日線や週足13週線を抜いて「好転」を示唆した。NYダウは1/5高値から6ヶ月を経過し、ナスダックは11月高値から週足で二段下げを演じたあとだけに、この好転信号は一つ注目される。
NYダウ日足
ただ、週足で次の節目26週線が近付いている。この26週線を突破するなら戻り歩調は52週線や200日線まで伸ばすだろう。だが、ここで一服するなら「7月末でショートカバー(買い戻し)一巡」という見方になるので、今週の動向が一つポイントになる。
NYダウ週足
そして日本株だが、先週の日経平均は28000円を手前に足踏みした。137円台から132円台まで3日間で5円も円高に振れた為替(ドル円)が影響した。決算発表のタイミングでもあり日本株の重石になったのは間違いない。だが、日経平均はその前の週に7連騰を演じていたので、200日線を下値とした足踏みは「程よいスピード調整」と言える。
日経平均日足
29日に133円23銭と円高が一服、そしてNYダウ、ナスダックが3日続伸、日経平均先物が190円高27940円と上昇していることから、今週は改めて28000円台に乗せて、3月と6月につけた28300円台の節にトライしてもおかしくない。
その28300円台の節を突破できるかどうかは米国のNYダウや債券、為替の動向がカギを握ることになる。日本は夏休みで15日のお盆まで商いが細って小動きとなりやすいところだけに様子見も一策だ。ただし、日経平均は1/5高値から6ヶ月期日を明けているので28300円台の節突破に挑む期待も膨らむ。
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