為替は7月下旬の米国利上げ発表から、円高(130円)に動きました。2度の大幅利上げで円安に動くのかと思いきや、米国債利回りは6月に先取りして、3%台をピークに下げていました。利回りが下げている事で、いったん円安もピークを付けた形になり、円高シフトをキッカケに、7月末に日経平均は2万8000円に乗せました。
8月1週は2万8000円で伸び悩んでいましたが、週末に2万8000円台に乗せて引けました。まだ上値抵抗線で伸び悩んでいる様にも見えますが、相場の先行指標となっている半導体関連株(アドバンテスト・レーザーテック)は、75日移動平均線を上回ってきました。半導体が切り返しているので、相場に下げ止まり感が出始めた事を表しています。今後も半導体関連株が75日移動平均線を上回り、株価の回復が続くなら、株式市場は回復に向かうと言えます。
引き続き、半導体関連株が底固めから立ち上がる動きが、しばらく続くのか観察ポイントです。225種銘柄で、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、7月末に半数(142)以上で引けました。8月に入りからも、半数以上を維持しています。プライム銘柄も1000銘柄以上を維持しています。銘柄数では7月末に上昇転換し、8月は維持していますが、いまひとつ相場は強まっていない感じがあります。やはり半導体関連株が動き出さないとパンチ力に欠けるでしょう。
四半期決算が出てから、ファーストリテイリング、海運株など業績を上方修正した銘柄は動いています。海運株の多くは、上昇基調で高値更新する水準です。やはり業績上方修正した銘柄は買われています。まだ好業績を維持していても、動いていない銘柄も多く残っています。四半期が出てくれば、動き出すと見ていますが、夏相場は動きにくい時期と言えます。今後も業績発表は注目が続きます。
8月の甲子園の始まる時期は、夏枯れ相場と言われてきました。過去を見ても、8月は動かないことが多かったが、今年は動くのか。秋の中間決算の見通しが出るまで動かない事が多かったですが、米国の利上げをキッカケに上昇は続くか。または今年も夏枯れ相場となるか。2万8000円以上に乗せてから上値を伸ばしてくれば、夏相場は動き出すと判断できます。夏枯れ相場になったら様子見相場となり、上値は伸びなくなります。
日経平均が動かない夏枯れ相場の時は、小型株やグロース市場の銘柄が買われる傾向にあります。小型株、材料株、上昇基調を維持している株など、強い上昇基調から絞り込むことが良いと考えます。動き出せば、中型株→大型株→主力株も動き出してきます。
8月1週の東証プライム(1839銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は半数以上を維持している。2022年4月(4)931銘柄(225種125)→4月末703銘柄(225種107)→5月末774銘柄(225種108)→6月末810銘柄(225種105)→7月末1125銘柄(225種142)→8月(4)1067銘柄(225種117)と半数以上を維持している。増加は続くか。8月の観察ポイントです。
8月1週の東証スタンダード(1452銘柄)も増加傾向を維持しています。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)705銘柄→4月末518銘柄→5月末657銘柄→6月末677銘柄→7月末779銘柄→8月(5)780銘柄と増加は続いている。増加は続くか。8月の観察ポイントです。
8月1週のグロース市場(482銘柄)も増加傾向です。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)320銘柄→4月末192銘柄→5月末213銘柄→6月末149銘柄→7月末262銘柄→8月(5)281銘柄と増加傾向です。増加は続くか。8月の観察ポイントです。
8月1週の東証プライム(1839銘柄)も増加傾向です。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)912銘柄(225種118)→4月末739銘柄(225種98)→5月末918銘柄(225種122)→6月末903銘柄(225種109)→7月末1186銘柄(225種128)→8月(5)1300銘柄(225種145)135)と増加傾向です。増加は続くか。8月の観察ポイントです。
<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>
7月末に向けて、「801」NYダウは75日移動平均線を上回って引けました。8月も75日移動平均線を上回って始まったが、伸び悩んでいます。次は200日移動平均線に向けた戻り相場に向かうと見る動きです。75日移動平均線を上回る動きは、底入れの動きです。再度75日移動平均線を下回ると戻り売りになるが、下回らなければ200日移動平均線を目指す展開です。8月の観察ポイントです。
「803」NASDAQ指数も続伸し、75日移動平均線を上回る上昇が続いています。75日移動平均線を上回る状態を維持できれば、底入れ反発の動きです。75日移動平均線を下回れば再下落だが、75日移動平均線を維持する動きは、200日移動平均線に向けた上昇です。8月の観察ポイントです。
<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド
ドル円相場は、7月下旬の米国FRBの利上げ発表を受けて、一気に130円まで円高に動きました。75日移動平均線まで円高に動いた後、今週は134円まで円安に戻しましたが、10日から25日移動平均線を下回っているので、まだ円安基調に戻したとは言えません。
日足チャートでは、75日ボリンジャーバンド幅は拡大傾向→横ばいに変わってきました。円安に向けた動きは一服しています。75日ボリンジャーバンド+1Σを下回る動きは、横ばいか、円高に向けた動きと見る事が出来ます。再度+1Σを上回り、25日移動平均線を上回ると円安に戻す動きです。8月の観察ポイントです。
<125東証スタンダード単純総合指数 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
8月も「125」東証スタンダード単純総合指数も、75日から200日移動平均線を上回る状態で始まりました。引き続き、200日移動平均線を上回る動きは、小型株の底入れ立ち上がり銘柄が増えている事を表しています。200日移動平均線を上回る状態を維持できれば、小型株の上昇銘柄数の増加が続くと見ます。8月の観察ポイントです。
<日経平均 610評価損率・週足チャート>
7月末の評価損率は-11.17%(7/29)で、日経平均が値上がりした割に改善しませんでした。今週2万8000円台に乗せて引けました。来週発表の評価損率の数値は、-10%前後まで改善してくるか。改善してくれば高値ゾーンになる心配があります。8月が夏枯れ相場になると上値は重くなるでしょう。株価は13週移動平均線を上回る水準を維持しているので、シッカリしています。13週移動平均線を下回れば、戻り売りになります。
3月以降の評価損率の数値は→-15.66%(3/11)→-11.94%(4/1)→-12.88%(4月末)→-13.19%(5/13)→-12.40%(5/27)→-10.56(6/10)→-13.20(6/17)→-12.23(6/24)→-13.13(7/1)→-12.16(7/8)→-12.36(7/15)→-11.03(7/22)→-11.17%(7/29)と-11%前後で改善していない。7月3週目に週間で+500円以上値上りし上昇転換している。来週以降、週間で-500円以上の下げ幅は下降転換と見なします。8月の観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)
月足では、24ヶ月移動平均線を上回る状態で、6ヶ月移動平均線を上回り、立ち上がろうとしています。このまま12ヶ月移動平均線を上回っていれば、上昇基調に戻します。12ヶ月移動平均線で売られて下回った場合は、戻り売りになります。8月は夏枯れ相場になるか。上昇基調から上値を伸ばしてくるか。このあたりが観察ポイントです。
月足チャートでは、7月末12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)まで戻して引けました。8月は12ヶ月移動平均線を上回ってきたので、上値を伸ばしてくるか。まずは6ヶ月移動平均線を上回る状態を維持し、12ヶ月移動平均線を上回っていれば上昇は続きます。下回れば戻り売りです。8月の観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
7月末に、日足チャートでは200日移動平均線(27500円)を上回り、2万8000円まで戻して引けました。8月入りも200日移動平均線を上回る水準を維持し、2万8000円台で上値を伸ばしてきました。思ったよりシッカリしていると言えます。来週は8月SQ週です。SQ後も強いかどうか、観察ポイントです。200日移動平均線を下回ると戻り売りになりやすいでしょう。
今週もチャート的には、200日移動平均線を上回る状態を維持しました。前週に25日騰落レシオでは143ポイントまで高くなったが、今週もシッカリしました。200日移動平均線(下値支持線)を上回る状態で、騰落レシオは下がり始めました。来週も200日移動平均線を上回る状態を維持できるかどうか。高値ゾーンか、上昇維持か。戻り売りか。来週の観察ポイントです。
米国市場のリバウンドは続くか。日本コロナ再拡大のピークはいつか。露ウクライナの影響はでるか。世界はどう動く。
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