今週は日銀黒田総裁が利上げ、量的緩和縮小を発表しました。0.25%の利上げは想定内でしたが、量的緩和縮小は積極財政から緊縮財政の転換です。アベノミクスは積極財政から株式市場は上昇局面を形成しました。黒田総裁の量的緩和縮小発言から、株式市場は大幅安となりました。防衛費で増税発表後、すぐ緊縮財政の発表では株式市場は売られます。
防衛費の増税は内需拡大の使い道でした。アベノミクス消費増税後も、積極財政で株式市場を支えてきました。内需拡大と株式市場を支える期待にブレーキの政策転換となりました。来年4月に後任日銀総裁へ引継がれます。さらに量的緩和を縮小するなら、来年前半は下ブレ幅は大きくなる政策転換となります。
また日銀が買い支えてきたETFの持ち高調整が始まる様なら、株価を押し下げてしまう心配があります。また120円台まで円高に戻る心配もあります。来年以降、株式市場にマイナス政策を取り始めるなら、乱高下幅は大きくなる心配があります。大きく下がれば大きな買い場になります。
今年は最後にきて、株式市場にブレーキをかける政策転換となりました。今年を振り返ると、29000円から25000円のボックスの調整相場でしたが、来年前半も、調整局面は続く政策転換と思われます。年内は持ち高調整で引けそうです。調整局面の株式市場は個別物色相場になります。業績の良い株、材料がある株など、全体が悪い中でも下げずに上昇します。来年はこの様な銘柄選びと考えます。
12月4週の東証プライム(1839銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、大きく減少した。2022年4月(4)931銘柄(225種125)→4月末703銘柄(225種107)→5月末774銘柄(225種108)→6月末810銘柄(225種105)→7月末1125銘柄(225種142)→8月末1182銘柄(225種146)→9月末715銘柄(225種66)→10月末989銘柄(225種103)→11月末1115銘柄(225種141)→12月(1)1020銘柄(225種136)→12月(8)802銘柄(225種97)→12月(15)968銘柄(225種119)→12月(22)711銘柄(225種73)と下降転換と判断されるまで大幅な減少となったた。切り返せるか。1月に向けた観察ポイントです。
12月4週の東証スタンダード(1447銘柄)も減少した。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)705銘柄→4月末518銘柄→5月末657銘柄→6月末677銘柄→7月末859銘柄→8月末859→9月末435銘柄→10月末538銘柄→11月末777銘柄→12月(2)682銘柄→12月(9)680銘柄→12月(16)694銘柄→12月(23)530銘柄と減少した。増加に戻せるか。1月に向けた観察ポイントです。
12月4週のグロース市場(511銘柄)も減少した。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)320銘柄→4月末192銘柄→5月末213銘柄→6月末149銘柄→7月末262銘柄→8月末279銘柄→9月末145銘柄→10月末194銘柄→11月末251銘柄→12月(2)245銘柄→12月(9)215銘柄→12月(16)199銘柄→12月(23)108銘柄と減少した。増加に戻せるか。1月に向けた観察ポイントです。
12月4週の東証プライム(1839銘柄)も大きく減少に転じた。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)912銘柄(225種118)→4月末739銘柄(225種98)→5月末918銘柄(225種122)→6月末903銘柄(225種109)→7月末1186銘柄(225種128)→8月末1275銘柄(225種154)→9月末585銘柄(225種50)→10月末858銘柄(225種90)→11月末1095銘柄(225種136)→12月(2)835銘柄(225種104)→12月(9)897銘柄(225種107)→12月(16)908銘柄(225種100)→12月(23)673銘柄(225種59)と下降転換と判断する大幅な減少となった。切り返せるか。1月に向けた観察ポイントです。
<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>
今週のNYダウは、約+600ドル切り返したあと-350ドル下落し、乱高下しながら200日移動平均線で下げ止まった形です。日足チャートでは、200日移動平均線を上回ってから25日移動平均線を下回る下落に転じましたが、乱高下しながら200日移動平均線で下げ止まりました。相場は崩れるか、200日移動平均線で踏みとどまるか。1月に向けた観察ポイントです。
NYダウの戻りに対し「803」NASDAQ指数は戻らず、75日移動平均線を下回ってから10月安値に向けて下げています。再下落に転じた動きになりそうです。10月安値を下回ると安値更新相場に向かいます。10月安値を意識し、踏みとどまるかの展開です。75日移動平均線を上回ってくれば、下げ止まりの動きに戻したと見る事が出来ます。1月に向けた観察ポイントです。
<125東証スタンダード単純総合指数 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
スタンダード指数も下落の影響は大きかった。再度200日移動平均線を下回る下落局面となりました。10月安値は上回っているが、再度底固め確認の下げの動きに崩れてしまいました。200日移動平均線を上回れなければ、10月安値を試す下げに向かう心配があります。1月に向けた観察ポイントです。
<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド
今週のドル円相場は、日銀の利上げ・金融緩和縮小発表から、131円台まで円高に動きました。日銀の政策転換から円安に戻りにくくなりました。これから、どのあたりの水準で落ち着くのか確認する動きです。
日足チャートでは、200日移動平均線を下回りました。75日ボリンジャーバンド(中心線)は下向きに転じ、ボリンジャーバンドは下方拡大パターンに転じてしまいました。現在-2Σから-3Σの水準の円高の動きとなっています。短期的には-2Σを下回っている期間は短いですが、ボリンジャーバンドが下方拡大しているので戻りにくいでしょう。200日移動平均線を上回れるかどうか。-1Σから-2Σのレンジはボックスに戻せるか。引き続き、-2Σから-3Σでの推移は続くでしょう。1月に向けた観察ポイントです。
<日経平均 610評価損率・週足チャート>
12月3週の評価損率は-10%台と少し悪化しましたが、高値ゾーンの水準です。11月以降、高値ゾーンでの推移が続いていました。上値は重く、今週は大幅下落したので来週発表の数値は悪化しています。年末の悪化は1月のリバウンドに繋がる可能性は残っています。大幅悪化なら買い場接近になります。この点が観察ポイントです。
7月以降の評価損率の数値は→-13.13(7/1)→-10.56%(8/5)→–10.79%(9/2)→-9.42%(9/9)→-13.07%(9/30)→-12.09%(10/7)→-11.04%(10/21)→-10.70%(10/28)→-10.62%(11/4)→-10.18%(11/11)→-10.67%(11/18)→-9.59%(11/25)→-10.06%(12/2)→-9.51%(12/9)→-10.40%(12/16)と高値ゾーンは続いています。株価は13週移動平均線を下回る下降転換となりました。1月に向けた観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)
10月から11月末に向けた戻り相場から、日銀の政策転換で大幅下落しました。10月安値は上回っていますが、10月からの上げ幅は帳消しされそうです。株価は、6ヶ月から12ヶ月移動平均線を下回る下降転換となりました。まだペナント型のボックス範囲は崩していませんが、政策転換から、何れボックス下ブレする心配があります。6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回れなければ、下ブレの心配があります。
月足チャートでみる今年の相場は、長期ペナント型ボックスを上回れない状態でした。日銀の政策転換から12月は下落し、ペナント型を下放れれるかもしれないと言う状況に転じてしまいました。6ヶ月から12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を上回れなければ、ペナント型を下放れる逆転相場となり、下降相場から下放れる心配があります。1月に向けた観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
日銀の量的緩和縮小する政策転換から、今週は200日移動平均線を下放れる大幅下落に転じました。大幅に売られれば買い場になるが、中途半端な下げは下げ余地を残す場合があります。短期的には下げ渋ると見ていますが、戻りが弱ければ再下落に心配が残ります。
チャート的に、大陰線で一気に200日移動平均線を下回る下降転換となりました。日銀の政策転換が大きかった事が分かります。来年は大幅下落の買い場待ち相場となりそうです。まず200日移動平均線から大幅下落する売られ過ぎの反発か。200日移動平均線を上回る上昇転換か。先々75日移動平均線を上回り、底固めするか。どちらにしても、下げ止まり確認ができるまで様子見です。1月に向けた観察ポイントです。
NYダウは切り返せるか。年明けも日本は政策転換を発表するか。低迷内閣いつまでか。世界はどう動く。
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