今年は、最後にきて日銀が金融緩和縮小を発表しました。終了に向けた発言と受け止められます。故安倍首相がデフレ脱却を唱え、大胆な金融緩和を実行しました。自称アベノミクス経済対策として、2012年は8000円台だった日経平均を10年後に3万円台に押し上げました。
アベノミクス政策は、毎年、日銀が日経225種ETFを買い上げ、10年間で積み上がった買い入れ額は37兆円にのぼります。含み益は約15兆円あり、保有額は約50兆円まで増加しています。続けて欲しい政策でしたが、来年は日銀は買い上げたETFの出口戦略の見直しが始まるでしょう。
来年3月に日銀総裁は任期を迎え、4月から新総裁に交代します。来年は任期前の2月から3月と、交代後の4月から5月に、政策転換、新政策発表などが考えられ、市場は荒れる心配があると見ています。ただ相場を壊してしまえば含み益15兆円は飛んでしまう。どの様な政策を打ち出すのか。
金融政策の他に、防衛費増額により防衛産業の育成、日米半導体戦略など、新たな国策が用意されています。国策相場は育つか。コロナ禍が収まればインバウンドも期待されます。新日銀総裁に交代後も、アベノミクスより強い政策を望みたい。
年明け金融緩和縮小の影響で始まれば、上値は重くなります。重くなれば水準訂正で下げる心配が残ります。ただ相場は、下がれば短期的には買い場になります。こういう場面を繰り返す可能性もあります。個別株では、好業績株、材料株、上昇基調の株など注目は続きます。
12月5週の東証プライム(1839銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、前月比で大きく減少して引けた。2022年4月(4)931銘柄(225種125)→4月末703銘柄(225種107)→5月末774銘柄(225種108)→6月末810銘柄(225種105)→7月末1125銘柄(225種142)→8月末1182銘柄(225種146)→9月末715銘柄(225種66)→10月末989銘柄(225種103)→11月末1115銘柄(225種141)→12月(1)1020銘柄(225種136)→12月(8)802銘柄(225種97)→12月(15)968銘柄(225種119)→12月(22)711銘柄(225種73)→12月(29)763銘柄(225種71)と前月比で下降転換と判断する大幅減少で引けた。切り返せるか。1月の観察ポイントです。
12月5週の東証スタンダード(1450銘柄)は前月比で大きく減少し引けた。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)705銘柄→4月末518銘柄→5月末657銘柄→6月末677銘柄→7月末859銘柄→8月末859→9月末435銘柄→10月末538銘柄→11月末777銘柄→12月(2)682銘柄→12月(9)680銘柄→12月(16)694銘柄→12月(23)530銘柄→12月(末)588銘柄と前月比で大きく減少して終えた。増加に戻せるか。1月の観察ポイントです。
12月5週のグロース市場(514銘柄)の前月比で減少した引けた。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)320銘柄→4月末192銘柄→5月末213銘柄→6月末149銘柄→7月末262銘柄→8月末279銘柄→9月末145銘柄→10月末194銘柄→11月末251銘柄→12月(2)245銘柄→12月(9)215銘柄→12月(16)199銘柄→12月(23)108銘柄→12月(末)144銘柄と前月比で減少し引けた。増加に戻せるか。1月の観察ポイントです。
12月5週の東証プライム(1839銘柄)も前月比で大きく減少し引けた。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)912銘柄(225種118)→4月末739銘柄(225種98)→5月末918銘柄(225種122)→6月末903銘柄(225種109)→7月末1186銘柄(225種128)→8月末1275銘柄(225種154)→9月末585銘柄(225種50)→10月末858銘柄(225種90)→11月末1095銘柄(225種136)→12月(2)835銘柄(225種104)→12月(9)897銘柄(225種107)→12月(16)908銘柄(225種100)→12月(23)673銘柄(225種59)→12月(末)773銘柄(225種67)と前月比では大幅減少し下降転換の判断で引けた。切り返せるか。1月の観察ポイントです。
<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>
今年1月の終値は35131ドルでした。12月の高値は34712ドルまで回復しました。1月高値から約-2000ドルで、終値からでは約-1000ドルの範囲まで戻しています。乱高下したものの、年の後半で大きく回復しました。日足チャートでは、200日移動平均線を上回る水準を維持して引けそうです。来年の上昇に繋がる動きと見ています。25日移動平均線を上回れるか。1月の観察ポイントです。
NYダウとは対照的に、「803」NASDAQ指数は今年の安値圏で終えそうです。10月安値を下回れば、最安値で引けることになります。来年も下落が続くなら、IT相場の下落は続きます。75日移動平均線を上回ってこなければ、下げ止まり確認はできません。10月安値を下回るか。踏みとどまるか。1月の観察ポイントです。
<125東証スタンダード単純総合指数 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
4月にスタートしたスタンダード指数も、4月の高値を下回る低迷で引けました。10月安値は上回っているが、200日移動平均線を下回る低迷状態で終えました。年明けは200日移動平均線を上回れなければ、10月安値を試す心配があります。1月の観察ポイントです。
<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド
今年のドル円相場は、10月151円まで急激な円安は政府介入でピークを付けました。その後は日銀の利上げ・金融緩和縮小発表から、131円台まで急激な円高に動きました。日銀の政策転換から130円前半で推移しています。来年はどのあたりの水準で落ち着くのか、確認する動きです。
日足チャートでは、200日移動平均線を下回りました。75日ボリンジャーバンド(中心線)は下向きに転じ、ボリンジャーバンドは下方拡大パターンです。現在-2Σから-1Σの水準で推移しています。200日移動平均線を上回ってくれば、-1Σを上回る水準に戻す動きとなります。来年は少し円高修正する可能性が残っています。200日移動平均線を上回れるかどうか。-1Σから-2Σのレンジはボックスは続くか。1月の観察ポイントです。
<日経平均 610評価損率・週足チャート>
12月4週の評価損率は、-12%台まで悪化しました。今週も下落し、年明け発表の数値は悪化していると思われます。11月以降、数値的に高値ゾーンでの推移が続いていました。数値が改善すると売り場になっていました。今年は金融緩和の中、-13%以下に悪化すると短期的に買われました。来年から金融緩和縮小しても、-13%以下の水準は買われるか。年末の悪化は年明けのリバウンドに繋がるか。大幅悪化なら買い場になります。この点が観察ポイントです。
7月以降の評価損率の数値は→-13.13(7/1)→-10.56%(8/5)→–10.79%(9/2)→-12.09%(10/7)→-10.62%(11/4)→-9.59%(11/25)→-10.06%(12/2)→-9.51%(12/9)→-10.40%(12/16)→-12.47%(12/23)と悪化しました。年明け大きく悪化なら、買い場接近と見る数値になります。1月の観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)
10月から11月末に、約+2000円戻す戻り相場を作りました。12月は約-1900円下落し、10月からの戻りを帳消しの下げ幅で今年は終えました。まだペナント型の範囲は崩れていませんが、ペナント型は上下どちらか放れる形です。来年は6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回れなければ、2万4000円台まで下ブレする心配があります。
月足チャートでみる今年の相場は、長期ペナント型ボックスを上回れない状態でした。何れペナント型は、上下どちらかに放れる動きになります。2018年以降に長いボックス相場が続いてきました。2020年に3万円に乗せる上放れは大きかったが、その後もボックス相場が長期化しました。6ヶ月から12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を上回れなければ、ペナント型を下放れする形です。日経平均が弱い時は個別物色相場になります。1月の観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
年の瀬に、日銀は量的緩和縮小へ政策転換しました。それでも10月安値を上回っていますが、ほぼ帳消しの大幅安となりました。年明け、10月安値を大きく下回ると買い場は接近します。こう言う弱い相場は、下げ止まり確認まで様子見が大事です。
チャート的に、200日移動平均線を下回る下降転換から下げ止まり確認待ちの状況です。年明けは売られ過ぎから、リバウンド相場はあるか。日柄調整か値幅整理の動きとなるか。株価は需給が悪化して底入れし、需給改善から動きます。投げ売りが出たら買い場接近と見て下さい。下げ止まり確認ができるまで様子見です。1月の観察ポイントです。
2023年のNYダウはどう動く。年明け政策転換はあるか。低迷内閣解散で反発か。世界はどう動く。
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