先物が買われて、日経平均が上昇している、値嵩株買われているが、その他の現物株はそれほど買われていないとよくニュース等で報道されていますが、機関投資家の狙い、又そのトレードの仕組みについて教えてください。
回答
いつも株の達人をご利用頂きましてありがとうございます。この度はご質問ありがとうございます。
先物の仕組みはハッキリとしたものではありませんが、たぶんこうであろう?と思います。 現物株をヘッジする意味合いで先物市場は出来ました。先物を売る事は、現物株の下落(損失)を補う事を目的としていました。現物株を売れば、さらに現物株の損失は拡大しますし、暴落時は値が付かない場合なども発生いたします。この様な点を補うのが先物市場でした。
現在は、先物市場は運用市場としての面が強く、現物株に関係なく先物の上げ下げの売買で運用し利益を上げています。アルゴリズム取引などは代表的な取引例と言えるでしょう。日中(9時~3時)では、日経平均と先物は連動して動きます。
連動すると言うことは、日経平均(指数)は現物株(225種株)を買わなければ値上がりしません。逆に現物株を売らなければ日経平均(指数)は下がりません。昔のやり方で、先物を売買しようとすれば、現物株の投資額+先物の運用額となり、膨大な投資額を必要としますし、現物株に値が付かなければ、損益(収支)もハッキリしません。
日本でも夜間取引が始まってから、先物が買われる時間帯は夜中でシカゴ市場(外国)で動きます。日本の夜間(夜3時まで)取引時間と重なる部分も多くあります。夜間取引では、現物市場は終わってますから、現物株を買って先物を上げなどの必要はなく、先物を買ったり、売ったりするだけです。
シカゴ市場と日本市場では、ほぼ連動して動きます。シカゴ(225日経平均先物)市場は、日本市場より売買代金は2割から3割程度と少なく、日本市場で先物を動かそうとするより、シカゴ市場で先物を動かした方が少ない資金ですみます。
この様に少ない資金で、日本市場を上げたり、下げたりするレバレッジ手法は、海外市場の夜間取引で動かした方が少ない資金で可能となり、明日高値で売ろうと考えれば、前日に買っておいて、夜間にシカゴで大きく上げておけば、日本市場の朝は高く寄りつきますから大きな利益が得られます。さらにブラックボックス化した売買手法が駆使されていると思いますが、概ねこの様な方法だろうと思います。
以上です。 ご不明な点がございましたら、またご質問下さい。よろしくお願いします。 ありがとうございました。