日経平均株価の動き(2015年01月16日)

1月相場は乱高下して始まりました。今週も戻すと売られる乱高下が続きました。日経平均(現物)と先物の夜間取引時間の値動きは大きく、価格差は拡がり、先物、為替、NYダウの動きに強く左右されている感じです。乱高下して月足30年平均線(16600円)まで下げてきました。週末、意識して下げ渋り上回って引けたので、上昇基調は維持か?30年平均線を下回ると下降転換するので、来週以降の相場判断のポイントです。

12月に18000円を付けてから売られても、上げ幅が大きかっただけに、約1500円下げても30年平均線、6ヶ月移動平均線は上回っています。まだ上げ過ぎた部分の調整幅の範囲です。2月以降、6ヶ月移動平均線、30年平均線を下回った場合は下降転換と判断します。30年平均線(16600円)を下回らなければ、上昇基調を維持する下値支持線と判断します。

2013年5月と12月、2014年12月の天井圏では、東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は1300銘柄以上で、平均PBR1.5倍になりました。1月現在(1/15)、東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は950銘柄まで減少。日経平均は16500円まで下げても平均PBR1.5倍の割高のままです。平均PBR1.5倍の数値を見ると、まだ割高であり下げ余地はあるように見えます。

東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、12月SQ時に1300銘柄以上から、1/15では950銘柄まで減少しています。下降転換した銘柄は増加しているのに、日経平均はまだ高値圏で推移しているので、徐々に崩れに向かう様に見えます。1/16の下落幅から6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は減少したと思われます。

引き続き、2月~4月くらいまで軟調な相場展開は続くと見ていますが、月足では30年平均線(16600円)を下回る下落に転じたら下落へ向かうシグナルと見てください。日足チャートでは75日移動平均線(16660円)を下回る下落に転じても下落シグナルの可能性は高くなると見てください。

個別株は、下がる株は増加し、上昇持続の株は減っています。上がっている株は25日~75日移動平均線が上向きで、株価が上回っています。好業績株で25日~75日移動平均線を下回った株は業績材料出尽くしから下降転換した株であり、業績から見て割安感が出ても上昇相場の終わった株は手を出すと危険です。この点に注意は必要です。

<NYダウ 日足チャート>

今週のNYダウは売られました。75日移動平均線で下げ渋りましたが、下回ると下降転換の心配が出ます。75日移動平均線で下げ止まり反発に転ずるか。75日移動平均線を下回ると、次は200日移動平均線(17000ドル)まで下がる心配が出てきます。来週の確認ポイントです。

チャート的には75日移動平均線は上向き、株価は75日移動平均線前後です。75日移動平均線を下回る様なら、不安材料から売られていると見るしかありません。短期的には75日移動平均線で下げ渋っている状態は不安材料は小さいか。来週以降も上昇維持できるか。確認ポイントです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

今週の「850」ドル円(為替)は115円台まで円高となったが、12月の安値まで下げたので、短期的に下げ渋った感じがあります。株と為替はセットで動いており、すぐ120円に向けた円安に進むかは微妙な動きです。チャート的には10日~25日移動平均線を下回り、円高方向に動きだした感じです。

10日~25日移動平均線を下回る状態に転じたので、円高基調に動き出した感じです。短期的に25日移動平均線を上回る動きに戻らなければ、円安基調に戻せません。来週は10日~25日移動平均線を上回れるか。円高は進むか。観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

1月スタートから売られています。今週は、月足チャートで6ヶ月移動平均線(16600円)、30年平均線(16600円)まで下げてきましたが、まだ上げ過ぎた部分の下げ幅と言えます。月足では30年移動平均線(16600円)を上回る状態は、長期では上昇相場を維持している状態です。30年移動平均線を上回っていれば大崩れしないと見ます。

今週は30年平均線(16600円)まで下げた後、意識して下げ渋った感じです。来週以降もキープ出来るかどうか。下回れば下降相場に転換です。今年の上昇相場を占うポイントです。30年平均線を上回る状態は、下げたところで反発に転じますが、戻しても上値には戻り売りが控えており重いと感じられます。下回れば下降基調に向かうと見てください。

日経平均 月足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

今週発表の「610」評価損率(1/9)の数値は、-8%前後と12月末の数値から-1%とあまり変わりありません。乱高下の割には小幅な悪化で止まっています。今後は乱高下から徐々に悪化するように見えます。-10%前後まで悪化してくると、追い証が出やすくなるため、上値は重くなり戻り売りが増えるようになり、需給的に悪循環になります。

評価損率が悪化すると、-15%以下のボトムゾーンまで悪化します。上値は-8%~-5%前後で高値ゾーン、-3%~0%以上で高値警戒ゾーンと見ます。来週以降、日経平均が75日移動平均線を下回った場合、評価損率は-10%以下に悪化すると悪循環に向かいそうです。

日経平均 評価損率 週足チャート

<日経平均 裁定買い残 週足チャート>

1月SQでは、裁定買い残は17億株まで減少し解消売り、投げ売りから減少に転じた様です。2013年以降の上昇相場では20億株前後で底値ゾーンでしたが、今年に入り20億株以下に減少した事は、解消売り、投げ売りに転じたと見られます。裁定買い残が5億株減少すると、日経平均は約1000円幅下落します。年末の22億株から17億株まで約5億株減少し、日経平均は17000円割れまで売られました。

来週以降、裁定買い残の減少が続くようなら、日経平均は売られる心配があります。減少が止まれば、日経平均は下げ渋り、増加に転ずれは上昇に転じます。15億株前後まで減ると、いったん買い戻しも加わり増加に転ずる可能性はあります。増加に転ずれば日経平均は値上がりします。裁定買い残動向を見ることで株価傾向、下降転換など基調を掴むことができます。相場の確認ポイントです。

日経平均 裁定買い残 週足チャート

<日経平均 日足チャート>

今週も乱高下は続きました。少し戻した上値には売り物が多く、戻り売りが出てきた様に感じられました。日足チャート的には、75日移動平均線(下値支持線)で下げ渋りました。来週以降も75日移動平均線(下値支持線)を下回らなければ、下げ渋りか反発に転じます。25日移動平均線を上回れば再上昇転換しますが、75日移動平均線を下回れば下降転換です。上下どちらに動くか。相場の確認ポイントです。

株価が戻しても25日移動平均線(上値抵抗線)を上回れなければ、まだ戻り売らます。75日移動平均線を下回ると、底割れから下降相場に転じますから注意して下さい。75日移動平均線を下回らなければ、下げ渋りから反発する可能性は残っていますが、上値は重そうです。

下段の25日騰落レシオは、12月の145ポイントのピークから今週は80ポイントまで下げてきました。80ポイント以下に下がった事でボトムゾーンに近づいている様にも見えますが、売り物も増えてきた感じです。25日騰落レシオは70ポイント以下まで下げると売られ過ぎ感は強まりますが、株価は売られて下げます。来週以降の確認ポイントです。

日経平均 日足チャート

イスラムテロ不安の影響は大きくなるか。NYダウの乱高下は続くか。まだ下げ続くか原油市場。どう動く世界市場。

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