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原油(WTI)やユーロ(ギリシャ)、ロシア、そして米国に為替と、取り巻く環境はいまだ不安定だ。カギを握るNYダウはFOMCのあと軟調となり、日足はもみ合いから下放れの兆しを見せ。そして日本は「イスラム国」の問題もあり政局停滞。日銀のETFと年金(GPIF)によるPKO効果で日経平均は高値圏を維持しているが、年金も「神さま」ではなく上げれば利食いを入れてくる。こうした状況を踏まえると、2月の日本株式市場はまだ乱高下することを想定しておきたい。
日経平均日足
日経平均は1/28に17850円まで回復した。年初来高値を更新、目先上値抵抗線を抜きかけたが、12/8高値18030円、12/29高値17914円のまだ手前で、日足チャートは11月から続く往来相場(18000~16700円)を継続。この往来からどちらに抜けるか、その焦点も変わらない。
日経平均週足
そして2月。第1週は重要変化週(12/8H→9週、10/17L→17週)で、節分に満月が重なる。カレンダーを見れば「2日新甫」で、月足の一目均衡表で雲クロスがあるなど、チャート上では大きなポイントになる月だ。1月下旬に戻りを見せた相場だが、往来の高値圏に差し掛かり、このポイントでどう反応するか注視される。
NYダウ日足
また、NN倍率(日経平均とNYダウの値)が1/27から逆転、4日間を経過中。日経平均がNYを上回るというNNの逆転、最近では2013年5月に3日、2014年12月に1日あり、その後いずれも急調整入れている。このアノマリーも2月相場の気がかり要因。
先物を見る上で重要な裁定買い残は2兆4000億円と整理進展。これで「底値接近、買い」という論評もあるが、2012年の底値は1兆円。日経平均が往来を突破するなら買いを誘う可能性出てくるが、いまの段階で裁定買い残が「もう底値」とは言えない。
何はともあれ、往来を明確に突破するなら上抜けの変化日となり「3月期末高」「07年18300円」に向かう可能性も出てくる。だが、往来が長引く(もしくは下抜ける)なら、「節分天井→彼岸底」の展開が否めなくなる。RCIは日足、週足、月足とも高値懸念。年末年始の宴相場の余韻もあり信用買い残は3兆1240億円と依然高水準(評価損率8.6%)。日経平均が再び調整となれば評価損はさらに拡大しよう。相場の最大の要因は「需給」であり、当面の往来からの放れ方向を引き続き重視しておく。
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