日経平均株価の動き(2015年03月06日)

引き続き、外国人投資家3週買い越し、公的資金の一手買い続く。今週から3月相場入りしました。来週からECBも金融緩和する事を発表。1月からの上げも一服感が出かけたところでの発表から、週末は切り返して引けました。2013年以降の25日騰落レシオを見ると、140ポイント以上に過熱ゾーンに達した後は1000円幅は下げています。

2月下旬に140ポイント以上高くなり、その後、株価が高値を取った事から、多少のタイムラグはあっても1000円以上下げる可能性はあります。目先は3月SQに向けて下げるか、SQ後から下げるか。3月末から下げるか。まず来週SQに向けどう動くか観察です。

25日騰落レシオは、株価に4日~10日先行してピークを付ける性質があります。2月下旬に140ポイントを付けてから先に下げ始めて、株価が高値を取ったので調整局面に向かう感じです。3月末はお化粧買いが入りそうです。そう見ると短期で下げた場合は、(1)来週SQから長くて2週間程度の調整で終わる。(2)3月末のお化粧買いが終わった後から4月以降に調整はずれる。(3)またNYダウの上昇が続く間は、日経平均は連動しますからNYダウ次第と言う面もあり状況判断待ちか。

総務庁統計発表の今年1月の2人以上の世帯消費支出は-5%(前年同月比)と悪化しました。物価は上がり消費は悪化したと見るのでしょうか。日銀が物価目標を上げたり、円安で輸出は伸びても、給料が増えなければ家計支出は増えません。株価は息切れなく上昇は続くか。いったん調整してから再上昇に向かうか。来週SQ後は3月末に向けても公的資金の買い支えは続くか。ECBの金融緩和の発表から上昇は続くか、いったん売り場か。

日経平均株価の強弱を見る「月足チャート」の「NO1・月足基本」チャートでは、9ヶ月SRV-Dが80ポイント以上に高くなると株価は約20%値上がりしますと説明しました。2月末に続き、下段表示の9ヶ月SRV-D(白・黒)は87ポイントまで高くなりました。9ヶ月SRV-D(白・黒)が80ポイント以上を維持する間は、3月中に短期調整はあっても上昇は続くと見ます。また4月以降も、9ヶ月SRV-D(白・黒)が80ポイント以上を維持する間は上昇は続くと見ます。

昨年10月安値は14500円で、10月から約4500円値上がり続けています。目立って出来高が増加する局面はなく、これだけ上がったにも関わらず出来高に盛り上がりはなく、過熱感が感じられない相場は珍しい。明治HD、キーエンス、京セラなど一部の値ガサ株だけ突出して値上がりし、日経平均を押し上げています。

日立、東芝、三菱など、個人投資家好みの銘柄は上がってません。個人投資家不在で、公的資金一手買い相場となっているから評価損率の数値に改善は見られないし、目立って裁定買い残は増えない相場展開となっています。歪な相場局面に見えます。

個別株は割安株は減ってきているが、上昇銘柄を探すには、2016年3月業績予想が出なければ銘柄選びは難しいか。円安、原油安から上方修正しそうな銘柄から絞り込むか。またテクニカルでは10日~200日移動平均線が上向きで、株価が25日移動平均線を上回っている上昇基調銘柄から選ぶか。この様な銘柄から絞り込む感じです。

1月から低位株の急騰が目立っていますが、見ているだけで買えるような銘柄ではありません。業績の悪い株は材料か仕手性の上げであり、短期急騰は短期間で終わる株です。この様な株が目立って上がっています。個別株では、小型好業績株で上方修正の株、10日~25日移動平均線は上向きで、10日~25日移動平均線を上回る強い上昇銘柄は、入るタイミングは難しいが注目株です。

<NYダウ 日足チャート>

今週もNYダウは高値更新中です。0金利政策続ける間は高値更新相場は続くか。週末発表の雇用統計の数字では一時的に乱高下の心配はあるものの、引き続き0金利政策が続く間は、お金の行き場は株式市場しかないか。チャート的には、25日移動平均線を上回る状態なら高値更新相場は続くでしょう。25日~75日移動平均線上回る状態は上昇相場です。

短期的には、下段の14日RSIは80ポイントまで高くなったあと下がり始めています。上がる力は弱まり、下がり始めた感じに見えます。この状態で株価が10日~25日移動平均線を下回ると短期売り場になりそうです。14日RSIが高い状態でも、株価が25日移動平均線を上回る間は上昇持続。10日移動平均線下回ってきたので売り場に向かうか。また10日移動平均線を上回れば上昇基調です。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

今週「850」ドル円(為替)は120円にチャレンジしてきた動きです。上値は120円台で押さえられている感じはしますが、さらに円安に進みそうな動きになってきました。チャート的に25日移動平均線と75日移動平均線が収斂した状態から株価は25日移動平均線を上回り円安基調です。120円で上値は押さえられているが、上放れしそうです。引き続き10日~25移動平均線を上回る状態は円安基調は進むでしょう。

120円台を突破する円安基調に進むか。120円で上値は押さえられて推移するか。10日~25日移動平均線を下回ると円高ですが、引き続き10日~25移動平均線を上回る動きは円安基調続く。25日移動平均線を上下どちらに放れるか観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

3月入りから伸び悩んだが週末切り返しました。月足チャートでは6ヶ月移動平均線を上回る上昇基調です。下段表示の9ヶ月SRV-Dは、2月に80ポイントを突破してから3月も87ポイントまで高く、株価は強い状態と判断します。引き続き、9ヶ月SRV-Dが80ポイント以上を維持する間は強い上昇局面持続と判断します。来月以降も9ヶ月SRV-Dが80ポイント以上を維持するなら上げ下げしても強い上昇局面は続くと判断します。

3月9ヶ月SRV-Dは80ポイント以上を維持し、強い上昇局面である事がわかります。来週はSQ週です。SQに向けて下げたとしても、9ヶ月SRV-Dが80ポイント以上をキープし、株価が6ヶ月移動平均線を上回るなら短期調整で終わります。引き続き上昇相場と判断します。来週ECBの金融緩和のあと、3月SQに向けどう動くか観察です。

日経平均 月足チャート

<日経平均 裁定買い残 週足チャート>

「507」裁定買い残は3月入りし、21億株まで増加してきました。来週も21億株以上に増加傾向が続くなら株価上昇は続きます。減少に転ずるなら株価は売られます。3月SQに向け増加傾向は続くか。減少に転ずるか。裁定買い残動向を見ることで3月SQに向け、日経平均の動きは上げるか下げるか掴めます。

3月SQ以降も増加傾向が続くなら、日経平均は19000円台に乗せてくると見なければなりません。裁定買い残は、25億株以上に増加すると高値警戒ゾーン入りと見ます。3月SQに向け、増加か減少か。3月SQ以降は増加か減少に転ずるか。裁定買い残動向を見ることで、株価傾向、下降転換など基調を掴むことができます。

日経平均 裁定買い残 週足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

今週2月末(2/27)の「610」評価損率の数値が発表されました。2/20の評価損率は-7%、2月末(2/27)の数値は-7%と横ばいです。株価は18000円台に乗せたのに、数値は改善してません。一部の値ガサ株だけで日経平均を上げた感じから、個人投資家の持ち株は上がってないと言うことでした。個人投資家の持っている株が上がれば数値は改善するでしょう。

今週も続伸し、来週発表(3/6)分の数値は、少しは改善している可能性はあります。「610」評価損率の数値から感じられる事は、個人投資家の持ち株は上がってないと言うことです。値ガサ株を吊り上げて、日経平均は高値更新しても、評価損が改善しない相場の持続力はあるものか。

日経平均 評価損率 週足チャート

<日経平均 日足チャート>

日足チャートでは、1月16500円をボトムに、1ヶ月半以上、値上がりを続けてます。今週は19000円に迫ってきました。短期的には高値警戒感が出た感じはします。来週3月SQを控えて上昇は続くか、売られるか。チャート的には10日移動平均線を下回ると上げ止まり、25日移動平均線を下回ると売り転換、75日移動平均線を下回ると下降転換です。来週は10日移動平均線を下回れば短期調整局面に向かう可能性ありです。

下段の25日騰落レシオは、2月下旬に141ポイントまで高くなってから下がり始めています。騰落レシオは株価に対し4日~10日先行して動く性質があります。過去の騰落レシオの動きを観察しますと、25日騰落レシオが140ポイント以上に高くなると、その後1000円以上下げています。多少のタイムラグはあっても調整しました。

目先は25日騰落レシオが140ポイント以上に高くなり、高値警戒ゾーンから調整の動きに入ったと見ています。来週3月SQに向け調整しそうに見えます。もし下げなければ3月SQ以降か。チャート的には株価は10日~25日移動平均線を下回らない間は下げません。来週10日~25日移動平均線をキープしたら上昇持続です。10日移動平均線を下回れば上げ止まり、25日移動平均線を下回れば売り転換です。このあたりが判断ポイントです。

日経平均 日足チャート

ECBは9日からの金融緩和を発表。日経平均は買われて高値更新は続くか。逆に売られるか。米国0金利政策はNY市場を押し上げる。資金流入が続く間はダウは高値更新するか。高値警戒か。どう動く世界市場。

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