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5月相場は記録ずくめとなった。とくに、サイコロの11勝1敗が1週間も続いたことは驚きで、自分の記憶にはなく、いまの政策相場の強さを示すものだろう。RCIやRSIなどテクニカルが過熱感を帯びているのは言うまでもないが、ただ25日平均線とのかい離率は3%前後と大人しく、株価の勢いに過熱感は見られないでいる。このジリ高基調もいまの政策相場の特徴と言えるだろう。
日経平均日足
TOPIXは直近1680ポイントだが、月足を見るとまだ07年高値1829に届いていない。月足は二段上げに突入して加速しているところだが、そのN波が1737であるから上値余地はあと50ポイントあるとも言える。こうしたことから、日経平均もジリ高基調が続くなら2000年20833円や1997年20910円を目指すように「もうはまだ」という展開が続いてもおかしくない。
TOPIX月足
さて相場は6月。メジャーSQ(6/12)や海外企業の中間決算期でもあり日経平均はさすがに調整入れるだろう。ただ、強い政策相場が続いていることから、日足が陰転を明確にするまでは調整入れてもすぐ切り返す可能性がある。
5月にV字回復となり高値を大きく更新した動きは、ITバブル時の2000年3月~4月の流れと似ている。その時は4月高値圏でWトップを形成し、そこから大きく崩れていったが、今回も調整や高値を何度か試しながら高値を形成するのではないか。
2000年当時の日経平均日足
5/31の勉強会では、Wトップ、三尊、三角など、どのような高値を形成するか、それがこれから1つポイントになると申し上げておいた。そして、ダウ理論など日足が「陰転」を明確にしたら「要注意」になるということ。だが、それが出るまでは「トレンド(流れ)に従い」、上値追いが続く可能性もあるということ。
「もう底だ」と言われながらズルズル下げていったのがリーマンショックであったが、いまはその逆で「もう危ない」という状況の中を上値追いとなっている。つまり、相場では「テクニカル」より「トレンド」が優先される。
その上でもう1つ大事なこととして、いまは歴史的な過剰流動性で同時株高を強め、高値圏にあるということ。上昇相場が続くのは大いに結構なことだが、この状況からもし「陰転」するなら谷が深くなるリスクあることを忘れないでおくこと。だからこそ、早めに出る日足の陰転信号を注視しておくのだ。
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