この下落局面は、中国市場の売買停止の対応から下落した事が判断を難しくしました。ギリシャはEUが何とかするが、中国市場の暴落は世界的に連鎖したら大きな影響があります。早期対策が一番の解決策と、今週は世界的に株価対策がなされた様に思われました。米国市場、日本市場は日米協調対策として買い支えに動いた様に感じられました。そうでもなければ、1000円以上の下落幅はカンタンに切り返せるものではない。暴落を食い止め株価対策は成功したと感じました。今週は日米ともに「官製相場・国策相場」と言う色合いの濃い相場でした。
今週のNY市場、東京市場は中国市場の暴落前の水準に株価を戻しました。「官製相場」から強く買い上げた役割は大きかったと思われます。日銀の介入、公的資金など、多額の公的資金が投入された事で、株価下落には強い買い支えで対処すると言う意思が感じられました。今後も株価が大きく下げにくいと感じる一番の理由です。
危機で下がれば買い支えで対応するなら、あえて上値は買い進まなければ2万円~21000円幅で推移しそうです。上がるには円安局面が必要です。水準を戻した事で6月高値を上回る可能性も残り、21000円台に乗せる可能性も出てきました。中国市場は大口投資家の売買を6ヶ月停止した事で暴落は止まった。大口の売買を6ヶ月停止した事で、6ヶ月以内の暴落は無くなったと言えます。
中国市場の一番の暴落を防いだ手立ては、5%以上の大口株主に6ヶ月間の売買停止した事です。日本の主力株は上位株主は海外投資家、海外ファンド、投資信託などです。中国市場の主力株も同じです。海外投資家、海外ファンド、個人株主、投資信託などの売りを6ヶ月先延ばししたので、来年1月~2月以降に暴落を先延ばししたと言えます。
日経平均は、昨年6月に6ヶ月移動平均線を上回り、7月で14ヶ月目になりました。8月で15ヶ月目となります。当面の14ヶ月以上の長期上昇相場を更新できるかどうか。上昇相場が続くにしても、多少の調整がなければ長続きしなかったが、「官製相場」は調整しないで上昇相場を続けるか確認です。上昇相場と高値警戒の両面相場は続きます。
株価の動きにはドル円相場が連動しています。19000円まで下げたとき為替は120円まで円高になりました。今週の株価上昇局面では、為替は約124円まで約4円円安になりました。1円動くと日経平均は300円~350円動きます。安値から約1500円幅値上がりしました。為替円安の動きと日経平均の値幅は、ほぼ一致して動いている事かわかります。
今後も日経平均が値上がりするには、124円以上に円安が進む局面でしょう。高値更新するには125円以上の円安に動かなければなりません。来週以降も円安が進むなら日経平均は上昇します。125円以下で推移するなら、日経平均の上値は限定的と見ることができます。来週以降の上げ下げは為替動向に注目です。
7月は6ヶ月移動平均線を上回り14ヶ月目になるので、個別株の買いは注意が必要だと見ていました。今回の中国株の下落の影響で下げた後の反発を見たことで、下がれば買われると。今後も上昇基調の好業績株は下げたら買い場だと思います。
すぐに、また下げが来るか分かりませんが、長期上昇相場から8月に調整する可能性はあります。下落時に下げない株、上昇基調の好業績株は値上がりした動きを見れば下げたら買いと見ます。
<NYダウ 日足チャート>
今週のNYダウは、前週の安値から660ドル以上値上がりし、前週比で360ドル以上上げました。米国は中国市場の暴落の影響を買い支え反発した感じです。チャートでは200日移動平均線(17700ドル・下値支持線)を下回ったところから反発しました。25日~75日移動平均線を上回るまで戻し、18000ドルを回復したが、元の高値圏の水準に戻したと言うところでしょうか。
5月高値から約2ヶ月調整した後、反発した動きです。この2ヶ月の下げが調整となり、来週以降も25日~75日移動平均線を上回る状態を維持するなら上昇持続です。また75日移動平均線を下回ると戻り売りになりやすい。昨年12月から続く高値ボックスの範囲での推移は続くか。上昇基調に向かうか、戻り売りに転ずるか。このあたりの観察は続くでしょう。
下段の14日RSIは50ポイントまで戻してきました。14日RSIは大きく動いてませんが、来週以降も75日移動平均線を上回れるか確認です。下回ったら戻り売りか確認です。
<上海総合 深センB株 週足チャート>
前週まで中国市場は、株価暴落を食い止めるため、何でもあり、売買停止の禁じ手を株価対策に打ち出しました。米国の場合はシステム障害で売買できなくなったといいます。3時間だけだが、米国も似たような手を使っていました。中国指数は高値から30%も下落後に売買停止させた事が、世界的に暴落不安をあおり大幅下落の影響は広がりました。
今週から売買再開を始めたが、大株主には6ヶ月間売れない処置は変わらず、事実上、売買停止は続いています。日本の場合、主要銘柄の上位株主は海外投資家、海外ファンド、投資信託、個人大口が占めています。中国の場合も主力銘柄は海外投資家や海外ファンドが占めているものもが多いと思われます。
中国市場の大株主、海外投資家や海外ファンドは、6ヶ月以上経ってから売ってくるでしょうか。結果的に売らせない処置を6ヶ月と言う期間を設けたことで問題を先送りした事になります。この6ヶ月間で問題をソフトランディング出来るかどうかにかかっています。問題が起きそうなら、さらに売買停止を延期するでしょうか。
また6ヶ月、問題を先送りしたに過ぎず、6ヶ月後は売り基調に転ずる心配を含んでいます。これから6ヶ月先と言うことですから、来年1月~2月以降、また暴落第2波があり得ると言うことでしょうか。短期的に見れば6ヶ月間は暴落は無くなったと見ることができそうです。
チャート的には高値から30%下落し、一気に50週移動平均線まで下落したパターンは上昇相場は終わった事を意味します。大口投資家は売れないなら買わないでしょう。となれば、下がらなければ上がらない状態が続く可能性はあります。今後の動きに注意ですが、今から6ヶ月過ぎは警戒が必要かもしれません。
<ドル円 日経平均 日足チャート>
日経平均とドル円チャートを対比して見ますと連動し、株価上昇には円安基調となっています。昨年11月の日銀異次元金融緩和で円安・大幅高した後、今年1月の株価下落局面は円高となっています。7月の中国株暴落の影響でも、株価下落局面は円高になっています。円安が続くと言う事は株価上昇も続くと言うことです。何かの局面で円高に振れる事があれば株価は売られます。
チャート的には、25日~75日移動平均線を上回る状態は円安基調、75日移動平均線を下回ると円高に転換と判断できます。チャート的に75日移動平均線が下向きに転じたら、円高基調になったと判断します。75日移動平均線(121円)を上回る状態は円安基調が続くでしょう。引き続き、上下どちらに動くか観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>
前週は中国の売買停止から売られましたが、今週は大幅に切り返し、前月比で約400円プラスに転じました。中国市場が大口投資家を6ヶ月間の売買停止した事で、6ヶ月間は大きく下げる事は無くなったと考えますから、7月中は売られる心配は無くなり陰線から今週の値上がりで陽線に転じました。
6ヶ月移動平均線(19800円)を上回り、7月始値20291円を上回った事で上昇基調に戻しました。7月始値20291円を上回る状態は強気に転じたと見るので、7月末に高値引けする可能性も出てきました。下回ると売り転換の心配は0ではありますが、中国市場の売り圧力が後退した事で上昇は続きそうです。
前週に東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は約800銘柄以下に減少し、下降転換しますが、今週の値上がりから1100銘柄以上(7/16)に増加した事で、再上昇相場に転じたと判断できます。この下落が短期調整となり、上昇に勢いがつきました。引き続き、日経平均が6ヶ月移動平均線を上回る間は上昇基調は続きます。
チャート的には、7月始値20291円を上回った事で陽線となり強気に転換しました。始値を下回ると下げに転換します。昨年6月から6ヶ月移動平均線上回り、7月で14ヶ月目ですが、過去の動きを見ると14ヶ月目の高値は高値引けしている事が多かった。
来週以降、上昇は続き、7月末に向け高値引けの可能性はあります。8月も上回れば新記録となります。7月は短期で1300円も下げた事が短期調整となり、アク抜けした可能性もあります。チャート的には、6ヶ月移動平均線(下値支持線)を上回る状態に戻したので上昇基調は続くでしょう。下回れば下降転換です。
<日経平均 評価損率 週足チャート>
7月の動きは忙しい。乱高下幅が大きかった事で、個別株の下落は戻っていないものが多い。上昇に戻したので来週の改善は期待できます。前週発表(7/3)の数値は-6.31%ほぼ横ばい、今週発表(7/10)の評価損率は-9.08%まで悪化しました。今週の大幅上昇を見れば、来週発表の評価損率の数値は大きく改善してるでしょう。数値的にアク抜けした可能性はあります。
中国は大口投資家の売買を6ヶ月先延ばししたことで、6ヶ月間の大幅下落は遠のいた可能性アリです。不安が遠のけば、買われる可能性に変わり、評価損率の数値は改善に向かいそうです。評価損率は-15%以下に悪化すると底値ゾーンの買い場です。-8%~-5%で高値ゾーン。-5%~0%以上で高値警戒ゾーンです。7月相場の水準を計る目安です。
<日経平均 日足チャート>
今週の日経平均は、前週の下落分を取り戻す大幅高となりました。中国の大口投資家は売買停止を続けている点が大きい。国内は、この下落は危機感を持って大がかりな株価対策(買い支え)をしたと思われます。その結果、前週の下落分を取り戻し、さらに値上がりしています。元の水準に戻したので、さらに値上がりするか観察です。
チャート的には「下げ幅の半値戻し」を上回り、75日移動平均線(上値抵抗線)を上回り、25日移動平均線(上値抵抗線)を上回り、再上昇基調に戻しました。来週も25日~75日移動平均線を上回る状態は上昇基調は続きます。下回れば戻り売り転換になりますが、中国問題の売り要因は遠のきました。来週以降どう動くか。
下段の25日騰落レシオは、82ポイントから104ポイントに戻しました。来週以降も上昇基調なら上げ余地を残しています。125ポイント以上に高くなれば高値警戒ゾーンです。それ以下なら上げ余地を残しています。7月相場の観察ポイントです。
中国市場は大口投資家の売買を6ヶ月停止した。暴落を6ヶ月先延ばしした。6ヶ月間中国市場の暴落の心配が遠のいた間、NYダウ、日経平均は上昇するか。ギリシャは交渉で金をもらうのが上手だ。どう動く世界市場。
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