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重要変化日の8月半ば
東京は8日連続の猛暑日、とにかく暑い。甲子園も始まり株式市場は夏枯れを心配したが、そんな心配をよそにTOPIXは猛暑日に歩調を合わせ8連騰と、こちらも熱い日が続く。ただし、一方でNYダウは7日続落。投資主体別動向を見ると外国人や個人(現物)は売り越し、買っているのは信託銀行、投資信託、そして個人の信用で、この国内勢がいま日本の夏相場を支えていることが分かる。当面は、この国内勢の買いで夏相場をどこまで押し上げることできるのか、それが焦点だろう。
NYダウ日足
投資信託の買いは夏のボーナス資金を獲得したもので、勢いには限りがある。個人の信用買い残は3兆3900億円と高水準で、いまのところ堅調相場を背景に評価損率(▼6.7%)も低く、買いの回転が効いており問題ない。そして、PKO(日銀のETF買い、年金買い)は政策相場として衰え知らず、秋の「郵政上場」をにらみ買い姿勢を強めることも否めない。
もう1つ、見逃せない買い主体は「空売り」の買い戻し。現在の空売り比率は33.4%と高水準で、30%超は29日連続。中国懸念、夏枯れ懸念、そして外国人のバケーション入りもあり空売りも高水準だが、「鬼(外国人)のいぬ間」にPKOで堅調相場続くなら、買い戻し加速により日経平均をもう一段押し上げることも想定される。
日経平均日足
日経平均日足ドル建て
日経平均の日足は6/24高値20952円を頭に「三角」を描いている。下値は25日線や75日線、雲などが支持帯になっているが、当面はこの三角から放れる方向がポイントになる。先週触れた「ドル建て」の日経平均も166ドル近辺でもみ合っているので、やはり放れ足がポイント。
根強いPKOと、空売りの買い戻しが加速するなら日経平均は6月高値を上抜く可能性否めない。続落のNYダウが反発となれば追い風にもなり、そうなれば三角を上放れとして「96年高値22750円指向」の声も出てこよう。だが、米国、中国、インドネシア、ブラジルなどの株は軟調が明確で、WTIなど商品市場も冴えない。そういった外部環境を無視して「日本株だけ上昇・・」がどこまでも続くだろうか。
ボベスパ日足
今週末(14日)はSQにお盆、雲クロス、新月、変化日などが重なる重要ポイントで、日足RCIも高値圏に到達し、「SQ前の水曜日」も意識される。日経平均は高値更新の可能性あるものの、週央から注意が必要になって来よう。75日線や雲を割り込むと「下放れ」となり、高水準の「信用買い残」が評価損を膨らませ、7/9に見せたような急落が一時的にせよ起こり得ることは頭に入れておきたい。東京の猛暑日は8日連続で止まった。
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