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近づく買い戻し一巡
日米とも回復基調にある。だが、これは想定された「アヤ戻し」であり、チャートは8月高値を奪回するなど明確な好転をみせるまで安心できない。
雇用統計などアメリカは経済指標の鈍化が目立ち、年内の「利上げ観測」が後退している。それがいま株高の要因になっているが、忘れてならないのは(1)夏場の同時株安で市場に溜まった売り方がいま買い戻していること、(2)中国バブル崩壊で世界経済が鈍化傾向にあること、(3)郵政上場を控え当局の地合い作りがある、という点。
NYダウはいま「イイとこ取り」で株価を押し上げているが、景気が鈍化しており買い戻し一巡のあとは分からない。マネーゲームで過去最高値を更新し、その上昇波動に亀裂入れた週足の流れはサブプライムショック時の「2007年の日本株」に酷似しており、アヤ戻しが節目で頭を叩かれたあとは「二段下げ」に転ずるリスクを否定できない。
2007年日経平均週足
それは日本株にも言えることだが、日銀のETF買い、機関投資家の日経400(ETF)買い、証券の自己買いがいま目立っている。その背景には11/4に上場控える「郵政」があり、それを成功させるための政策相場(地合い作り)と言える。だが、郵政が上場を果たしたあとは「お役御免」、分からない。
こうした背景を考慮すると、今月27日のFOMC、30日の日銀政策決定会合、そして「11/4郵政上場」まで日柄的に政策相場が続く可能性あるが、「そろそろ」という見方もしておく必要あるだろう。これから本番迎える決算発表も不透明感漂い注視される。また、チャート面では、NYダウ(17215ドル)なら26週線、52週線の17500ドル前後、日経平均なら52週線、13週線のある18750~19000円が節目となる。日柄、株価ともその目安に近付いていることから「戻りの正念場」に差し掛かっていることを承知しておきたい。
NYダウ週足
日経平均週足
日足の重要変化日は「10/22」。空売り比率が40%台から34.7%に低下、サイコロは9勝3敗など、テクニカルも「そろそろ」という信号が出てきている。
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