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強い戻り相場だが、陰転に注意
11/4の郵政上場を終え、証券会社による地合い作りも一巡。10月からの上昇(アヤ戻し)相場は正念場を迎えると見ていたが、いまはまだ上昇に陰りが見られない。それどころか、先週末の米国で雇用統計を受けドル高が加速、123円台(123.10円)の円安となりCME日経平均は19460円(大証比200円高)で終えた。これで今週も日本株は上値追いで始まることになる。
ドル円週足
ただし、いまチャートで注視しておくのは10月から引く下値抵抗線。それを維持しているうちは上昇基調継続だが、それを割り込むと「陰転」として要注意になる。夏場の急落でトレンドに亀裂を入れており、10月以降の上昇は「アヤ戻り」であるから、「二段下げ」への警戒はつきまとう。
日経平均日足
今週の日経平均は19500円方向へ上値追いとなりそうで、75日線や200日線、一目の雲など節を軒並みクリアーする動きは強く、8/21の窓(19435円)や26週線(19532円)を目指す可能性が出てきた。日足のテクニカルにはサイコロやRCI、騰落レシオなど高値信号が出ているが、チャートではテクニカルより「流れ」を優先するので、日足の下値抵抗線を維持しているうちは上向きである。
NYダウ日足
だが、テクニルの過熱は「そろそろ」を意味する。今週末(11/13)はミニSQで先物に極端な動きも出やすく、9日は週初めで人気が片寄りやすく、8/21窓(19435円)を埋めることで「目先ピーク」となる可能性も想定される。
カギ握るNYダウ(17910ドル)は11/3高値17977ドルを頭に足踏みで、年内の利上げを意識し始めている。
ドル建て日経週足
米国の利上げは世界に溢れ出ているマネーの流れをどう変化させるか未知数だし、また円安は外国人投資家にとって日本株の運用を鈍化させる(ドル建て日経平均参照)。従って、円安だけで日本株に楽観抱くには無理があるだろう。
日本も世界も10月以降は同時株高で来たが、米国の利上げが濃厚になったことは日本でも意識される。また、テクニカルの過熱は「上げれば上げるほどリスクが膨らむ」という見方につながる。その意味で下値抵抗線は重要で注視しておくべきだし、ここからは高値で日足の陰転信号にも注視して行きたい。
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