3月相場は終わり、4月入りしたとたん日経平均は-1000円以上下落しました。予定通りの下げと言えるが、3月末に向け、お化粧買いで外人売りを買い支えていた事がわかります。外国人投資家の売り買いは方向性や株価水準を示しています。売り越していた事は割高と見ていたから、先々もっと悪くなると見ていたから。と言う判断をしていたと言えます。
「624」外国人投資家動向では、大幅売り越しをしたところボトムとなっている事は多いです。今年3月SQ時に1兆円を上回る売り越しをしました。その後、売越額は縮小し、縮小した状態で4月相場入りしました。今後も売り越し額縮小なら、4月SQが終わった事で、短期的に下落は弱まる可能性ありです。買い越しに転ずるなら、日経平均は下げ渋るか反発に転ずる可能性はあります。
3月終値から-1000円以上下落し、4月SQを終えました。SQはポジション調整から日経平均は値合わせする性質があります。SQ値は15507円と、いかにも作られた価格と言う感じです。-1000円以上下げてから戻し、週末に16000円まで戻しました。大きく戻した事もあり、来週は大幅下落が続くか分からない。
週末SQは売られ過ぎ感は強く、寄り付きから強く戻しました。日経平均は10日から25日移動平均線を下回る状態は下げ基調ですが、上回れない間は下げ基調が続くと見ます。大きく下げた後は戻りやすくなります。10日から25日移動平均線前後まで戻す可能性があります。上回るまで戻すと売り場になります。来週SQ明け、売られ過ぎから戻りは続くか。横ばいか。このあたりは観察ポイントです。
3月決算は終わり、次は2017年業績予想により割安、割高などの判断から、株価は買われたり、売られたりします。業績予想が出るまでは様子見相場になりやすいと考えます。そう考えると4月から5月は積極的な買いは入りにくい事になります。2017年3月業績予想が出揃う5月に株価が上がらなければ、6月まで下げ相場は続く可能性があります。そう考えると買い場は、じっくり待った方が安全です。
チャート的には4月から25日移動平均線を下回る下落に転じた事で、二段下げの戻りは終わり、三段下げに向かっている動きと言えます。このまま三段下げに向かうか。2月安値を意識しW底となるか、2月安値は下回らないN字切り返しで上昇に転ずるか。このあたりの判断は、今後の動きとして2月安値14860円をキープするか、下回るかでパターンは決まってきます。このあたりは来週から5月連休明けの動きを見てからの判断です。
東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、279銘柄(225種・16銘柄)まで減少しました。数値的にボトム感が出てきました。短期的に戻りやすい数値に見えます。来週SQ明けは少し戻す可能性もあります。戻せなければ弱いと言えます。さらに株価が売られるとボトム感は強まり、リバウンドしやすい局面になります。このあたりも相場の強弱を見る上で参考となる数値です。
為替動向も株式市場、企業業績への影響は大きいでしょう。1円で300円から350円、株価は動きます。3月末112円から今週107円と5円円高→株価1500円から1750円下がる計算になります。3月31日高値17033円→4月8日安値15471円=-1562円です。株価は為替に連動している事が分かります。今後さらに円高に向かうなら株価の上値は重くなり売られます。為替動向によって売られる可能性はあります。今後の為替動向は注目です。
日経平均の短期上値抵抗線と見ている10日移動平均線(16300円)、25日移動平均線(16600円)を下回っている事は下降基調ですが、25日移動平均線から-カイリ幅が大きくなると、いったん戻りやすい状態になります。来週は売られ過ぎると戻りやすくなると見ておく必要もあります。
個別株は、日経平均が下落する局面は、主力株は連動して売られます。連動しない新興市場にシフトしやすくなります。しばらく日経平均の下降基調が続く間は、新興市場、小型好業績株の右肩上がりの株が買われやすくなります。短期の狙い目は新興市場の小型株です。
引き続き、4月も短期的には新興市場の小型好業績株、一部でも小型好業績株で上昇基調の株が買われると見ています。主力株は業績発表待ちであり、底入れを待たなければ買えません。
<NYダウ 日足チャート>
NYダウは、200日移動平均線(17100ドル)を上回る状態で、株価は10日移動平均線に沿って上昇してきました。200日移動平均を下回らなければ上昇基調に転じます。10日から25日移動平均線を下回る下落に転じた場合、売り転換と見ることはできそうです。
いまは上値抵抗線と見ていた200日移動平均線を上回る水準で25日移動平均線を上回る上昇持続の状態です。今後は25日移動平均線を維持できるかどうか。25日移動平均線を下回らなければ上昇は続きます。昨年6月高値、11月高値を結ぶトレンドラインは上値抵抗線とみる水準です。この水準を上回る事は出来るか。4月中から5月GWに向けた観察するところです。
月足チャートでは、4月に入り6ヶ月移動平均線(17200ドル)を上回る状態です。上昇基調に転じたと見る状態です。今後も6ヶ月移動平均線を上回るなら上昇転換から上昇基調に向かいます。6ヶ月移動平均線を下回れば下降転換します。まず日足チャートで、25日から200移動平均線を下回ったら売り場と見る動きです。
<ドル円 日足チャート>
ドル円チャートは、200日移動平均線は下向き、75日移動平均線は下向き、25日移動平均線は下向き。強い円高基調の状態は続いています。25日移動平均線から下放れ、カイリ幅拡大し107円まで円高は進みました。75日カイリ率では-5%まで拡大し、急激な円高状態を示しています。
短期的には2月と同様に、75日カイリ率で-5%以下まで売られているため戻りやすい状態に見えます。このままカイリ幅-拡大が続くと、買い戻しから、10日から25日移動平均線前後まで戻す可能性はあります。短期では戻り待ちか。25日移動平均線まで戻すとまた円高になりそうです。25日移動平均線まで戻すなら株高に戻すが、円高なら株価は売られます。4月の観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>
3月は+732円高で引けたが、4月入りから-1000円以上下落し、3月上げ幅は消し去られました。短期間に-1000円以上下落した事は、売られ過ぎ感が出つつあります。下降基調は変わりませんが、このまま下げ続けるか。いったん戻すか観察です。
月足チャートでは、次は2月安値を下回る時期はいつ頃か。2月安値を下回らなければN字切り返し。W底から反転。2月安値を下回ると三段下げに向かいます。15000円に接近してくると、2月安値を意識した動きになります。このあたりは観察ポイントです。
東証1部で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、3月末477銘柄→4月7日279銘柄(225種16)と大幅減少しました。過去の水準から見ても売られ過ぎ感はあります。800銘柄以上に増加しなければ上昇転換と判断しない。800銘柄以下は下降相場ですが、少ない事は売られ過ぎ感は強いと見ます。短期的に下げ渋りやすいか。このまま下げたら弱いと見て下さい。
<日経平均 裁定買い残動向 週足チャート>
前週「507」裁定買い残は16億株まで増加しました。今週は15億株で小幅減少しました。来週以降、裁定買い残が増加しなければ株価は上がりません。減少が続くなら株価は弱含みか、下げ基調は続くと見る状況です。減少に転ずると株価は売られます。
前週は週間で-800円以上値下がりし、下降転換しました。今週も週間で-500円以上値下がりする場面があったが、週間で-300円以上まで戻して引けても下降相場は続くと判断されます。週足チャートでは、13週移動平均線を下回る状態は下降基調です。13週移動平均線を上回れない状態は下降基調は続くと見ます。4月相場の判断ポイントです。
<日経平均 評価損率 週足チャート>
3月月末に向け、お化粧買いで買い支えた事で、「610」評価損率は-10%台に戻したところが戻り高値形成となりました。2月SQに-25%まで悪化し、投げ売り出尽くしからボトム形成しました。その後は3月末までお化粧買いから改善傾向は続きました。3月末は-13%まで悪化し、戻り高値形成と見ました。
逆に4月から売られたことで、今後は-15%から-20%に悪化するとボトム感が出てきます。まだ株価下落に出来高は増えません。株価下落に出来高増加の時、投げ売り増加から出来高増加と判断できます。この様な下落局面になったら短期的にボトム形成と判断できます。まだその様な動きは現れていません。4月相場から5月GW明けに向けどう動くか。4月の観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>
3月相場はお化粧買いから、25日移動平均線を上回っていました。4月入りから一気に25日移動平均線を下回り、下降転換しました。4月に入ってから-1000円以上も売られた事で25日移動平均線から-カイリ幅は拡大しています。短期的に売られ過ぎ感があります。少し横ばいとなり10日移動平均線が接近してくるまで、もみ合いしそうな感じがします。
引き続き、200日移動平均線下向き、75日移動平均線下向き、25日移動平均線下向きは下降基調の状態です。この状態で10日から25日移動平均線を上回れなければ、下降相場は続きます。短期的に戻しても上回れなければ戻り売り場と見ます。
25日騰落レシオは(3/18)129ポイントをピークに、今週は92ポイントまで下がってきました。25日騰落レシオは、60ポイント以下に下げてから下げ止まりを探るところです。まだ92ポイントは高く、下げ余地を残していると見ます。25日騰落レシオの数値が60ポイント以下に下がるまで買い場は見送り。下降相場持続か、上昇転換待ちか。4月の観察ポイントです。
パナマ文書は大事件に発展するか。日本の景気対策は全て選挙対策。円高いつまで続く。NYダウの上昇は終わるか。どう動く世界市場。
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