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2日新甫、大波乱でスタート
日本は大型連休に入ったが、序盤29日のアメリカ市場は荒れた。為替が106.30円まで円高を加速させ、CME先物が15860円(大証比640円安)と厳しい値で終えた。またNYダウも17773ドル引けと続落し25日線を割り込んだ。4月下旬が日米とも変化日でポイントになると見ていたが、雲行きは「変化日の戻り高値」になりそうだ。そして「2日新甫」と「セルインメイ」というジンクスある5月相場、慎重を期しておきたい。
為替週足
先物週足
NYダウ週足
日本株にとってまず懸念されるのが円高だ。4/28の日銀決定会合は「現状維持」となり、市場の追加緩和期待は見事に裏切られた。それもあって28日朝方111円50銭だったドル円は後場に108円台へ急落、そして29日に106.28円と、わずか2日間で5円以上の急落になった。決算発表シーズンとなり有力企業の多くが今期想定レートを「110~112円」にしているが、ドル円の週足も105円近辺まで変動余地があり、業績は早くも修正観測を強いられよう。
そして日経平均だが、熊本震災もあり景気対策期待から4/25に高値17613円を付けた。だが、それまでの4日続伸で1300円超も上げ、サイコロが9勝3敗(75%)を付けるなど過熱を示唆していたことから、勢いは25日の朝方でピークアウト。結局、先週は4日続落となり16652円まで960円下げた。
日経平均日足
2/12安値から日足は二段上げで2748円上げたが、遅行線の雲上(17438円)やボリ+2σ(17829円)、週足の26週線(17647円)が壁となり、2/1高値17905円に届くことなく頭打ち。チャートは戻り一巡感を漂わす。
28日終値16666円は25日線と75日線の重なるところで、まだ調整の許容範囲であった。だが、28~29日の海外波乱でCME先物が15860円引け。これは25日線のほか雲下限(16385円)や遅行線雲下限(16183円)、ボリ-1(16029円)など多くの下値ポイントを割り込むことから「要注意」なのは言うまでもない。普通の地合いであれば、週明けは一旦突っ込んでも節で止まることも想定されるが、今週の5/2は連休の谷間。3連休に備え「ヘッジ」の売りが重なることも想定され「思わぬ大幅安」になることも否めない。
日銀決定会合に高値というジンクスがまた当てはまってしまったが、連休とあって政府もすぐに策を打ち出せず、また為替介入も米国からクギを刺されていては、いまの日本は「お手上げ状態」。そしてチャートは「崩れたあとのアヤ戻し」が一巡、ここから週足の「下げ三波」に突き進むことが否定できない。すでに目先(4/8から)の下値抵抗線を割り込んだが、次は2/14安→4/8安値を結んだ下値抵抗線を注視しておく必要ある。それをもし割るなら「三波入り確定」だ。
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