日経平均株価の動き(2015年01月23日)

12月末から3週続けて下げた後、今週は値上がりしました。高値から1500円下げて下値支持線まで売られた事も買い戻された理由だと思います。また日銀決定会合やECB量的緩和の発表を控えていた事も先に買い戻しの理由になった様に感じられます。

1月末を17450円以上で引けなければ、前月比でプラスになりません。残す1週間でプラスを維持できるかどうか。週末のECB量的緩和の発表、NYダウの大幅上昇など、短期的に材料出尽くし感あり、ドル円の上値は重いか。120円以上の円安に戻せないと株価の上値も重いでしょう。1月相場の上値が重いと言う事は、ドル円が120円以下と言うことであり、2月以降も円安に向かわないと上値を買う材料はなく、重いと見ています。

日足チャートでは、12月8日18030円高値と、12月29日17914円高値と、今回の戻りが17500円~18000円の範囲で止まれば三尊型天井に見えなくもない。17750円~18000円幅で戻り高値となれば売りパターンになります。やはり10月末に日銀の追加金融緩和で18000円に乗せたことで12月~1月に高値形成の動きと感じられます。

2月も引き続き、この上昇相場は30年平均線(16600円)を上回る状態を維持できるかどうかです。30年平均線(16600円)を上回っているなら上昇基調は維持されますが、30年平均線(16600円)を下回ると下降転換(底割れ)に向かいます。

2月に30年平均線を下回れば、3月~4月に向け大幅下落の心配があります。30年平均線を下回らなくても2月~4月くらいまで軟調な相場展開は続くと見ています。月足では30年平均線(16600円)を下回る事は下落シグナルです。日足チャートでは75日移動平均線(16730円)を下回ると下落シグナルです。今週の反発から25日移動平均線を上回ってきました。10日~25日移動平均線を上回る間は上値を試す展開ですが、戻りは17500円~18000円の範囲と見ています。

個別株は、弱い株から下がってきます。また上昇相場の終わった株も下回るなど、75日移動平均線を下回っている株は増加してます。上昇基調銘柄も残っているが減ってます。上がっている株は25日~75日移動平均線が上向きで上回っているもの。好業績株でも25日~75日移動平均線を下回った株は、上昇相場が終わり下降転換した可能性があり見送りです。この乱高下する時期は、銘柄選びには注意しながらタイミングを見てください。

<NYダウ 日足チャート>

今週のNYダウは75日移動平均線で下げ渋り、反発に転じました。25日移動平均線を上回り再上昇に戻した形です。また25日移動平均線を下回ると戻り売りパターンに戻ってしまうので、来週以降も25日移動平均線を維持できるか。25日移動平均線を上回る事は高値更新の可能性も出てきたと言うことです。来週の確認ポイントです。

ECBの金融緩和発表と米国経済指標の好感を受け、250ドル以上値上がりしました。材料出尽くしになれば上値は重いが、期待値が高ければ上昇は続くでしょう。チャート的には10日~25日移動平均線を上回ったので上昇基調です。株価は75日移動平均を下回ると不安材料に転換と見ます。

下段の14日RSIは50ポイントと低く、上げ余地を残しています。来週は18000ドルに戻す相場展開に向かうか。戻り売られるか。来週以降も上昇維持できるか確認ポイントです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

今週の「850」ドル円(為替)は118円台後半まで円安となりました。円ユーロはECBの金融緩和を前倒しして、1月はじめから円高になっています。ドル円にも影響は出てくるのか。チャート的には25日移動平均線に上値を押さえられています。25日移動平均線に上値を押さえられた状態は、円安もここまでか?と見られます。短期的に25日移動平均線を上回らなければ円安基調に戻せず、株価の上値も想定範囲と考えます。来週は25日移動平均線を上回る円安か。上回れず円高は進むか。観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

今週はNYダウの上昇にECBの金融緩和発表から週間で600円以上戻したので、1月はプラスに転じました。残り1週間でプラスを維持できるかどうか。月足チャートでは1月に6ヶ月移動平均線、30年平均線(16600円)まで下げたが、切り返しました。下値は残す1週間も持ちこたえそうです。月足では30年移動平均線(16600円)を上回る状態は、長期では上昇相場の維持状態です。30年移動平均線を上回っていれば大崩れしないと見ます。

2月以降も30年平均線(16600円)を上回る間は下げ渋るでしょうが、為替が動かなければ上値が重い状態は続きます。6ヶ月移動平均線もキープ出来るか。下回れば下降相場に転換しますが、6ヶ月移動平均線、30年平均線を上回る状態を維持できるか。下回れば下降基調に向かうと見てください。

日経平均 月足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

今週発表の「610」評価損率(1/16)の数値は-9%に悪化。今週は値上がりしたので、来週発表される数値は少し改善している可能性があります。水準的には-10%~-5%の範囲は、戻り売り局面と考えます。-10%以下に悪化すると上値は重くなり、追い証が出やすくなります。

評価損率は-15%以下に悪化するとボトムゾーン、上値は-8%~-5%前後で高値ゾーン、-3%~0%以上で高値警戒ゾーンと見ます。来週も日経平均は25日移動平均線を上回れるか。評価損率は-15%以下に悪化するまでは調整は続きそうです。

日経平均 評価損率 週足チャート

<日経平均 裁定買い残 週足チャート>

1月SQ値は17320円前後でした。しばらく17320円以上の上値は重かったが、今週、一気に上回りました。裁定買い残は16億株まで減少しました。解消売り、投げ売りから減少は進んだと見ていました。今週は値上がりしたので少し増加傾向です。

今年に入り20億株以下で推移しているので、上昇相場に戻すなら20億株以上に増加しなければ上値は重いと考えます。来週も20億株以下で推移するか、減少に転じた場合、解消売り、投げ売りが出ていると見た方が良いでしょう。裁定買い残は5億株減少すると、日経平均は約1000円幅下落しますが、逆に5億株増加すれば1000円幅値上がりします。来週1月最後はどう推移するか。

来週以降、裁定買い残は増加に転ずるか。20億株以下なら日経平均の上値は重いと見ることができます。減少が止まれば、日経平均は下げ渋り、増加に転ずれば上昇に転じます。16億株前後まで減ったので、いったん買い戻しも加わり増加に転じた様にも見えます。裁定買い残動向を見ることで株価傾向、下降転換など基調を掴むことができます。相場の確認ポイントです。

日経平均 裁定買い残 週足チャート

<日経平均 日足チャート>

今週は、日銀決定会合やECBの金融緩和発表を控えていた事もあり、先に買われた様に感じられます。日足チャート的には、75日移動平均線(下値支持線)まで下げた事もあり、買い戻しに買いも加わり、25日移動平均線を上回ってきました。

75日移動平均線(下値支持線)を下回らなかった事から、25日移動平均線を上回ったが、12月8日18030円と12月29日17914円のM型高値がある。この戻りが17500円~18000円の範囲で上げ止まると三尊型天井になるかも知れません。

来週も、10日~25日移動平均線を上回っている間は上昇持続ですが、17500円~18000円の幅で売られたら高値形成し、25日移動平均線を下回ると売り場形成します。上下どちらに動くか。相場の確認ポイントです。

下段の25日騰落レシオは、まだ99ポイントと低く、過熱感はなく上げ余地を残しています。1月半ばに25日騰落レシオが80ポイントに下がったところが75日移動平均線まで下げたところで、下げ渋りから戻しています。25日騰落レシオが120ポイント以上に高くなると高値ゾーンです。120ポイント以下で下げに転じたら弱い転換です。来週以降の確認ポイントです。

日経平均 日足チャート

イスラムテロは人質解放するか。ECB金融緩和の影響はこれからか。NYダウは高値更新するか。ウクライナ情勢の影響は?どう動く世界市場。

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