日経平均株価の動き(2015年06月12日)

アベノミクス相場は、2012年11月に日経平均株価が6ヶ月移動平均線を上回って始まり、2013年12月まで14ヶ月も上回り続けました。2014年1月から下落に転じ、4ヶ月調整しました。現在の上昇相場は、2014年6月に6ヶ月移動平均線を上回って始まり今月で13ヶ月目、7月で14ヶ月です。前週には12連騰するなど、上昇期間から見ても高値圏と言えるかも知れません。

今週は6月SQ週と言うこともあり、乱高下して20000円台まで売られました。高値圏とSQが絡み、円安に進んだものの、黒田日銀総裁発言で一気に122円台まで円高に振れた事も株価が売られた理由です。2000年高値20830円を意識し、高値警戒感から売られた面もある様に感じられます。

6月~7月は6ヶ月移動平均線を上回ってから13~14ヶ月目に入りますから、上昇相場も買い疲れの高値圏と見ておきましょう。25日移動平均線を下回ってきたら売り場の可能性はあります。バブル期の上昇期は上昇相場の後、2ヶ月程度の調整後、再度上昇相場に転じています。6月~7月の高値圏としたら8月~9月は調整期に転ずる可能性がありますが、下がれば買い場です。

日経平均の高値は5月28日で、大手銀行株の高値は6月1日です。過去の相場観察において、大手銀行株より先に日経平均が高値を付けた事はありません。この動きを見ても、来週以降、日経平均は5月高値を更新すると見ています。来週SQ明けから上がる可能性はありますが、高値圏と言う事も見ながら判断が必要です。

来週以降、再上昇に動き出し、5月高値を上回れば高値圏の売り場接近と言えそうです。2000年高値20830円を上回れず高値形成するか。上回ってから高値形成するか。また5月高値は上回っても2000年高値は上回れず高値形成するか。かなり意識される目標株価と見ています。2000年高値を上回れば、次は1996年高値22750円を目指す相場展開となりますが、いつ頃になるでしょうか。

6月~7月相場は高値更新の可能性を残しています。7月は6ヶ月移動平均線を上回り、14ヶ月目に入りますから高値更新したら売り場接近と見た方が安全でしょう。高値更新しても高値圏であり、8月~9月には短期調整の心配が待っています。株価が売られる時は円高に振れる時ですから、7月後半から9月に向けて円高に振れる心配があります。

個別株は、中長期目線で見るなら持続でも良いと思いますが、6月~7月に高値形成した場合、8月~9月の押し目待ちと見ています。個別株の場合、上昇相場中に10日移動平均線を下回ると上げ止まり。25日移動平均線を下回ると売り転換、25日移動平均線を下回ったら押し目待ちと見ましょう。タイミングを待つことは大切です。

<NYダウ 日足チャート>

NYダウは75日移動平均線を下回りました。下回ったので200日移動平均線(17600ドル)が下値支持線ですが、切り返しました。まずは下げ止まり確認待ちです。チャート的に25日移動平均線~75日移動平均線を下回ってきたので、株価は25日~75日移動平均線を上回れば再上昇相場に戻します。まず下げ止まりと上昇確認が必要なところとなりました。

下段の14日RSIは、60ポイント→20ポイント→39ポイントとボトムで反発に転換した動きです。下げ止まりから反発に転ずるか観察です。14日RSIは80ポイント以上高くなれば高値警戒感、30ポイント以下でボトムです。目先はボトムの下げ止まり確認待ちと、25日移動平均線を上回れるか確認です。短期的には、下げ止まり確認が出来たら押し目からの反発となります。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 為替 日足チャート>

今週は黒田総裁発言から一気に円高へ。ドル円相場は一気に125円→122円に動きました。NYダウ安+この円高を受け、日経平均は2万円台まで下げました。チャート的には5月まで収レンした状態から125円まで円安は進んだあと、黒田総裁発言を受けて122円まで円高となりましたが、25日~75日移動平均線(下値支持線)は上向きの円安基調を維持していますので、円高もこのあたりまでと見る支持線です。

チャート的に、25日(122円)~75日移動平均線(120円)まで円高となったら落ち着きそうです。ドル円が落ち着けば、日経平均も下げ止まると見ています。一時的に円高に振れても、チャート的には25日移動平均線~75日移動平均線を上回る状態は円安基調に変わりはありません。

下段の14日RSIは80ポイント以上が高値警戒ゾーンでしたが、やはり一気に円高に振れました。25日~75日移動平均線まで円高に振れた後、25日~75日移動平均線で下げ止まり、14日RSIが30ポイント以下に下がればボトムと見ます。短期的には調整局面ですが、下げ渋るか、引き続き観察ポイントです。

ドル円為替日足チャート

<日経平均 月足チャート>

5月は1000円以上の値上がりで引けたが、今のところ6月は小幅マイナスです。2016年業績予想が出揃った後、2000年高値20830円に迫ったことも高値警戒感はあります。20830円以上に上がると6ヶ月移動平均線からカイリ幅は拡大し、高値警戒ゾーンは続きます。引き続き、6月~7月は強気と高値警戒の両面の相場観察が続くでしょう。

チャート的に6ヶ月移動平均線(下値支持線)からカイリ幅は拡大している強い上昇相場ですが、高値警戒感の両面の状況です。昨年6月に6ヶ月移動平均線を上回ってから13ヶ月目で、上昇期間から見ても高値警戒しなければなりません。売られた場合は6ヶ月移動平均線(19300円)が下値支持線です。引き続き、6ヶ月移動平均線を上回る状態は上昇相場は続くと見ます。

下段の9ヶ月SRV-Dは80ポイント以上(90)の強い状態を続けています。6月~7月も80ポイント以上を維持するなら強い相場は続くと見ます。80ポイント以下に下げると天井形成から売り場の心配あり。引き続き、6月相場の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 裁定買い残 週足チャート>

「507」裁定買い残は24億株まで増加しました。もう少しで25億株に乗せてきそうです。6月SQに向け、25億株に向け増加してきたので高値警戒の心配があります。来週は6月SQ週明け相場です。25億株以上に増加したら高値警戒感あり。日経平均が20800円~21000円に乗せてきたり、25億株以上に増加したら高値警戒感は出るでしょう。SQ明けの観察ポイントです。

6月SQ値は20473円でした。来週月曜日が20473円(SQ値)以上で始まるか、引けなければ、来週は売られる心配があります。売られても日経平均は、13週移動平均線を上回っていれば上昇相場は維持されます。

日経平均 裁定買い残 週足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

前週発表(5/29)の「610」評価損率は-6%まで改善しました。今週発表(6/5)の数値-6.31と少し改善しました。-5%以上に改善すると高値感がでます。来週SQ明け相場は、20800円~21000円まで高くなったり、評価損の数値が-5%まで改善したら高値ゾーンと見た方が良いでしょう。

評価損率は-15%以下に悪化すると底値ゾーンの買い場です。-8%~-5%で高値ゾーン、-5%~0%以上で高値警戒ゾーンです。6月相場の水準を計る目安です。

日経平均 評価損率 週足チャート

<日経平均 日足チャート>

今週は6月SQ週と言う性質上、乱高下しました。NYダウ下落、黒田日銀総裁発言から2円以上の円高など、日経平均は2万円台まで売られました。チャート的には25日移動平均線(下値支持線)で下げ止まりました。銀行株は日経平均より先行して動く性質があります。日経平均は5月28日に高値をつけ、大手銀行株は6月1日に高値をつけています。銀行株が後に高値を付けた動きを見ても、来週以降、日経平均は5月末の高値を上回る可能性は高いと見ています。

チャート的には25日移動平均線を上回る状態は高値更新相場です。この状態を維持するなら5月高値を上回ってくるでしょう。5月高値を上回った場合、2000年高値20830円を上回れるかどうか。5月高値は上回っても20830円は上回れないか。どちらにしても25日移動平均線を下回ると売り転換します。25日移動平均線を上回る状態は高値更新相場と判断できます。

来週SQ明け以降、2000年高値20830円を上回れるかどうか。上回れば21000円相場です。その次は1996年22750円が上値目標と続きます。チャート的に25日~75日移動平均線を上回る状態は高値更新相場が続くでしょう。25日移動平均線を下回ると売り転換。来週SQ明けは25日移動平均線を維持できるか、下回り売り転換するか。引き続き、基調の判断ポイントです。

下段の25日騰落レシオは、5月始め91→5月末→114ポイント→今週末115ポイントまで高くなりました。まだ数値的には上げ余地を残しています。125ポイント以上から高値警戒感は出ます。25日騰落レシオは125ポイント以上に高くなったら高値警戒ゾーンとして注意して見てください。

25日騰落レシオは、日経平均に先行して動く性質(先にピーク)があります。25日騰落レシオが125ポイント以上でピークを付けてから、4日~10日以降に、日経平均は高値を付ける性質があります。そのあと株価が25日移動平均線を下回ってきたら売り場です。まだ25日騰落レシオはピークを付けてません。先高感を残しています。

日経平均 日足チャート

ギリシャは6月末の支払いは大丈夫か。デフォルト不安続く。G7で南シナ海問題取り上げた後はどうなる。黒田日銀総裁発言は冷や水となったか。それでも円安相場は続くか。どう動く世界市場。

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