前週6月SQ値は20473円でした。今週6月SQ明けは、SQ値を上回って始まれば値上がりの可能性はあったが、下回って(20205円)始まりました。SQ値を下回って始まると、その週は下げて引ける確率は高いです。下げると見ていたが、週間の下げ幅は思ったほど下げなかった。木曜日に2万円割れで引けたがアク抜け感ありです。
1985年以降のバブル期でも月足で見る上昇期間は14ヶ月が最長でした。2014年6月に6ヶ月移動平均線を上回ってから6月で13ヶ月目であり、7月は14ヶ月です。投資家心理として上昇期日に圧迫感が迫ってきたこと、2000年高値20830円に接近した事も20500円以上の上値に警戒感があること。この2つの投資家心理は、来週以降、さらに試される局面です。5月高値は上回ると見ていますが、高値圏に入るので、短期売買か中心になるか様子見になる感じです。
5月の業績発表後に日経平均が2万円に乗せた事で、ある程度の達成感がありました。2万円に乗せてから、さらに上昇余地が残っていると言うより、少し調整した方が上がりやすいと言う見方が投資家心理的に残っています。ギリシャのデフォルト、米国金利、為替動向など、株式市場に大きな影響を及ぼす恐れがあり、これらも月末に向け様子見要因になっています。
上値が重くなる理由が揃っても、目先は2万円をキープできるか、下回るか。今後の判断ポイントです。上昇相場は、基本的に下げたら買いと言う動きです。2万円を下回らなければ下値は堅いから上がる。2万円を下回ったらアク抜けした。どちらも買い場となります。後は日柄整理をどう見るかにかかっています。来週は2万円をキープできるか。再度下回るか。どちらも買い目線でタイミングを待たれています。
日経平均と金融株の動きは、過去30年間、金融株(銀行・証券)は日経平均より先に高値・底値を付けてきました。05/28、日経平均(20655円)は高値を付け、06/01三菱UFJ銀行(936円)は高値を付けています。この様に先に日経平均が高値を付けた事はなく、これから5月高値を上回ると見ています。もし上回れなければ初めての事です。
この様な見方から、6月~7月に向け日経平均は05/28(20655円)高値から2000年高値20830円を意識するところまで値上がりする可能性を残していると見ています。その後は上昇期間的な警戒感から調整に向かう心配はあります。調整しないで15ヶ月に突入するかどうか。この点は観察しながらです。
個別株は、短期上昇銘柄は活況でした。好業績株はドラックストア、調剤薬局関連が賑わいました。好業績株は一部の株はシッカリしていたが、後は小幅安が目立ちました。今週の下げが押し目となり、来週以降も短期上昇銘柄狙いか、中長期目線で見るなら好業績割安株です。短期上昇銘柄「テーマ別・短期上昇銘柄」「日足選択条件・NO4強い上昇銘柄」「日足選択条件・NO14短期売買向き強い上昇銘柄」は、10日移動平均線、25日移動平均線を上回っているもの。好業績株でも25日移動平均線を上回っているものです。
<NYダウ 日足チャート>
NYダウは200日移動平均線(17600ドル・下値支持線)まで下げた事でボトム感があります。25日~75日移動平均線を下回ったが反発し、上回ってきました。来週以降、25日~75日移動平均線を維持できれば再上昇相場と確認できます。チャート的に75日移動平均線~200日移動平均線のボックスに戻す可能性もありますが、200日移動平均線(下値支持線)を下回らなければ再上昇相場に戻すでしょう。200日移動平均線を下回ると調整が長引く心配があります。
下段の14日RSIは、60ポイント→20ポイント→54ポイントとボトムを付けてから反発に転換した動きです。200日移動平均線を下回らない限り、下げ止まりから反発です。14日RSIは80ポイント以上、高くなれば高値警戒感。30ポイント以下でボトムです。目先は20ポイントのボトムから反発し、上昇に戻しています。来週以降、25日移動平均線をキープできるか。200日移動平均線はキープできるか。確認ポイントです。
<ドル円 為替 日足チャート>
前週、黒田総裁発言から一気に円高へ振れたが、思ったほど円高にならなかった。ドル円相場は125円→122円の範囲で推移しています。125円以上の円安にならない様にした発言と言うことから、しばらく黒田発言から124円~121円で推移続くか。ギリシャ問題は、どっちに動くか。
チャート的に、25日移動平均線(123円)で下げ止まりました。下回れば、75日移動平均線(120円)まで進む心配はあります。急激な円安は望まない+円高も望まない発言から、円高に振れても、チャート的に25日移動平均線~75日移動平均線の範囲で下げ渋る可能性はあります。この範囲で上回る状態は、円安基調に変わりはありません。
下段の14日RSIは125円を付けたとき、87ポイントのピークを付けました。今週は40ポイントまで下がっています。もう少しでボトムゾーンに入りそうです。25日~75日移動平均線まで円高に振れた後、14日RSIが30ポイント以下に下がったらボトムです。短期的には調整局面。引き続き観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>
6月は500円以上、下がってきました。2016年業績予想が出揃った後、5月に2万円に乗せたこと、6ヶ月移動平均線からカイリ幅が大きくなったこと、短期的に達成感が出てきた感じはあります。また、昨年6月から6ヶ月移動平均線を13ヶ月上回っていること、2000年高値20830円を意識している事など、投資家心理として警戒要因となっており、短期調整した感じはあります。引き続き、この2つの投資家心理の警戒感は続くでしょう。
チャート的には、6ヶ月移動平均線(下値支持線)を上回る間は、カイリ幅が拡大した分だけ調整しても強い上昇相場です。6ヶ月移動平均線を下回ると調整幅は深くなる心配はありますが、7月以降の判断になると見ています。引き続き、6ヶ月移動平均線を上回る状態は上昇相場は続くと見ます。
下段の9ヶ月SRV-Dは、80ポイント以上(90)の強い局面は続いてます。6月~7月も80ポイント以上を維持するなら強い相場は続いていると見ます。80ポイント以下に下げると天井形成から売り場の心配あり。引き続き、6月相場は6ヶ月移動平均線を上回っていれば強いと見る観察ポイントです。
<日経平均 裁定買い残 週足チャート>
6月SQに向け「507」裁定買い残は25億株に迫りました。裁定買い残の数値は3日遅れで発表されますが、6月SQで約4億株、解消売りが出て18億株まで減少しました。6月SQの終値は20407円+25円高で引けました。約4億株の解消売りが出てもプラスで引けたのですから、市場への売り圧力は小さいと判断出来るポイントです。
今週は18億株まで減少しました。2014年以降、裁定買い残は20億株以下に減少したところはボトムを付けています。市場への売り圧力は弱く18億株まで減少したので、来週以降、増加に転ずると見ています。増加傾向に向かう事は、日経平均は下げ止まりから上昇に向かうと言う事です。
日経平均は目先2万円を意識しています。裁定買い残は20億株を下回り、ボトム感があります。来週の相場は2万円をキープ出来るかどうか。裁定買い残は増加に転ずるかどうか。週足チャートでは、13週移動平均線をキープしている状態は上昇基調が続くでしょう。この点が観察ポイントです。
<日経平均 評価損率 週足チャート>
05/29の「610」評価損率は-6%。前週発表(06/05)の数値は-6.31と少し改善しました。今週発表(06/12)の数値は-6.16%と少し改善しました。評価損の数値が改善する事は高値ゾーンに近づくとも言えます。今週は2万円まで下げたので、来週発表の評価損の数値は少し悪化してそうです。日経平均が2万円をキープするなら、再度改善する方向に向かうと見ています。
評価損率は-15%以下に悪化すると底値ゾーンの買い場です。-8%~-5%で高値ゾーン、-5%~0%以上で高値警戒ゾーンです。6月相場の水準を計る目安です。
<日経平均 日足チャート>
6月SQ週明け相場は2万円まで調整し、25日移動平均線を下回ってきました。来週は25日移動平均線を再度上回れなければ、下げ相場に転ずる心配はあります。25日移動平均線を上回れなければ再上昇相場に戻せません。25日移動平均線を挟み、上下どちらに動くか判断ポイントです。
日経平均は5月28日に高値をつけ、大手銀行株は6月1日に高値をつけています。30年間、銀行株が後に高値を付けた事はありません。日経平均と金融株の関係を見ても、日経平均は先高感を残しています。もし上回れず下げに転じたら初めての事です。来週以降、日経平均は5月末の高値を上回る可能性は残していると見ています。
チャート的には、25日移動平均線を上回る状態は高値更新相場、下回ると売り場です。今週は25日移動平均線を下回ったので売り転換したか。来週以降、25日移動平均線(20300円)を上回らなければ再上昇相場に戻せません。再上昇相場に戻せば、5月高値(20650円)を上回ってくると見ています。
5月高値を上回っても、2000年高値20830円を上回れるかどうか分かりません。5月高値は上回っても20830円は上回れないか。25日移動平均線を上回る回復はできるか。25日移動平均線を上回れず75日移動平均線を下回るか。来週の判断ポイントです。
下段の25日騰落レシオは、5月始め91→6月11日118ポイント→今週末104ポイントまで下がってきました。もう少し高くなると見ていましたが、あまり盛り上がりませんでした。25日騰落レシオも株価に対し、先行性を見る指標です。日経平均の高値より後にピークを付ける事はありません。06/11に118ポイントを付けましたが、株価の高値は05/28です。この様な事はありません。これを見ても先高感を残しています。
25日騰落レシオは、日経平均に先行して動く性質(先にピーク)があります。25日騰落レシオが125ポイント以上でピークを付けてから、4日~10日過ぎから日経平均は高値を付けると見る指標です。そのあと株価が25日移動平均線を下回ってきたら売り場です。まだ25日騰落レシオはピークを付けてません。先高感を残しています。
ギリシャ6月末の支払い迫る。やはりデフォルトか。黒田日銀総裁・連チャン発言の意味。上げる上げると言って上がらない米国金利。どう動く世界市場。
臨時コメントについて
相場が急変したり基調が変わるようなときには、その都度臨時コメントが掲載されます。
臨時コメントは株の達人ユーザーのみのサービスです。
↓ブログでは日経平均や先物、ミニ先物などの分析を掲載しております。ほぼ毎日更新!ぜひご覧ください。
本日の市況と個別株徹底解説
https://www.sevendata.co.jp/user_blog/