日経平均株価の動き(2015年08月14日)

今週、日経平均は6月高値に迫ったところ、高値警戒から利食い売りに押されました。また中国は通貨・人民元を3日続けて切り下げを発表。日経平均は高値から600円以上売られました。先物は高値から900円も下げたが、木曜日に600円以上戻すという値動きの荒い動きでした。突然の中国の通貨切り下げに世界の株式市場は混乱しました。

日経平均は6月高値に迫ったところから一気に下げた形になりました。高値に迫ったところで利益確定売りと重なった事も、下げ幅を大きくしました。中国と言うキーワードは暴落のイメージがあり、過剰に反応している感じもあります。しばらく中国の金融政策に過剰に反応しそうです。それにしても「官製相場」の下値買い支えは強いと言えます。

国内相場は中国関連株などポジション整理は、9月SQまで続くと見ています。9月SQ以降は12月SQに向け、新規ポジション買い上げで上昇に転ずると見ています。「507」裁定買い残が大幅に減少した事でポジション整理は終わり、減少は止まっています。9月SQ以降、裁定買い残が増加に転ずれば、新たなポジション積み増しから、上昇基調は強まると見ています。

すでに、日経500種平均、TOPIXは6月高値を抜き、8月に高値更新しました。次は日経平均が高値更新する順番と言うところで、3度の中国人民元切り下げは冷や水的な下落となりましたが、再度9月SQ以降、高値更新を仕切り直しする動きに向かうと見ています。

「官製相場」と言う強い下支えもあり、下げても2万円はキープしています。為替が122円以上をキープしている間は、「官製相場」の強い買い支えが働いている状態です。引き続き、為替相場の水準が維持される状態は、株式市場の上昇相場が続くと見ています。

日経平均は、8月で6ヶ月移動平均線を上回り、15ヶ月目となりました。今年7月で14ヶ月目に入ったとき、高値警戒感として見ていましたが、8月も強い動きを維持しているので「官製相場」は下げさせないと言う強い力が働いています。8月も強気相場は続いていると言う見方に変えました。

今年6月に2000年高値20830円を上回りましたが、8月も強気を維持していることで、次は1996年高値22750円を上値目標とする相場展開に向かっていると見ています。9月SQ以降、年末に向け、1996年高値22750円に向け上昇相場は続くと見ています。中国事情などにより途中乱高下する可能性はありますが、為替の円安基調が続く状態は、1996年高値22750円に向かっていると見ます。

個別株は、中国関連株は下げ基調で弱いが、円安メリット株、内需関連株、輸出関連株、小型好業績株など、上昇基調を維持している株は、9月SQ以降も上昇基調は続くと見ています。好業績株でも25日移動平均線を下回ると売り転換です。

<NYダウ 日足チャート>

中国人民元の引き下げ、中国経済の鈍化などから、今週のNYダウは乱高下しました。チャート的には、株価は25日移動平均線を上値抵抗線に200日移動平均線を下回り続けています。もう少しで75日移動平均線は200日移動平均線とDクロスしそうです。チャート的には崩れの動きです。

8月相場は、200日~25日移動平均線を下回り続けるなら下降ボックス相場は強まるので、9月以降も下げ相場は続きそうです。25日移動平均線を下回り続ける状態は戻れば売られ、上値は低くなります。下がれば買われても、戻れば売られる相場になります。短期的には25日移動平均線を上回らなければ下げ止まり確認は出来ません。

月足チャートでは、8月は6ヶ月移動平均線(17700ドル)を下回り陰線です。6ヶ月移動平均線を上値抵抗線に下回る状態は下降相場に向かう動きです。このまま8月が6ヶ月移動平均線を下回って引けると弱気相場に転じます。9月以降、6ヶ月移動平均線を上回れなければ下げ相場に向かいそうです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日経平均 日足チャート>

ドル円相場は、中国人民元の切り下げの発表では、少し円高に振れたものの124円台をキープし、シッカリしています。チャート的にも25日移動平均線を下値支持線に円安基調のトレンドは崩れてません。ドル円相場が円安基調を維持している状態では、日経平均は下げません。ドル円チャートは25日~75日移動平均線は上向きで、25日移動平均線を上回る円安基調を維持しています。

引き続き、25日~75日移動平均線(下値支持線・122円)を上回る状態維持なら、株式相場は上昇基調を維持します。チャート的に75日移動平均線を下回る円高にブレた時は、日経平均は売られます。引き続き、円安基調を維持し、125円以上に上放れるか観察ポイントです。

ドル円 日経平均 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

8月も乱高下したものの、月足チャートでは6ヶ月移動平均線を上回りシッカリしています。昨年6月に6ヶ月移動平均線を上回り、8月で15ヶ月目になり、高値警戒目線でも見ていましたが、6ヶ月移動平均線を維持する強い上昇基調です。このまま9月も6ヶ月移動平均線を上回って始まるなら強い上昇基調が続くことから、1996年高値22750円に向けた上昇相場は続くと言う見方になります。

引き続き、8月は6ヶ月移動平均線を上回る状態は、強い上昇相場を維持していると判断できます。21000円台に乗せるのも日柄の問題くらいでクリアできそうです。次は22750円に向けた上昇相場は続くと見ています。6ヶ月移動平均線を下回った場合の短期調整局面は買い場接近と見ています。

東証1部の個別株で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、1050銘柄以上をキープしています。800銘柄以上であれば上昇基調、1100銘柄以上は強い上昇基調を維持していると見る数です。引き続き上昇基調は続いています。

日経平均 月足チャート

<日経平均 裁定買い残動向 週足チャート>

「507」裁定買い残動向は、6月SQに24億株をピークに減少に転じました。6月以降、裁定買い残は減少しているにも関わらず日経平均は高値更新してきました。今まで増加と上昇、減少と下落と連動して動いてきましたが、6月以降、減少の状態で、株価は上昇してきました。

裁定取引のメインは主力株の組み入れでしたが、中国株の暴落から主力株、中国関連株の処分売りから裁定買い残は減少を続けたが、中国関連株、主力株から内需株、小型好業績株にシフトした事で、裁定買い残は減少しても日経平均は下げなかった。

裁定買い残の減少が止まった事は、銘柄入れ替えの解消売りが止まったと言う事になります。次は9月SQ以降、裁定買い残は増加に転ずる可能性が高いと見ています。9月SQ以降、裁定買い残が増加に転ずると、日経平均は21000円台に乗せ、高値更新の可能性はあります。

日経平均 裁定買い残動向 週足チャート

<日経平均 日足チャート>

今週は中国人民元の引き下げをうけて乱高下しました。日経平均は6月高値に迫ったところで、中国は人民元切り下げを発表、一気に高値から600円以上も株価は売られました。先物は高値から900円幅売られたが、安値から600円以上戻しました。木曜日に下落の半分を戻し、戻りの強さを感じました。市場は中国の影響は小さいと受け止めたと言う見方になります。

25日~75日移動平均線を上回る上昇相場は続いているので、再度6月高値更新は射程圏内に入っています。短期的には高値にあり、利食い売りに押される場面もありそうですが、高値更新するのは日柄の問題でしょう。6月に2000年高値20830円を上回り、強い相場を示しました。

6月高値を上回れば、次は21000円台相場ですが、1996年高値22750円を目指す展開の通過点と言えるかも知れません。引き続き、25日~75日移動平均線を上回る状態を維持するなら上昇相場、高値更新相場は続くと見ています。

下段の25日騰落レシオは115ポイントまで高くなりました。125ポイント以上に高くなると高値警戒感は出ますが、まだ低いので上げ余地を残しています。25日騰落レシオの数値が低ければ、短期的には上げ余地を残していると見ます。引き続き、株価は25日移動平均線(下値支持線)を上回る上昇基調です。25日移動平均線が75日移動平均線を下回ると高値ボックス相場に転じたと判断します。高値更新か、高値ボックスか。9月相場に向けた判断ポイントです。

日経平均 日足チャート

3度も人民元を切り下げ世界的に乱高下。次の中国の一手は何か。為替はどう動く。NYダウは調整局面を戻せるか。どう動く夏相場。どう動く世界市場。

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