日経平均株価の動き(2015年12月18日)

12月18日、午後1時過ぎの日銀会合の発表後の3分間で、為替は1円以上動き123円45銭。日経平均は約600円値上がりし19880円まで急騰した。約20分(1時20分)過ぎには、また為替は122円に。日経平均は19300円まで下げ、元の水準を下回りマイナスに転じました。終わってみれば為替121円、日経19000円割れまで売られ、高安で約900円幅動き、日銀発表で材料出尽くし感は強まりました。これで3段上げは無くなり、下げ相場の確率は非常に高くなりました。

12月1日に2万円に乗せ、3段上げ相場を期待したものでしたが、4日のECB金融政策で売られ、NYダウ安でも売られた。前週は12月SQ(SQ値19000円割れ)と重なった事でも売られました。今週は米国利上げ、上げないで乱高下したが、15日に18500円まで売られました。高値から1500円以上、下げた事で3段上げ腰砕けとなり、下落転換したと見ました。

18500円の後、米国利上げの可能性が高まった事で反発し16日のFOMC理事会後、NYダウは大幅高し、為替も122円台まで円安に戻した事などから19500円まで戻しました。NYダウは16日220ドル上げ、17日250ドル下げてイッテコイとなりました。米国の利上げは金融緩和→緩和縮小→さらに縮小ドル回収に変更されました。来年は徐々に蛇口は絞られ、大幅下落方向と思われます。

米国の利上げ発表でもドル円相場は想定範囲でしか動かず。123円前後でドル円相場に頭打ち感がありますので、日経平均の上値は伸びにくいと感じました。18日の日銀金融緩和発表で急騰したものの、こちらもイッテコイとなり材料出尽くし感は強まりました。年末に向け、買いの相場ではなく、戻ったらシコリ玉は外したい。日銀発表後の動きを見ても売り場と見る方は多い様に感じられます。戻り売り相場から下げ相場色は濃くなったと見えます。

12月1日、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は1300銘柄まで増加しました。1300銘柄は数値から高値警戒感のあるところでした。1300銘柄がピークで売られました。12月15日、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は800銘柄以下に急減し、下降転換と判断する数値まで減少したところから19800円まで戻しました。今週の大幅な戻りで6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は(12/17)1000銘柄まで回復しました。

来週以降も1000銘柄以上を維持できるなら、まだ少し3段上げの可能性は残しているとも言えます。12月末で800銘柄以下に減少したら、3段上げの可能性は無くなり下降相場に転換します。来週以降、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数が増加するなら復調の兆し、減少したなら下降転換と見なければなりませんが、少しの可能性です。

年末から年明けに向け、3段上げの可能性を残すなら2万円に戻さなければなりません。弱い戻りから6ヶ月移動平均線(19100円)を下回って終われば下落基調で引けた事になります。どちらの方向で終わるかにより、年始めの方向性が出るものと見ています。戻りは売り場と見ておきましょう。

来週の米国市場はクリスマスを控え、閑散としていると思われます。個別株は、売られた後の戻りであり、上値にシコリが出来ているので戻り売り銘柄は多いと思います。高値まで戻した株は戻り売られます。短期では売られ過ぎた株、上昇基調で高値更新している銘柄は買われると思われます。個別材料株狙いに見えます。

<NYダウ 日足チャート>

NYダウの乱高下は続いています。米国利上げで220ドル反発し、翌日250ドル下落する乱高下でした。どの様な材料も株価水準的に織り込んでいると言うことでしょう。日足チャートでは、200日移動平均線、25日移動平均線を上回ったり下回ったり。再上昇に戻せるかどうかは、来週以降の動きを見てからの判断となります。また25日から200日移動平均線を下回ると戻り売りに転じます。25日移動平均線を上回る状態なら上昇基調に戻します。

月足チャートでは6ヶ月移動平均線(17200ドル)は上回っていても陰線であり、下落に転ずる心配はあります。6ヶ月移動平均線(17200ドル)を上回る状態は上昇相場を維持していますが、6ヶ月移動平均線を下回れば再下落に転じます。12月末は6ヶ月移動平均線を維持できるか、下回ってしまうか。高値更新出来るか観察ポイントです。

米国金融政策は、世界経済にとって大きい。金利を上げる事は、今まで続けていた金融緩和→縮小→引き締め(ドル回収に回る)の政策であり、株式市場、投資にとって悪い条件です。来年の米国市場は厳しいと言えるでしょう。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

NYダウの乱高下は続いています。米国利上げで220ドル反発し、翌日250ドル下落する乱高下でした。どの様な材料も株価水準的に織り込んでいると言うことでしょう。日足チャートでは、200日移動平均線、25日移動平均線を上回ったり下回ったり。再上昇に戻せるかどうかは、来週以降の動きを見てからの判断となります。また25日から200日移動平均線を下回ると戻り売りに転じます。25日移動平均線を上回る状態なら上昇基調に戻します。

月足チャートでは6ヶ月移動平均線(17200ドル)は上回っていても陰線であり、下落に転ずる心配はあります。6ヶ月移動平均線(17200ドル)を上回る状態は上昇相場を維持していますが、6ヶ月移動平均線を下回れば再下落に転じます。12月末は6ヶ月移動平均線を維持できるか、下回ってしまうか。高値更新出来るか観察ポイントです。

米国金融政策は、世界経済にとって大きい。金利を上げる事は、今まで続けていた金融緩和→縮小→引き締め(ドル回収に回る)の政策であり、株式市場、投資にとって悪い条件です。来年の米国市場は厳しいと言えるでしょう。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

月足チャートでは、月末までに19800円を上回れないと陽線に戻せません。本日(18日)は19869円まで戻したが、すぐイッテコイとなりました。このままでは12月は陰線で終わるか。陽線に戻せるか?は薄い。6ヶ月移動平均線を上回って引けるか、下回るかなど、来週以降の判断ポイントになります。2万円から売られ、本日(18日)も売られた事で弱い状態の戻り売りを示しました。3段上げ相場は腰砕けとなり、なで型天井の戻り売りパターンに向かう心配は強まりました。

3段上げが出来なければ、上値が重いことを意味するため、戻り売り圧力は強まります。チャート的な形も、なで型天井からの売りパターンに転じてしまいます。6ヶ月移動平均線を上回った状態なら上昇基調は維持するものの、陰線で6ヶ月移動平均線を下回れば再下落転換です。年末年始の観察ポイントです。

東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は(12/3)1300銘柄以上に増加し、強い上昇基調に見えたが売り場となりました。12月15日18500円まで下げた時、800銘柄以下に急減しました。800銘柄以下に減少すると売りパターンに転じます。切り返しから1000銘柄(12/17)まで数値は改善しましたが、月末に向け6ヶ月移動平均線(19100円)を上回っているか。下回り下降転換してしまうか。基調判断のポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 裁定買い残動向 週足チャート>

「507」裁定買い残は、12月1週目に約23億株まで増加したところがピークとなり、12月SQに向け減少に転じました。今週のSQ明けは21億株を保っています。年末に向け裁定買い残が減少に転ずると日経平均は売られます。増加に転ずるなら日経平均は上がります。引き続き、年末に向け増減は観察ポイントです。

12月1週目につけた約23億株でピーク感があり。今後、裁定買い残が減少に転ずるなら相場は売り転換します。増加に戻すなら日経平均は上昇に戻し、3段上げの可能性は残ります。裁定買い残は、今後増加に転ずるか、減少に転ずるか。日経平均の方向性を見る上で、来週以降の裁定買い残動向に注目です。

日経平均 裁定買い残動向 週足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

今週発表(12/11)の「610」評価損率の数値は-8.58と少し悪化した。-16.71(9/4)ボトム→-9.82%(10/30)→-8.60(11/27)→7.74%(12/4)まで改善してきました。12月1週目に2万円に乗せたところ高値となり-7%台まで改善したところ売り場となりました。今週発表-8.53%(12/11)は売られた。来週発表(12/18)の数値は上下に大きく乱高下したので、どの程度改善したか。悪化したか観察ポイントです。

週足チャートでは、18500円まで売られた時、13週移動平均線(18900円)を下回りました。19500円まで戻した事で、13週移動平均線(18900円)を上回りキープしています。上回る状態は上昇基調は維持し、下回ると下降転換します。年末に向け13週移動平均線(18900円)を維持できるか、下降転換するか。観察ポイントです。

日経平均 評価損率 週足チャート

<日経平均 日足チャート>

12月1日に2万円を付けたところがピークとなり売られ、今週15日に18500円まで売られました。9月安値から3000円戻したところで売られ、半値の1500円幅下げたところで反発に転じました。本日(18日)の午後から日銀はETF3000億円追加発表した。たった3分で600円値上がりしたが、15分でマイナスに転ずるほど短期間に乱高下した。チャート的には75日移動平均線で下げ止まり反発に転じた形で、何とか上昇基調は維持している状態です。

チャート的には2万円に戻してから下げに転じたので、8月高値(20946円)と12月1日20012円を結ぶトレンド線は下に傾き、なで型天井になっています。また200日移動平均線、25日移動平均線が上値抵抗線になりました。この上値抵抗線、トレンド線を上回れなければ再上昇に戻せません。

来週は25日から200日移動平均線を上回れるか。上回れなければ戻り売られる心配があります。75日移動平均線を下回ると下降転換します。なで型天井形成から下げると戻り売りはキツクなります。年末に向け25日移動平均線を上回れるか。売り転換するか。年末年始に向けての観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

米国はよく利上げした。クリスマス相場どう動く米国市場。利上げ後NYダウはどう動く。日銀は材料出尽くしか。為替も123円で出尽くしか。中国の2段下げが始まる時期は?どう動く世界市場。

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